「リネージュ2」大型アップデート「Epeisodion」先行レポート。新たな育成要素と大量追加されたレイドボス，そしてリニューアルされた釣りシステムを紹介

　エヌ・シー・ジャパンがサービス中のMMORPG「リネージュ2」にて，2013年12月3日，大型アップデート「Epeisodion」が実施される。このアップデートの目玉となるのは，レベル99に達したキャラクターをさらに強化するための新機能「アビリティシステム」だ。さらに，同システムの導入に伴って一部フィールドに変更が施されるほか，ゲーム本編へ78体ものレイドボスが追加され，釣りシステムも全面リニューアルなども行われる。今回，4Gamerでは，それらの内容について先行体験する機会を得たので，さっそくレポートをお届けしよう。

来るべき新章に向けてレベル99キャラクターをさらに強化する「アビリティシステム」

　Epeisodionは，これまで展開してきた「Goddess of Destruction」と，新たな章のストーリーとをつなぐような位置付けのアップデートとなっている。新章ではこれまで以上に過酷な展開が待ち受けているので，その前にEpeisodionで，レベル99に達したプレイヤーキャラクターをさらに強化しようというのだ。

　その大きなトピックとなるのが，新機能のアビリティシステムである。これは，新たに用意されるアビリティ（パッシブスキル）を習得し，キャラクターの能力を底上げできるというもの。アビリティは，防御主体の「ガーディアンズ」，物理攻撃主体の「バーサーカーズ」，魔法攻撃主体の「マジシャンズ」という3系統のツリーが用意される。なお，Epeisodion導入時はツリーの下2段のアビリティがロックされており，今後のアップデートで開放される予定だ。


　今回のアップデートでは，最大16ポイントのアビリティポイントを入手可能で，それを割り振ってアビリティの習得とレベルアップを行う。基本的には自分のクラスの特性に沿った系統のツリーにあるアビリティを習得していけばいいのだが，クラスに関係なくどのツリーのアビリティでも習得できるので，攻撃力を底上げしたタンクや，体力が高く倒されにくい魔法職などを作ることも可能となる。
　ちなみに，うまくアビリティを組み合わると，たとえば攻撃力アップであれば，単純計算で+4武器から+10武器に持ち替えたくらいの効果を見込めることもあるそうだ。

ここでは1つのツリーに特化してアビリティを習得するのではなく，各ツリーにある防御力アップとHPアップのアビリティを習得することで，タンクとしての性能を高めている

　ちなみに習得したアビリティは，ゲーム内通貨1000万アデナで初期化できる。レベル99に達しているプレイヤーであれば，支払えない金額ではないが，やはり最初からある程度方向性を決めた上でアビリティを習得していったほうが，試行錯誤の回数も少なくなり，資金の無駄遣いをせずに済むだろう。

アビリティ取得前（左）と取得後（右）。防御力が大幅に上昇したことが分かる

スキルポイント稼ぎに特化したマップとして生まれ変わる「ヘルバウンド」

　さて，アビリティ習得に必要なアビリティポイントは，スキルポイント（SP）を変換して入手する。実はここがクセモノで，1アビリティポイントを入手するには，驚くほど莫大なSPが必要となる。そこでSPを入手する助けとなるのが，レベル99のプレイヤー専用の最高難度の狩場としてリニューアルされる「ヘルバウンド」である。このマップに配置されたモンスターを倒すと，多くのSPが獲得できるほか，一定確率でSP取得量を増加させるハーブがドロップする。逆に，そのほかのアイテムドロップは少なめで，完全にプレイヤーキャラクター育成のための狩場と言えよう。


　ヘルバウンドは3つの地域に区分され，「べレスの魔法陣」はソロプレイ，「熱砂の採石場」は2〜4人の少人数パーティ向け，「蜃気楼の丘」は7人のフルパーティ向けとなる。
　またヘルバウンドには，「べレス」と「ダリオン」の2体のレイドボスが用意されており，マップ上に数か所配置された「ワームホール」の先にある専用エリアで対決できる。

「べレスの魔法陣」

　最高難度の狩場ということで，ヘルバウンドの敵の強さはケタ違いだ。例えば，ソロ向けのべレスの魔法陣であっても，最高クラスの装備を揃え，属性を考慮に入れた攻撃をしないと，どのモンスターにもほとんどダメージを与えることができない。さらにフルパーティ向けの蜃気楼の丘では，タンク以外のクラスはモンスターの一撃で即死，タンクであっても数発で倒されるといった具合なので，パーティメンバー間の密な連携が必須となる。つまり「SP入手の助けとなるマップ」とは言っても，決して簡単に事を成せるというわけではないのだ。

「熱砂の採石場」

　とはいえ，アビリティシステムを駆使して，キャラクターのステータスを底上げしていけば，ヘルバウンドでの狩りも次第に楽になっていくという。最初は苦しいかもしれないが，多くのSPを稼ぎ，最適なアビリティの組み合わせを見つけて，新章での冒険に備えておきたいところだ。

「蜃気楼の丘」

78体のレイドボス一挙追加と釣りシステムのリニューアル

　今回のこのアップデートにおける，そのほかのトピックを紹介しよう。まずレイドボスは，レベル88〜98のものが地域ごとに各6体，計78体と大量に追加される。今回追加されたレイドボスは，同じレベル帯の既存のレイドボスと近い位置に配置されているので，ゲーム内で大掛かりなレイドボス討伐ツアーなどを企画して，参加者を募集してみると楽しいかもしれない。

レイドの情報をレベルでソートすると，新規/既存を含めて同レベル帯のレイドボスが近くに点在していることが分かる

新レイドボス「復讐のエリゴース」

新レイドボス「血の魔女ルドミラー」

新レイドボス「悪魔になったサルボース」

　レイドボスの討伐に成功すると，「伝令リネア」からレイドポイント獲得量30％が増加する祝福（バフ）を受けることができる。さらにレイドポイントを消費して得られるアイテムには，最高級のボスアクセサリーの精錬ができるものや，ボスアクセサリーのブレスレットを強化するものなどが加わる。
　さらに，レイドボス自体のドロップアイテムに，成功率60％の装備製作図と必要素材がセットになったボックスも加わっている。


　また，釣りシステムもリニューアルされる。操作方法などは基本的に従来のものと変わらないのだが，これまでの釣りスキルはリセットされ，また所持していた釣り用アイテムもすべて消去されて買い直しとなり，ゼロから再スタートとなるのだ。
　新たな釣りシステムでは，毎月「キング オブ フィッシャー選抜大会」が開催される。これは，釣った魚のサイズを競い，ランキングの上位者には，能力をアップさせる「星座のアガシオン」が提供されるというものだ。


　たまに，水面に「ゴールデンマーメイド」が泳いでいるのを見かけることがある。このマーメイドが出没するポイントの近辺で釣りをしていると，まれに彼女自身を釣り上げてしまうことがあるのだ。さらに運がよければ，彼女から通常の何倍もの釣果が期待できる新規マップ「幻想の釣り場」に入場できるチケットをもらえる。釣り好きのプレイヤーなら，ぜひ狙いたいところだ。

マーメイドから入手したチケットで「幻想の釣り場」に進入できる。通常の何倍もの釣果を期待できるので，釣り好きにはたまらないかも

　さらに釣りでは，武器と盾の外見を魚介類に変更する新たな形状加工アイテムが手に入る。サバの形をした片手剣や，ウミガメの盾などを装備したプレイヤー同士でPvPを戦っている図などを想像すると，極めてシュールだが，これはこれでネタとして楽しめるかもしれない。

片手剣に新たな形状加工アイテムを使うと……見事なサバが誕生

今回実装される形状加工の例。いろいろ言いたいことはあるが，とくにカニの弓にはツッコミどころがありすぎて困る……

「リネージュ2」公式サイト