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日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた
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印刷2011/10/27 00:00

インタビュー

日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた

画像集#002のサムネイル/日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた
 MMOG「EVE Online」を2012年3月末までには日本語でプレイできそうだ。日本におけるサービス展開は,開発元のCCP Gamesがネクソンの協力を得て行うこととなっているが,漠然と前者がゲームについて,後者がそれ以外の課金システムやマーケティングについて担当するとのアナウンスがあるばかりで,具体的な役割分担はあまり明確に提示されていなかった。

 そこで4Gamerでは,2011年10月16日開催のプレイヤーカンファレンス(関連記事)でCCP Gamesのスタッフが来日するのに合わせ,CCP Games クリエイティブディレクター Torfi Frans Olafsson氏と,ネクソン 運用部 運用1チーム 左留間正之氏にEVE Onlineの日本展開にまつわるさまざまな疑問をぶつけてみた。


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CCP Games クリエイティブディレクター Torfi Frans Olafsson氏
画像集#004のサムネイル/日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた
ネクソン 運用部 運用1チーム 左留間正之氏


ゲームのID管理はCCP Gamesだが,PLEXの購入・月額料金の支払いにははNEXON IDが必須になる予定


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは10月16日に行われたプレイヤーカンファレンスの感想を教えてください。

Torfi Frans Olafsson氏(以下,Torfi氏):
 非常に多くの方に集まっていただき,嬉しく思っています。遠方からわざわざいらっしゃった人もいたとのことで,とても感動しました。皆さんのEVE Onlineに対する関心の高さを改めて実感しています。
 私は,CCP Gamesがまだ小さな会社だった頃から,プレイヤーとの直接的なコンタクトを重視しています。CSM(Council of Stellar Management,EVE Onlineのプレイヤーを代表する組織で,プレイヤーの意向をCCP Gamesとやり取りする),ファンフェスタ,公式フォーラム,そして今回のようなプレイヤーカンファレンスを通じて,プレイヤーとのコミュニケーションを図ってきていました。
 もちろん,会場にいたCCP Gamesのスタッフも,初めて日本のプレイヤーと会えたので喜んでいました。

左留間正之氏(以下,左留間氏):
 お客様を招待するのがギリギリになってしまったのですが,大勢の方に来ていただけて,非常に嬉しいです。後半のテーブルディスカッションが,うまく進行するか少し心配だったのですが,フタを開けたらきちんと盛り上がったのでホッとしました。

4Gamer:
 プレイヤーカンファレンスでは,アカウントの管理がどうなるのか気にしていた人が多かったようですので,現行プレイヤーもNEXON IDの取得が必須なのかどうか説明してください。

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左留間氏:
 ゲーム自体のアカウント管理は,すべてCCP Gamesで行います。ただし,日本から月額料金の支払いやPLEXの購入にはネクソンポイントが必要になりますので,ネクソンIDを取得していただく必要があります。

4Gamer:
 現行プレイヤーは,今までどおりネクソンを介さずにゲームタイムを購入できるのでしょうか。

左留間氏:
 当面はそうなります。ですが,2012年4月1日からはNEXON IDを取得してネクソンポイントを購入していただく形にすると思います。

4Gamer:
 つまり日本からEVE Onlineをプレイするためには,将来的にCCP Gamesとネクソンの双方のアカウントが必要となるわけですね。
 それでは今回,日本語サービスが始まるにあたり,CCP Gamesで日本向けに特別な施策を行う予定はありますか。

画像集#005のサムネイル/日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた

Torfi氏:
 その質問に答える前に,少し基本的なところを説明させてください。EVE Onlineは一つのサーバー上に,全世界のプレイヤーが集うゲームです。200か国/地域以上のプレイヤー達はいろいろな国籍ですが,皆が対等な立場で競争したり協力したりしています。また経済システムも一つですので,その中でさまざまなビジネスが展開します。
 その一方で,プレイスタイルには各国のお国柄が表れます。例えばロシア人はPvPが好きですし,ドイツ人はPvEと生産を好む傾向にあります。
 つまり一つのサーバー/一つの経済システムだからこそ,さまざまなビジネススタイルと,そこで使う通貨を得るための多彩なプレイスタイルが生まれるわけです。そのために,ゲーム内ではどこかの国のためにキャンペーンなどを行うといったことはやっていないんです。

4Gamer:
 なるほど。日本語サービスが始まるからといってゲームプレイに関して日本を特別扱いはしないわけですね。

Torfi氏:
 そういうことです。とはいえ,ゲーム上のトラブルが発生した場合には,CCP Gamesに所属する日本語が堪能なGMがきちんと日本語でサポートします。
 私達はまだ日本の皆さんのプレイスタイルを把握していませんので,どういった傾向を示し,それによってEVE Onlineがどう変わっていくのかが楽しみですね。
 また,日本語の公式サイトの設置など,マーケティング関連については,ネクソンの協力を得て展開します。

左留間氏:
 ネクソンは,日本語サービス開始時に初心者ガイドやFAQを提供します。そのあとの展開については,日本人プレイヤーの動向を確認したうえで決めていきます。

4Gamer:
 つまり新規プレイヤー獲得施策は,ネクソンが行うということでしょうか。

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左留間氏:
 そうなります。その内容についてはCCP Gamesと協議して決定します。

Torfi氏:
 実際,初心者ガイドやFAQの中身はCCP Gamesで用意しています。それをネクソンの公式サイトで公開するというわけです。

4Gamer:
 それでは,クライアントについても教えてください。日本語サービスにあたって,新たに日本語版クライアントを用意するのでしょうか。それとも従来のクライアントをアップグレードすることにより,日本語を選択できるようになるのでしょうか。

Torfi氏:
 後者です。EVE Onlineでは,世界各国に同一のクライアントを配布しており,これまでは英語/ロシア語/ドイツ語を選択してプレイできました。そこに,今度は日本語が加わるわけです。したがって,これまで英語で遊んできた現行プレイヤーは引き続き英語を使えますし,同じクライアントで日本語に切り替えることもできます。


ゲームが成長するキーとなってきたのはプレイヤーコミュニティ


4Gamer:
 EVE Onlineは非常にシビアなゲームということもあって,2週間の無料トライアル期間中に離脱してしまうプレイヤーも多くいました。これはおそらく日本固有の現象ではないと思われるのですが,CCP Gamesでは何か対策を考えていますか。

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Torfi氏:
 EVE Onlineの世界は非常に広大で,さまざまな遊び方ができるゲームですので,それをどう新規プレイヤーに伝えるかは大きな課題です。そのため,常にNPE(New Player Experience,チュートリアル)のアップグレードを続けています。
 しかし新規プレイヤーにとっては,ほかのプレイヤーが手助けすることが,最も有効な方法だと分析しています。例えばこれまでにも,有志によって,初心者の手助けをする「Meet and Greet」というボランティアプログラムが展開されてきました。日本には,これまで英語でEVE Onlineをプレイし続けて,知識も経験も豊富な“パイオニア”がいらっしゃいますから,同じような展開が生まれると素晴らしいですね。
 またこれまでも日本人プレイヤー同士を繋ぐための日本語ヘルプチャンネルがあったのですが,あまり活用はされていませんでした。しかし,日本語サービスが始まることにより利用が活発になると予想しています。以前ロシア語/ドイツ語サービスを開始したときにも似たような動きがあったからです。

4Gamer:
 なるほど。CCP GamesではFAQ,新規ユーザーガイド,チュートリアルなどを用意して,そのあとはゲーム内の日本語ヘルプチャンネルなどで,ベテランプレイヤーが新規プレイヤーを手助けすることに期待するというわけですね。

Torfi氏:
 ええ。私達は,プレイヤー自身が作り出したものが最も優れていると考えています。その代表例が「ISK Guide」です。ISK Guideはハンガリーのプレイヤーが作った500ページにも及ぶEVE Onlineのガイドブックなのですが,有志によって英語と韓国語に翻訳されています。
 私達が説明するだけではどうしても足りない部分が出てきますので,日本コミュニティの力によってISK Guideの日本語訳や,日本語Wikiを充実させてくれたらすばらしいと思います。
 EVE Onlineには,クリエイティブなプレイヤーがたくさんいます。彼らが作り出したものを見ると,いつも「私達も素晴らしいものを作らなければ!」と意欲を掻き立てられます。ちなみに私達は,日本語クライアントを使った「基本動作」のチュートリアル動画も作っていきたいと考えています。

4Gamer:
 日本では,プレイヤーコミュニティによる文化が盛り上がりそうでしょうか。

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左留間氏:
 EVE Onlineは自由度が高く,ボリュームが大きいゲームなので1人で攻略するのは大変です。したがって,フォーラムやゲーム内外でのプレイヤーの交流が活発になる手助けを,ネクソンができればと考えています。

Torfi氏:
 そういえば,EVE Onlineには「EVE University」という初心者教育をコンセプトに掲げた大きなコミュニティがあるんです。プレイヤーカンファレンス終了後に,とあるプレイヤーが「EVE Universityを日本語化してほしい」と言ってきたのですが,このプロジェクトはプレイヤーが運営しているものなんですよ。
 スペインのコミュニティではより小規模の「Spain University」が運営されています。ぜひ日本のコミュニティからも,「Japan University」のような活動が生まれてほしいですね。私達CCP Gamesも可能な限り応援していきます。

4Gamer:
 テーブルディスカッションでは,日本人が集うフォーラムを設置しても告知する場がないのでコミュニティが広がらない,ひいてはコーポレーションメンバーを募集するようなこともできない,といった意見が出ていました。おそらくネクソンには,そういった各種告知のサポートが求められているのかもしれませんね。

左留間氏:
 そうかも知れません。それはネクソンでも実現可能な案件ですから早急に検討します。

Torfi氏:
 公式フォーラムは英語版しかないのですが,各国語のプラットフォームを準備したいです。日本語サービスの開始には間に合わないかもしれませんが,日本語が使える公式フォーラムが登場すれば,また状況が変わるでしょう。
 ただ時差などもありますから,やはりネクソンの協力を得ることになるでしょう。

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日本でのプレイヤーコミュニティ形成には,ネクソンの協力が不可欠


4Gamer:
 ちなみにロシア語/ドイツ語サービスを開始したときも,特別に何かするということはなかったのでしょうか。

Torfi氏:
 今振り返ってみると,当時のサポートは足りていませんでしたね。ドイツ,ロシアともにCCP Gamesが直接パブリッシングしているのですが,ゲームのローカライゼーションを行い,カスタマーサポートを用意しただけだったのです。
 結果的にどちらの 国でもEVE Onlineは大きく成長しましたが,口コミによって良い評判が広がったこと,そして新規プレイヤーを優しく迎え入れる土壌が形成されていたことが大きな要因でした。

4Gamer:
 そうなるとCCP Gamesとしては,日本でのプレイヤーコミュニティがある程度の規模に成長するまでジックリと取り組むつもりなのでしょうか。

Torfi氏:
 必ずしもそうではありません。私達はこれまで各国でセルフパブリッシングを行ってきたために,プレイヤーコミュニティによってサービスを成長させた側面が強かったのです。
 今回はローカルパートナーとしてネクソンの協力を得ることにしましたので,プレイヤーコミュニティと,ローカルに特化したマーケティングの双方からサービスを成長させることが期待できます。つまり,これまでCCP GamesやEVE Onlineの存在を知らなかった人にも,ネクソンを通じてアピールしていくこととなるわけです。これはCCP Gamesとして初の取り組みとなります。

4Gamer:
 なるほど。そういったCCP Gamesサイドの思惑を踏まえて,ネクソンではどういった施策を持ってEVE Onlineのマーケティングに臨むのでしょうか。

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左留間氏:
 詳しいことはまだお話できませんが,いろいろと施策を考えています。ゲーム好きの方達以外にも,宇宙やSF好きの方にも興味を持っていただけるような施策にしたいと思っています。

4Gamer:
 ところで今,日本からEVE Onlineをプレイしている人はどのくらいいるのでしょうか。

Torfi氏:
 各国別の数字を公表していないので具体的にはお伝えできませんが,登録会員数の国籍別ランキングでいうと,日本は世界で15位前後に位置しています。これはロシア語/ドイツ語サービス前のロシアとドイツに近い順位です。今,ロシアとドイツはどちらもトップ5に入っているので,日本語サービス開始後の日本の登録会員数増加に期待しています。

4Gamer:
 今までのお話だと,日本での展開にはどうしても日本のプレイヤーコミュニティに頼る部分が出てしまうということでしたが,頼っても大丈夫なくらいの規模はありそうですか。

Torfi氏:
 それはもちろんです。日本語サービスは,CCP Gamesとしてかなり大きな取り組みですから,きちんと成長する見込みがなければそもそもチャレンジしていません。ネクソンと提携したのも,より大きな成功を目指してのことです。
 また言語の問題だけでなく,これまでは日本から料金を支払う手段はクレジットカードなどに限定されていました。今回,ネクソンを通じて新たな支払い方式を提示できますから,その点でも登録会員数は増加すると見込んでいます。

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4Gamer:
 少し細かい話をすると,EVE Onlineのメンテナンスの時間が,ちょうど日本でオンラインゲームタイトルのログイン数が増える時間に重なっていますよね。

Torfi氏:
 その点に関してはいいニュースがあります。少し前までは日本時間の21:00にメンテナンスを行っていたのですが,もう少し早い時間に移行させました。また1回あたり1時間掛かっていたところを30分に短縮し,さらに近い将来には15分まで短縮させる予定です。これは日本のプレイヤーのために行う変更ですね。

4Gamer:
 これは日本のプレイヤーにとって嬉しい知らせです。

Torfi氏:
 とはいえ,以前のメンテナンス時間も悪いことばかりではなかったんです。メンテナンス時間中に資源が増加するケースがあるので,メンテナンスが明けたらすぐにプレイできた日本の皆さんは,それだけ有利だったんですよ(笑)。


ゲーム内には常に変化を提供し,ゲーム外ではプレイヤー同士が顔を合わせる場を用意


4Gamer:
 それでは,プレイヤーカンファレンスでも言及していた,今後のEVE Onlineの展開について改めて教えてください。

画像集#012のサムネイル/日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた
Torfi氏:
 2011年の年末に,次のエクスパンションをリリースします。前回のエクスパンションでは,スペースステーション内部にフォーカスを当てましたが,今回は宇宙をメインにしており,新しい4種類の艦船が登場します。またシステム面では,新しいフォントと,高解像度のディスプレイを利用する場合などのためにUIを拡大縮小できる機能を追加します。
 またそのあとは,戦闘や探索を強化していきます。まだ具体的にお話はできないのですが,いずれも寄せられた意見・要望に基づいた内容ですので,現行プレイヤーの皆さんは期待してください。もちろん,先日のテーブルディスカッションの内容も参考にしますよ。

4Gamer:
 一部,バランス調整を行うともおっしゃっていましたよね。

Torfi氏:
 艦船の強さを調整することにより,小さなコーポレーションが恩恵を受けられるような変更を加えます。
 EVE Onlineで最も重要なのは,進化・変化し続けることです。私達は,ゲーム内が“現状維持”の状態になることを好ましく思っていません。そこで「これをやれば必ず成功します」「必ず勝てます」といった長期的に有効な手法が生まれないよう,常にバランス調整を加えています。

4Gamer:
 今後,日本でプレイヤーカンファレンスを開催する予定はありますか。

左留間氏:
 ぜひ開催したいとは考えていますが,まだ具体的には何も決まっていません。

画像集#013のサムネイル/日本での成功の鍵はプレイヤーコミュニティの形成にあり。「EVE Online」の日本展開について運営・開発のキーパーソンに話を聞いた

Torfi氏:
 CCP Gamesとしては,先日のプレイヤーカンファレンスを高く評価していますので,両社で協議して開催したいところです。
 また2012年3月には,アイスランドでファンフェスタを開催しますので,ぜひ日本の皆さんにも参加していただけると嬉しいです。
 その一方では,私達自身も,日本の皆さんが参加しやすい形式のカンファレンスをもっと学ばなければならないとも考えています。テーブルディスカッションはあくまでも一つの手段に過ぎないので,次回はリサーチをもとにしてもっと別の形になるかもしれません。
 将来的には,日本のプレイヤーの中からCSMが選出されることもあるでしょう。そうなれば,開発チームと直接話して,ゲーム全体に影響を与えることも可能になります。そういう意味では,先日のプレイヤーカンファレンスがまさにスタートだったと言えます。

4Gamer:
 それが冒頭でおっしゃっていた,日本のプレイヤーによってEVE Onlineが変化していくというところですね。

Torfi氏:
 実はファンフェスタやプレイヤーカンファレンスを開催する真の目的は,プレイヤー同士が実際に顔を合わせることにあるんです。例えば有名プレイヤーの素顔を知ることができますし,ゲーム内で協力しているプレイヤー同士が仲良くなるのは当然ですが,逆に対立しているプレイヤー同士であっても直接顔を合わせればすぐに意気投合できます。そういう光景を見るのは,私達にとっても非常に楽しく,嬉しいです。

4Gamer:
 なるほど,次回のプレイヤー参加イベントの開催に期待しています。
 それでは最後に,これから始まるEVE Onlineの日本語サービスに期待する人に向けて,メッセージをお願いします。

Torfi氏:
 新規プレイヤーにアドバイスがあります。EVE Onlineでは,友達と一緒に始めるか,あるいは始めてすぐにゲーム内でフレンドを作ってください。もちろん一人でもプレイできますが,EVE OnlineはもともとMMOゲームです。一人でプレイしたのでは,Facebookで誰とも交流を持たないのと同じですべてを楽しめません。キーワードは,“友達,フレンド”です。
 そして次に,ゲーム内のコーポレーションに参加してください。あとから別のコーポレーションに入り直すこともできますから,最初は難しく考えなくていいと思います。コーポレーションに入るかどうかで,面白さは格段に変わりますので,ぜひ試してみてください。

左留間氏:
 いよいよ日本語サービス開始が近づいています。ネクソンでは,これまでEVE Onlineをあまり知らなかった人に向けて,公式サイトを充実させるなど,ゲームにとっつきやすくなるような環境を整えていきます。また,Torfiさんのメッセージを踏まえて,フレンド探しに困らないような環境作りにも取り組んでいきます。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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 冒頭でも書いたとおり,これまで日本展開の具体的な情報がなかなか掴めなかったEVE Onlineだが,その理由はCCP Games自身が現行プレイヤーに直接真意を伝えたかったからだということがお分かりいただけただろう。そして,CCP Gamesがそこまで現行プレイヤーを重んじるのもまた,プレイヤーによって形成されるコミュニティこそがEVE Onlineを成長させてきたキーであることを重々承知しているからだ。曖昧な情報によってプレイヤーの信頼を損なうようなことがあれば,サービスの存続も危うくなってしまうと考えているのだろう。

 またインタビューからは,CCP Gamesがこれまでの経験とデータの裏付けの双方から,日本でのプレイヤーコミュニティとそれに伴うEVE Onlineの成長を期待していることもうかがえる。とくにプレイヤーカンファレンス来場者の熱意には大きな感銘を受けたとのことで,プレイヤーがより大きく強固なコミュニティを形成できるよう,ネクソンとともに全力を尽くすという姿勢が,Olafsson氏の言葉の端々から感じ取れた。

 MMOGというジャンルに若干の停滞感が生じている日本市場において,こうして世界的に評価を得ているタイトルが展開されるケースは一人のゲーマーとして非常に嬉しい。CCP Games,ネクソン,そしてプレイヤーの三者が,今後のEVE Onlineの日本語サービスを盛り上げていくことに,大いに期待したい。

「EVE Online」公式サイト

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