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[E3 2005#016]シム人達が大人の夜をエンジョイする「The Sims 2 Night Life」
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印刷2005/05/19 19:27

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[E3 2005#016]シム人達が大人の夜をエンジョイする「The Sims 2 Night Life」

 これまでのシム人達は,昼間働き,夜は家に帰って家事をしたり育児をしたり家族で団欒したりと,ある意味,市役所から表彰されそうなほど,まことに健全な暮らしを送っていた。だが,これからは違う! 彼らにアダルトでアーバンな夜の生活を送らせてあげることが可能になったのだ。そこのキミ,夜だからって,ぐっすり寝ている場合じゃないのだ。

 世界中で大ヒットした人生シミュレーション「ザ・シムズ2」(原題 The Sims 2)の拡張パック第2弾,「The Sims2 Night Life」が,事前の期待どおりE3でちゃんと公開されていた。前拡張パック「The Sims2 University」(邦題 ザ・シムズ2 キャンパスライフ!データセット)が発売される前からすでにアナウンスされていた本作は,Universityのアカデミックでストイックな雰囲気(まあ,そればっかでもないような気もするけど)とは180度方向転換し,享楽的で刹那的な大人の世界を描いた全米震撼の問題作なのである。

 Electronic Arts(以下,EA)の巨大なブースに展示されていたのは,「ほぼプレイアブル」と言って良いレベルで,EAもしくは開発のMaxis社のオペレータが操作しなくてはならないものの,ギャラリーからのあれやってみてくれ,これやってみてくれとのオーダーにはだいたい応えてくれる状態。開発は順調のようで,公式発表の全米発売予定である2005年秋にはまず間違いなく間に合いそうだ

 PCの画面に表示されていたのは,とある一軒のナイトクラブ。紳士淑女の夜の社交場,ナイトクラブというところから,大人の雰囲気だが,今のところ,ティーンエージャーのシム人達は,入場禁止とのこと。前拡張パック"University"の大学には十代のシム人しか入学を許されず,40過ぎで学生やっている筆者としては釈然としない思いだったが,今回はちょっと優越感を覚える仕様で,Maxis社はいつも私のツボを上手に突いてくるものだと思う。カウンターには着飾った男女が座ってカクテルを楽しみ,背後の大きなフロアでは,これまで見たこともない衣装を着込んだ人々がディスコダンスに興じている。



 そこへやってきた一人の男。デモ担当者が操作する彼の目的は何か? と聞いてみたところ,「デートの相手を探すことである」との単刀にして直入の答え。ちなみに,今回またしてもシム人の「願望」が数種類増え,彼の場合は「恋愛」。従来の「ロマンス願望」とは微妙に一線を画するらしいが,その違いは大人にしか分からない。うふふ。また,それらの願望は,これまでのように一生ものではなく,途中で変更することも可能になった。
 というわけで,彼はフロアで踊っている女性に声をかけるが,そのうちの一人とたちまちいい感じになり,二人寄り添って,新しいアクション「ソーシャルダンス」を始めたのだ。ほほう,と思ったそのとき,画面右上に見慣れぬメーターが出現したではないか。

 これまでのシム人達の間柄は,「毎日メーター」と「生涯メーター」で徐々に親密度を高めていくという,いたって真面目なもの。ところが今回出てきた新メーターは,その場における二人の間柄を示すもので,短時間に極めて急速に上昇下降する。
 要するに,これを高めることで,まあ,いろんなことができるようになるわけなのね。で,主人公のメーターは急上昇。ああ,ついさっきまで赤の他人だった二人がこうして……。
 と書いていくと,ずいぶんアダルトなムードが漂うが,そこはさすがに「ザ・シムズ2」。続きがある。どこからともなく現れた地味な格好の謎の老婆。デモ担当者の話によると民生委員だかなんだからしく,担当者の操作する主人公が不純な行為をしているとして,持っていたハンドバッグで主人公をバンバン叩きまくったうえ,きつ〜いお説教。せっかくうまくいきかけていた二人を引き離してしまったのだ。
 言うまでもなく,こうした,すっとぼけた味がところどころに出てくるのも,シムシリーズの魅力の一つ。これ以外にも,そう簡単においしい「ナイトライフ」を過ごさせてくれそうもない要素がいくつかあるらしく,それを聞いて俄然やる気が出てきたのは筆者だけではあるまい。



 Night Lifeで新規導入される施設は,このナイトクラブ以外に,レストランとボーリング場があるとのことだったが,それだけじゃまださびしいので,今後増える可能性も高いだろう。
 また,100種類以上のオブジェクトやアイテムも増え,会場のPC画面にも,DJブースや,「願望の報酬」である謎めいたガジェット,「エレクトロ・ダンス・アフェアー」などが登場しており,これにどのような愉快な日本語訳が付くのかも,個人的に楽しみな点である。

 さて,いささかの紆余曲折を経てデートにこぎつけたらしい二人。さっそうとナイトクラブを出ると,なんとそこには真っ黄色のスポーツカーが。そうなのだ,今回は自家用車を購入することも可能になったのだ。これでもう,いちいちタクシーを呼んで外出する手間がなくなり,タクシーを待っている間,ヒマを持て余して路上でヨガなんかする必要もなくなってありがたい,というプレイヤーも多いことだろう(含筆者)。
 しかも,車体の色やアクセサリなどもカスタマイズできるという,まるでレースゲームみたいな機能もあるそうで,これは非常に嬉しい。いよいよ"シムシティー"にもモータリゼーション時代が到来したわけだ。
 車以外にも,服装や料理のレシピのカスタマイズ,さらには道具やガジェットの新規発明など,ゲーム全体にさらなる自由度の向上が図られているとのことで,シリーズのゲーム性もちょっとばかり変化することになりそうだ。



 実際の人生では,夜になると布団に入って寝るしかない私だが,あなたのキャラクターに充実したナイトライフを過ごさせることができるこの拡張パック「Night Life」,シム人達と共に2005年秋の発売を心待ちにしていよう。(ライター:松本隆一)

  • 関連タイトル:

    ザ・シムズ2

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