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プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
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印刷2008/05/28 21:31

インタビュー

プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】

画像集#018のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
 様々な難局を乗り越え,2月末に正式サービスが始まったコーエーのMMORPG「三國志 Online」。開発/運営が意志表明をした場は,年末のインタビュー以降大きなものがなかったが,正式サービスから3か月を迎え,ゲーム内動向も状況も見えてきたこのタイミングで,一時帰国したプロデューサーの上野彰三氏をキャッチ。「明後日帰るところなんです……」という氏と,運営プロデューサーの松本秀氏の二人に,再び時間をもらうことができた。

 上野氏が標榜する「社会人に優しい仕様」「一日数時間のプレイでもレベルは上がる」というポリシーは見事に再現されている三國志 Onlineだが,3か月が過ぎた現状を見る限り,多くの人にとってそれが“うまく機能しすぎている”感が否めない。遊び方の幅を広げる大型パッチの姿も見えず,開発情報もあまり表に出ず,プレイヤーが色々な心配をしているであろうことは,想像に難くない。なにより,筆者もちょっと心配だ。

 とはいえ,MMORPGとして生まれた三國志 Onlineに,今後の予定が皆無のはずはない。大きな動きを見せないのにも理由があり,きっと将来の展望もあるはずだ。そんなスタンスで根掘り葉掘り聞いてみたインタビューは,「そろそろなんか見せてくれ!」と思っているプレイヤー諸氏であれば必読。ちょっと長くなってしまったので,前編/後編の2本立てだが,しばしお付き合いいただきたい。

後編は「こちら」


合戦と人数差――時間差合戦も定期的なものに?


4Gamer:
 お久しぶりです。年末のロングインタビュー以来ですね。

開発プロデューサー 上野 彰三氏
画像集#004のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
上野 彰三氏(以下,上野氏):
 ご無沙汰してすみません。
 正式サービスが始まっても,シンガポールでは手を緩めず開発は続いていますので,そうそう日本に帰ってこられませんでした。

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。「三國志 Online」(以下,三On)の正式サービスが始まってまもなく3か月ですが,プレイヤーの動向はどんな感じでしょうか?

上野氏:
 合戦に関しては期待どおりです。予想どおり,プレイヤーの皆さんの戦術が,どんどん高度化していっています。罠などもうまく使われるようになっていますね。

4Gamer:
 確かに,罠が頻繁に使われるようになったのは,比較的最近の話ですね。いまは細い経路とかにバッチリ設置されていて,いやらしいことこのうえないというか(笑)。

上野氏:
 実は最初に合戦兵器で“罠”の話が出たときに,これホントに使われるの? とちょっと疑問もありましたが,戦術の幅も考えて実装しました。
 クローズドβテストのころも,合戦の戦略はずいぶんと変わっていったんですが,正式サービス以降はさらに変化が激しく,プレイヤーの皆さんのすごさを強く感じています。5月29日に予定しているアップデートでは,新たな兵器やルールが入るので,また戦略/戦術も変わっていくと思います。

4Gamer:
 ゴールデンウィークの合戦オンパレードの反応はどうでしたか? 私自身プレイヤーとして「どこにも行けないじゃん!」と思ったものですが。

上野氏:
 いや,そんな全部参加していただかなくても(笑)。「全部出てほしい!」と思っていたわけではむろんありません。我々は出かけられませんが,ゴールデンウィークということでプレイヤーの皆さんには,この日はどこかに出かけるから,別のこの日に参加しようということができるようにしたかったんです。

4Gamer:
 プレイしているとよく見てとれるんですが,9:00PMごろに始まって1:00AMくらいを境に,人の数が――体感での話ではありますが――ずいぶん変わりますよね。合戦はちゃんと時間考えてるんだなぁとしげしげ感じます。

上野氏:
 そうですね。同接数推移を見ていると,よく分かります。
 なので,合戦の開催時間はそれに合わせた時間帯なんです。もっと遅い時間帯がいいのではないかという意見もありましたが。とくに気にかけたのは日曜の時間帯です。当初少し早い時間帯にしたのですが,お父さん方から「夕ご飯の時間に重なるから動かしてほしい」との声を多くいただいたので,そのへんの時間調整をやっています。日曜日はもうちょっと遅くしてもいいのかな? とも感じていますが。

こんなに連日合戦ばっかりしてて大丈夫かなと思ったら,連日ちゃんと人がいた。さすがはメインコンテンツ
画像集#011のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
松本 秀氏(以下,松本氏):
 ゴールデンウィークのイベント合戦に関するご意見も興味深かったです。アンケートによって,大規模な合戦が楽しいからプレイされているプレイヤーの方が多いんだなと再認識しました。その分,今後のアップデート予定でも合戦を充実させる内容を強化して欲しいという要望も多くいただきました。
 また,合戦の時間帯に関してもアンケートを行ったのですが,運営としてはどちらかに偏ると予想していました。

4Gamer:
 結果はどうだったんですか?

上野氏:
 結果的には,同時開催が良いとおっしゃる方と,さみだれ方式が良い方と,きっちり半分ずつでしたね。ただ,さみだれ方式はご存じのように45分×3回の合戦ができるんですが,これがプレイヤーのみなさんの負担にならないかという懸念はあります。

4Gamer:
 一貫して「プレイヤーに負担をかけない」ことを心がけてますよね。でもちょっとくらい負担があったほうが,オンラインゲームとしては面白い気がしますよ。
 ……先ほどしれっと「我々は出かけられない」っておっしゃってましたが,やはり合戦のときは常駐を?

上野氏:
 常駐が必要なわけじゃないのですが,やはり合戦開催中が一番心配なので,家で合戦のステータスを見ながら,今日は大丈夫かなぁ,とドキドキしています。

4Gamer:
 あら,そうなんですね。単に遊んでる側から見ると,そもそも安定稼働している三Onの中で,一番重要なコンテンツで,かつ一番うまく動いているのが合戦であるようにも見えるのですが。

松本氏:
 合戦だけでなく,単純に人数が多くなりがちなところでは,やはり何が起きるか分からないんですよ。合戦はその際たる部分ですからね。

4Gamer:
 でも,三Onは――コーエーがどう思っているかはいったんさておくとして――合戦が主軸に据えられており,それ以外のコンテンツは,合戦に華を添えるものになってますよね。そんなタイトルで,ゴールデンウィークとはいえあれだけ合戦を繰り出すというのは,やや安売りしすぎじゃないか? と思ったのですが。

運営プロデューサー 松本 秀氏
画像集#002のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
松本氏:
 これが三国制覇であれば,ゴールデンウィークですから参加できる方とできない方がいて,さすがにマズイと思いますが,今回はイベント合戦です。ゴールデンウィークをきっかけに三Onを始められる方も多いでしょうし,またちょうどハンゲームでのサービスが始まった直後だったので,このタイミングで新規のお客様にも合戦を楽しんでいただくため,一度集中的に合戦ができる機会を設けたかったのです。

4Gamer:
 あぁ確かに。ハンゲームプレイヤー対応という意味も大きいんですね。

松本氏:
 はい。とはいえ,新規の方だけでなくあそこまで熱心に連日イベント合戦に参加してくださるプレイヤーの方が多かったというのは,ある意味想定外でした。先ほどもお話ししたように「どこか出られる日に出ていただければいいなぁ」という意味合いでしたので。

上野氏:
 これまでも1日3回とか合戦をやっていたことはありますが,心配なのは“出なきゃ!”というプレイヤーの皆さんへの心理的負担です。

4Gamer:
 45分間を気合い入れてフルに活動してるとかなり疲れますよねえ。

上野氏:
 ええ。我々が注意を払いたいと思っているプレイヤー層に,30代以上の方で,いわゆるお父さん世代があります。家族サービスをしながら,“今から45分だけ遊ばせて”というのはアリなんじゃないかなぁ,と。

4Gamer:
 そのまったく逆をいくターゲットが多そうなハンゲームプレイヤーはどうですか。コーエーが自社サイト(GAMECITY)以外に入口を設けたのは,たぶん初めてですよね。割と動向が気になってるのですが。

松本氏:
 まだ提供を開始して1か月経っていませんが、すでに多くのプレイヤーの皆さんから登録があって,プレイしていただいています。

4Gamer:
 なんか優等生的な返答が(笑)。イメージとしては,ハンゲームとコーエーでは,あまりにもプレイヤー層が違うなぁ,と思ってたんですが。新しいプレイヤー層を入れたいコーエーと,新しいプレイヤー層を入れたいハンゲームさんの思惑が一致したという感じでしょうか。

松本氏:
 そうですね。我々にとってもハンゲームさんにとっても,今までにはないようなシナジー効果が生まれることを期待しています。

上野氏:
 いま入ってきていただいているハンゲームさんのプレイヤー層と,今までの三Onのプレイヤー層は年代的に5年くらい違う気がします。

4Gamer:
 5年くらいで済んでるんですね。もっと若いイメージがありました。偏見なのかな。

松本氏:
 ハンゲームのプレイヤーの皆さんにも,いままでハンゲームではあまりなかったタイプのオンラインゲームということで,喜んでいただけているようです。

4Gamer:
 各勢力のプレイヤーの偏りはどうなんですか? 我々プレイヤーは一部しか見えませんが,やや偏りがあるように感じます。例えば,私のキャラがある黄河蜀などはわさわさ人がいるんですが,他国はちょっと少ないかな? とか。実際にはどんな感じなんでしょうか。

上野氏:
 偏りがないといえば,嘘になります。しかし逆に人数が少ない勢力は結束力が強くて,戦術も思い切ったことをする印象がありますよね。

松本氏:
 通常のゲームプレイのうえで,人数が少ないことが障害になっているということは,今はないです。合戦においては,プレイヤーの皆さんは所属勢力の状況を見ながら,どのようにすれば勝利できるのか考えてプレイされているので,結果を求めるうえで,人口がすべてという形にはならないです。

4Gamer:
 とはいっても,運営としてはできれば,ほぼ人数が均等になってほしいんですよね,きっと。

上野氏:
 それはそのとおりですね。できれば均等になってほしいです。

4Gamer:
 では何か抜本的な人口差対策などは考えてはいますか?

松本氏:
 すでに国力が低い国への移籍はできるように致しました。我こそはと意気に感じていただける人が,弱小国を救う事も可能です。さらに,弱小国を救いに行ったプレイヤーの方々には何か特典があるなど,勢力の人口差対策を検討中です。

蜀の名産品パンダ。いついっても,必ず誰かがいるなごみポイントだ
画像集#019のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
上野氏:
 偏る原因になりそうなものにカウンターを入れる必要があるかな,というのが今の考えです。例えば,蜀にはパンダがあるから,魏と呉にも何か入れよう,とか。

4Gamer:
 蜀にはパンダで人が集まってるんですかね……。


上野氏:
 いや,あくまでも例ということで。

4Gamer:
 まぁでも普通の人――普通ってなんですかね――でも,関羽と孔明あたりを知らない人はいないでしょうからね。

上野氏:
 三Onでの一番人気は趙雲ですね。趙雲に限らず,登場人物そのものが三国志の醍醐味ですが。

4Gamer:
 さすがに,武将の所属国を変えたり勝手に増やしたりはできませんしねぇ。

上野氏:
 かといって各勢力に人数制限を設けたくはないのです。

4Gamer:
 しかし,プレイヤーからしてみれば,少ないところは心配をしていると思います。なんだかんだ言っても,RvRのゲームで人数は大事ですから。

上野氏:
 とにかく,何をやるにしてもなるべくプレイヤーの皆さんに納得していただける形にしたいです。また,プレイヤーの皆さんであればよくお分かりかと思いますが,単純に勢力所属数で比較するのは実は間違いです。実際には合戦に参加する方の人数が大切なんです。

4Gamer:
 うーん,でも合戦の人数にすでに差が出てませんか? ほぼ毎回出てるので如実に感じるのです。

上野氏:
 人数差がでてきているのは把握していますので,なんらかのケアはしていきたいと思っています。合戦の開催方法を含めて検討しているところです。

松本氏:
 運営側でも,合戦を今以上に盛り上げていくためには,色々な手段を講じたいと思っています。その手段のうち,時間差で合戦を開催することも継続して検討しています。またイベント合戦は,新しい楽しみ方を見つけていただける場でもあると考えているので,好評なものは前向きに導入を検討したいですね。

直近のアップデート(1)――新兵器


4Gamer:
 そういえば先ほど,5月29日予定のアップデート情報がきましたね。新兵器の登場や上位身分,NPCの強化,中高レベル向けのクエスト……そして採集ボーナス,とありますが。

画像集#005のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
上野氏:
 新しい身分で作れる虎戦車と強化型投石車が,いつごろ戦場に登場するのかが気になるところですね。2日後の週末(編注:31日のことだ)には,もう戦場に登場しているかもしれません。

4Gamer:
 凄い勢いで新しい要素を研究しますしね(笑)。この二つの新兵器は,どれくらい前から導入を考えていたんですか?

上野氏:
 やはり三国志の合戦には出てきて欲しい兵器ですので,構想はかなり初期からあり,プレオープンの終わりくらいには,ゲームの中で動かせる形になっていました。

4Gamer:
 だいぶ初めのころに,すでにあったんですね。

上野氏:
 ただ,やはり戦局に大きな影響を与える兵器は,バランスの調整をしっかりとしてからリリースしようということに決定しました。プレイヤーの皆さんも十分にレベルが上がってきたようですし,今回,NPCを強化するのと同時に実装しようということになったわけです。

4Gamer:
 私は布しか着ないので,弓兵が結構痛いんですよ……。でもさすがに,単にプレイヤーのキャラレベルが上がったから強化した,というだけじゃあないですよね。

上野氏:
 ええ。城や砦の強化という意味合いも大きいです。

4Gamer:
 もうちょっと攻防戦を賑やかにしたいということですか?

松本氏:
 そうですね。城の周囲での戦いで,今よりも緊迫感を高めたいという狙いです。

4Gamer:
 砦なんかは,プレイヤーがイナゴのように押し寄せて,ローラーみたいに一気に制圧しますしね。

上野氏:
 まさに数の力ですよね。ゲームとしては非常に正しい遊ばれ方ではあるんですが,あの団結から生まれる力はもの凄いですよね。皆さんご承知のように城門のHPもかなり多く設定してあるんですけど,我々が見ていると,HPが減っていくのが目に見えますし。

4Gamer:
 黄河蜀も,よく数の暴力で城門をこじ開けてますよ。なんとかなりますよね,あれ。ともあれ,強化したにも関わらず,プレイヤーの勢いのほうが凄かった,と。

上野氏:
 βテストなどで散々体験していたので,皆さんの団結力の強さは頭では分かっていたつもりなのですが,我々の予想をさらに越えてきたという印象ですね。

松本氏:
 さきほど話に出た虎戦車は近接用の兵器なのですが,いままでとは違う使われ方をするものなので,攻防戦でどのように使われるのか興味ありますね。

見た目の迫力もあるが,その威力は?
画像集#017のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】

4Gamer:
 投石車は近づけば怖くないですからねえ。

上野氏:
 虎戦車には近づかないほうがいいですよ(笑)。

4Gamer:
 横山三国志を見てるだけでも熱そうですし。火炎の威力はどれくらいを想定していますか?

上野氏:
 うーん,言葉で説明するのは難しいですね……。高レベルの人でも,数秒間立ち続けるとダメです,というくらいかな。

4Gamer:
 おや,想像よりは威力低めですね。しかし虎戦車単体を相手にすることはないでしょうし,ダメージを受ける範囲で足止めされるようなコンボを決められるのは怖いか。

上野氏:
 有効範囲や移動速度の問題もあるので,使いどころはそれなりに難しいと思いますよ。

4Gamer:
 有効範囲ってどれくらいですか?

上野氏:
 弓の最大射程の半分程度になります。しかし狭いエリアへの複数台の使用などはかなり強力になると思います。効果のほどは,ぜひ実際の合戦場でお試しください。

4Gamer:
 炎が直線なのか扇状なのかも気になるんですが……。

上野氏:
 炎の範囲は,色々考えたんですが直線上にしました。

4Gamer:
 ところで,強化型投石車は何倍くらい"強化"されてるんですか?

上野氏:
 ダメージは50%増しなのですが,当然必要となる資材も増えるので,通常型と戦略的に使い分けてほしいですね。

4Gamer:
 普通の投石車も十分に痛いですし,今でさえ,あれが4台くらい並ぶと戦線が膠着しますよね。投石が上手な者勝ちみたいな感じにもなってますし。

上野氏:
 そうですね。ただ,これまでは兵器を一人で一気に何台も作れましたが,1回作るとしばらくクールダウンが必要になります。兵器だけではありませんが。もちろん,みんなで作れば一気に作れるので,戦局全体に重要な影響は及ぼさない気はしています。

4Gamer:
 一気に何台も作ることを想定してなかったんですか?

上野氏:
 いえ,そんなことはないのですが,どちらかというと勢力全体の資材を多くの人に使ってほしい,という仕様意図があります。

資材を集めて兵器を作る。非常に地味な作業なのだが,これをやる人がいるといないとでは大違い。いつも作ってくれるみなさんに感謝
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直近のアップデート(2)――身分,クエスト,そして採集


4Gamer:
 それら新兵器が,新しく追加される上位身分で作れることは分かったんですけど,上位身分に何かほかのメリットはないんでしょうか。

上野氏:
 いまは俸禄(給料)がありますし,金銭的な部分が大きいですが,この先いろいろな形で使える仕組みだと考えています。

4Gamer:
 俸禄は,正直“メリット”とまでは呼べませんよね。例えば,この先のものとしてどういうものを考えていますか?

上野氏:
 身分に応じて“何か”が付いてくる……というのはやりたいですね。ほとんど飾りのままというのはもったいないですし。

画像集#001のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
松本氏:
 高位品官でのみ作成が可能な新兵器は合戦の結果に大きく関与するのは間違いないと思いますが,それ以外のメリットについては,現在開発とそれを詰めているところです。何かアイデアがあれば是非教えていただきたです。

上野氏:
 歴史が題材のゲームですので仕方ないんですけど,七品官,みたいな数字も味気ないですよね(笑)。そこもなんとかする必要があるのでは,と考えています。

4Gamer:
 「偏将軍」みたいな称号にしてくださいよ。あぁでも我々は雑兵か……。

上野氏:
 称号は称号で,非常に三国志では重要な要素なので,これも何らかの形で入れたいと考えています。ここに身分が絡んでくるのも一つの方法かと。

4Gamer:
 おお,それはちょっといいですね。ときに中高レベルのクエストの追加ですが,こちらはどれくらいのクエストが追加されますか?

上野氏:
 クエスト数自体は3勢力に均等に追加するので,合計するとそれなりの数になるのですが,それを3等分しているので数についてはお察しください。ただ,今回は第一弾ですし,今後も定期的に増やしていきますよ。

4Gamer:
 あぁ,そうか。確かに3倍必要ですよね。最初に三Onをプレイしたとき,レベル20までびっしりとあるクエストが突然なくなってしまったので,ちょっと面食らった記憶はあります。

上野氏:
 そうですね。本作はレベル20まではソロ志向が強いので,クエストを回りながら友達を作り,その後は軍略などで楽しんでもらうというのが最初の想定でした。

通称,軍略S回し。経験値稼ぎにはもってこいなのだが……
画像集#015のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
4Gamer:
 確かに軍略は経験値稼ぎとしては絶好の場ですが,あれだけをやり続けるのはちょっとツラい単調作業になりがちですし,それ以外の“道”も用意してほしいところです。まぁあれだけをやり続けるのも,それはそれで問題かもしれませんが。

上野氏:
 レベル上げの手段という形で,こんなに熱心に軍略をやっていただくとは思っていなかった部分もあります。おっしゃるとおり,それ以外の部分も楽しんでいただけるようにしていかなくてはなりません。

4Gamer:
 さて,採集ボーナス値による採集量のアップですが,これはどういう意図があるんでしょうか。

上野氏:
 採集量をアップするというよりは,少ない時間で必要な分の採集ができるようにするというイメージです。

松本氏:
 そうですね。少ない時間で採集量をアップして欲しいという要望が多くありました。短時間で生産に必要な分の採集を行っていただくことにより,軍略やダンジョンなどに行く時間が増えるのではないでしょうか。

4Gamer:
 なるほど。聞いて回ったわけじゃないので確固たることは言えませんが,採集をする人って,例えば「今日はナツメを500個採るぞ!」と思ってやってることは少ないと思うんですよ。倉庫も結構モノを溜め込める仕様なので,可能な限り採るんじゃないでしょうか。しかし仕様として入った以上,実際に運営側から見たとき,そうやって必要分だけを採っている人というのは多いんですか?

上野氏:
 確かに,現状の採集システムでは溜め込む方はかなり溜め込む傾向にありますね。倉庫に素材アイテムがたくさんあるだけで嬉しい,とか。そういう人でも,1日1回採集ポイントを消費して採集してくだされば,週末までにはかなりの量の素材が集まっていると思いますよ。

4Gamer:
 採集をしていない時間に溜まったポイントを使って一気に採れるということですが,ひと堀りで採れる量はどれくらいになりますか。まぁすでに画面写真が公開されてるので,大体の想像はつくんですけど(この記事の画面写真参照)。

上野氏:
 これまた言葉で説明するのは難しいですが,“モリッ”と採れる感じですね。よく分からない表現ですが(笑)。すでに公開した画面を見ても分かるように,ポイントを使うとかなり極端に多く採集物が入手できます。この採れ方は正直どうなのかとも思いましたが,これくらいやらないと差が出てきませんので。

4Gamer:
 エラく差がありますよね……。そういえば,採集に関しては以前からいろいろと手を入れていますよね。しかも振れ方が結構大きめの部分で。運営サイドが考える「理想的な採集」の絵はどんなものなんですか?

松本氏:
 「三國志 Online」では,職種を固定しなかったことからもお分かりいただけるように,臨機応変に様々なプレイができることを目指しています。一方で,特定のスタイル,例えば生産を極めたい方もいらっしゃいます。自分で必要な量はある程度自力で,極めたい方はそれに向けた採集が可能な形にしたいと思っています。今回実装する採集ボーナスは,ある程度それに向けた回答になるのではないでしょうか。

上野氏:
 開発には“理想的な採集のされ方”というものはあるのですが,それが現実的にゲームに合うかどうかは微妙な問題ですね。とにかく一貫して我々が避けたいと思っているのは,「あぁ,今日も採集しなきゃ」とプレイヤーの皆さんにとって脅迫観念のようになってしまう状況です。

4Gamer:
 そこは一切ブレてませんよね,以前から。

画像集#007のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
上野氏:
 ええ。やはり,ちょっと空いた時間で採集をして,あとは軍略したり合戦したりダンジョン行ったりというほうが,ゲームとしては良いと思っています。そこは変わっていません。最終的になればよいな,と思っている状態は,「今日はまだ誰もいないから採集でもしとくか」となって,そこそこの量の素材を持って帰って……という形でしょうか。もちろん,24時間ずっと掘り続けて倉庫に山盛りの素材があるのがいいんだ! という方もいらっしゃるでしょうから,それはそれでそのプレイスタイルを妨げない形にしています。

4Gamer:
 あくまでも採集はメインコンテンツではないということですね。

上野氏:
 ええ。4Gamerさんには,レシピ帳まで作っていただきましたので,言いづらいですけど(笑)。実は生産や採集は,プレイスタイルよりも経済的な面の心配のほうが大きいんですが,いまはまだプレイスタイルのほうに手を入れている感じです。

果てしなく進むインフレへの対策と新規プレイヤーへのヘルプ


4Gamer:
 そう。それを聞かなくては。
 現在のインフレ状態についてはどうお考えですか?

上野氏:
 いい面も悪い面もありますよね。インフレでお金の価値がなくなりきってしまうのも怖いですし,逆にお金の価値が上がりきってしまうのも怖い。

4月ごろの長安の街。お金を稼ぐことも一段落したのか,いまではプレイヤーベンダーもやや少なく,ちょっと活気がなさそうに見えるのが寂しい
画像集#020のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
4Gamer:
 長安の露天などをジッと観察していると,ずーっと露店をしていたプレイヤーがぽつぽつと姿を見せなくなっている感じがします。とりあえず最大の問題は,溜めたお金を使うところが何もないというところじゃないでしょうか。システムが,プレイヤーのお金を吸収する手段がないですよね。

上野氏:
 ありあまるほど溜まってしまっているお金を,使っていただけるものを用意することが良いですよね。そちらに関してはお金さえあればいくらでも強くなれる,何でもできるという方向性ではなく,お金を稼ぐとプレイの幅が広がっていく方向に使用できる方向にしたいと考えています。

4Gamer:
 ゲーム内くらい,“お金は遣ってこそ華”ですし,ぜひ早めにお願いします。

上野氏:
 使う部分の強化は考えているんですが,それはそれでなかなかバランスは難しいんです。「遣わなきゃ」というものではなく,「お金あるし遣っちゃえ!」というものにしたいですよね。

4Gamer:
 先ほども言ってた「脅迫観念にしたくない」というやつですね。

上野氏:
 ええ。まぁ,現実社会だってそれなりに大変なのに,ゲームのなかでもお金が貯まらないというのもちょっと楽しくない気もしますし。ともあれ,楽しみながらお金を使っていただけることを目指したいですねえ。

なかなか出ないレア技能。しかしどうもなかなか出ないのは筆者だけのようなのだが,実際みなさんはどうですか?
画像集#012のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】

4Gamer:
 プレイヤーベンダーとか見てると,パッシブ系(編注:自動技能)がすごい値段になってますよね。

上野氏:
 そうですね。今はお金が溜まる一方ですので,レアなものはかなり高額でも売れるという状況になっています。


4Gamer:
 しかしあれってレアすぎません? 私だけ?

上野氏:
 開発としては,入手した方が思わずガッツポーズする程度のレアさは出そうと思っています。それでも,さて自動技能でも集めるかと思って始めたら,1週間で全部揃ったという話も聞きました。リアルな運も関わってくるので,そのあたりの取り方は様々でしょうね。

4Gamer:
 私まだ3枚しか見つけてないんですよね。しかもなぜか妖術だけ(笑)。
 ところであれって,出やすい技能の種類がちょっと偏ってるとかっていうことはないですか?

上野氏:
 実はプレオープン前にもそんなことを言われて,私自身,デバッグとして800枚くらいを1個1個めくってみたことがあります。記録をつけると,ちゃんと想定どおりの確率だったんですよ。800という数値が母数として適切な数かどうかはちょっと分かりませんが,それなりの確度ではあると思っています。

Lv35前くらいでずいぶんお世話になった犬(ホントは狼)。Repopタイムも速いので,油断すると前から後ろから増えてきて割と大変
画像集#016のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
4Gamer:
 なるほど。そのあたりにブレはないんですね。では,NPCによって出るものが違うとかは? 犬(編注:狼)からはコレが出やすいとか,クマからはコレが出やすいとか。

上野氏:
 (松本氏と顔を見合わせつつ)答えづらい質問ですねえ(笑)。都市伝説は大切ですし「どちらとも言えません」ということにさせてください。

4Gamer:
 答が出なかったことが,答えになっていると思っていいのでしょうか(笑)。まぁでも確かになんでもかんでも明らかにしたがるのは,私も含めてプレイヤーの悪い癖ですね。

上野氏:
 作り手としては,ゲーム内の都市伝説みたいなものがなくなっていくのは,ゲーム世界自体が狭くなっていく感じが,とてもするんですよ。すべてのMMO――MMOに限りませんが――の世界には,いつまでもあやふやな,不透明な部分が必要なのではないでしょうか。

4Gamer:
 よく分かります。
 「分かります」と言ってから舌の根の乾かぬうちに言うのも気が引けるんですが,私がどうのこうの,というよりは,人によってはあれで萎えちゃう人もいるんじゃないかと思うんですよ。なくてもいいものとはいえあったほうがいいのは確かですし,めくれどもめくれども全然出なくて,買おうと思ったら1200万銭とか,もうなんなんだか。
 「敵を倒しても出ない」>「出てもめくったらボロボロ」>「めくれても望みのものが出ない」という3段ガックリなのがマズイんじゃないですかね,あれ。

上野氏:
 確かに3回に渡るガックリ感があるのは否定できませんね。望みのものが出る確率は,数値としてはやはり相当低いですし。

4Gamer:
 例えば,すごくレアドロップだけど,めくれば必ず何か出る,という竹簡とかあってもいいと思うんですよね。もしくは,例えば「不明瞭な竹簡・三」みたいに3枚構成になってて,3枚集めれば必ず何か「いい技能」が出る,とか。

上野氏:
 なるほど。新しいタイプの竹簡ですか。そうですね……いまのタイプ以外のものを考えるのはアリかもしれません。ちょっと考えてみようかな。

4Gamer:
 私自身は,たぶん普通の人よりは「ゲーマー」だと思うので,ちょっとやそっとではへこたれませんが,三Onが目指すところであり,上野さんが常々標榜している「社会人にも優しい作品」というコンセプトを考えると,ここだけはちょっと半端ない厳しさを感じます。以前からおっしゃるように一日2時間だけ遊ぶような人が,自動技能を自力で揃えられるのはいつの日になるんでしょうか。買おうにもあの値段ですし。

上野氏:
 うーん……金額が上がってしまったのは,確かにちょっと困っています。バランス調整の一環として,何か仕込むかもしれませんね。とはいえ,その手の技能が簡単に手に入りすぎてしまうのも,ドロップとしての価値は下がることになってしまいます。

4Gamer:
 そうですね。それはそれで問題です。

上野氏:
 これから先にもスキルは追加されるので,今の状況がいつまでも続くわけではありませんしね。

4Gamer:
 上位のスキルがでれば,必然的に今のものは安く出回るようになるでしょうね。とはいえ,それはレベル帯が上がるだけで,根本的解決にはなりませんよ。

上野氏:
 オンラインゲームですし,基本的にバランス調整はずっとやっていくものですよね。とはいえ,いきなり優しくすると,それまで苦労していた方に申し訳ないですし,徐々に何か機会を増やしていく方向で考えています。

4Gamer:
 了解しました。
 竹簡とはまたちょっと違う話なんですけど,聞いてもよいですか? 新規プレイヤーへの対策は何か考えていますか?

上野氏:
 マーケティング的なものですか? ゲーム内での上級者の方からのヘルプ,という意味合いですか?

4Gamer:
 後者です。

松本氏:
 仕組みとして,先行者が積極的に新規プレイヤーの方々を手助けする機会を増やそうと考えています。そのためのクエストを追加するなども検討していますし。もちろん,上級者の方も新規の方もメリットのある内容で行えればと考えています。

上野氏:
 そのほかには,ゲームを始めて,クエストで総合レベル20くらいまでレベルを上げてきたキャラクターが,次のステップにすんなり移れるような仕組みを検討しているところです

4Gamer:
 なるほど。上野さんのおっしゃる「すうーっとレベルが上がる」という設計はうまく機能していて,ちょっとでもMMOの経験があれば,割と結構な速度でレベルが上がっていきますよね。すなわちそれは,いかなる瞬間においても「新規プレイヤー」とのレベル差が激しいということです。
 確かに,先日のパッチでグルーピング時のレベル差によるペナルティなどはなくなりましたが,武器や防具,技能などに関しては,たぶん少なからぬ人が途方に暮れてるんじゃないでしょうか。

上野氏:
 低レベルの生産品があまり流通していないことについてでしょうか。

4Gamer:
 ええ。なんだか効率追求みたいで口にするのはちょっと恥ずかしいのですが,私も低いレベルのレシピは全部捨ててしまっています。全員が全員そうだとは思いませんが,そういう人も多いでしょうし,レベル30以下の武器防具なんて,流通量が皆無に近いですよね。地味に大きな問題だと思っています。単に技能所有数だけの問題なんでしょうけど。

上野氏:
 生産技能の問題に関しては,対策を入れる予定です。上位の生産技能を覚えると,下位の生産が行われなくなることがないような。またこれとは別に,技能所有数は拡大していきますけれども。

4Gamer:
 お。割と根本的な改善が入る感じなんですね?
 戦闘スキルのやりくりについては,割と面白いので私個人はこのままでもいいかな,とは思っていますが,生産スキルはなんとかしたいですね。長安の街で「作ってください〜」というシャウトに応えてあげたいですし。

上野氏:
 まずは技能枠の拡大を早めにやろうと思っていますが、そのほかの対策についても検討したいと思います。

4Gamer:
 いつごろどんな感じで予定しているのか,ちょっとだけでも何か教えていただけると……。

上野氏:
 技能枠の拡大は,さすがにそのゲーム内での影響が大きいので,慎重に検討を重ねています。時期も含めて,続報をお待ちください。

ゲーム内外のコミュニティについて


コミュニティではないが,公式ブログもある。でももうちょっと情報更新してください!
画像集#022のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
4Gamer:
 コミュニティ部分についてはどうお考えですか?

上野氏:
 インゲームですか? それともゲームの外のコミュニティですか?

4Gamer:
 両方……ですかね。例えば,インゲームコミュニティの基礎となるであろう部曲ですが,部曲そのものはさておき,部曲同士のコミュニケーションや,部曲に入っていない人同士などのコミュニケーションなど,不足がちな部分もまだまだあると思うのです。洋ゲーにはよくありますが,プレイヤーが自由にチャットチャンネルを作れたりするのもいいですね。「#練丹」みたいな。

上野氏:
 別なタイプのチャットチャンネルがほしいという要望は確かにありますね。こちらで決め打ちで追加するか,おっしゃるようにフリーなチャットチャンネルを作るか,そのあたりは検討に入っています。

4Gamer:
 チャットサーバー的には大丈夫なんですか?

松本氏:
 現状では大なり小なり,何がしかの問題はあると思いますが,コミュニティ要素の拡充は重要なファクターだと認識していますので,何とか検証したいですね。チャットの利便性を上げることで,合戦までの期間に部曲間や部曲内で戦略を練りやすくし,より合戦を楽しんでいただければ,とも考えています。
 また,ログインしていない人に対する連絡手段として手紙を実装して欲しいとの要望を受けています。こちらもコミュニティをより活性化するために実装を検討しています。
 
上野氏:
 結局はどこかで誰かが喋っているので,これまで話していなかった人の分が増加するかもしれませんが,それは運営としては嬉しい“負荷”です。また,チャンネルを分けたからといって,それほど大きく変わるとは思っていません。

4Gamer:
 三Onには,知らない人同士を繋ぐツールがあんまりないですよね。とりわけ日本人はシャウトを使わないので,よりそれを意識する気はします。海外だと,どいつもこいつもずーっとシャウトで話してたりもしますが(笑)。

上野氏:
 シンガポールにいることで,海外プレイヤーの特性などの情報も入ってきますが,中国での一人あたりのチャット量は,日本の数倍あるらしいですよ。

4Gamer:
 まさに“チャットツール”ですね……。

松本氏:
 コミュニティという部分では,ゲームの外側でも何か必要だろうと,準備を進めています。

4Gamer:
 公式掲示板もないですしね。

上野氏:
 公式掲示板もいいのですが,それよりはもうちょっと違うもの……例えば,ゲーム中の情報を公式サイトで見られるような感じもいいですね。

4Gamer:
 例えば部曲検索なんかですか?

上野氏:
 そうです,ああいうものです。

激しい合戦を振り返ることができる「合戦激闘録」。両軍がぶつかりあった瞬間や,いつの間にか孤立している自キャラクターの軌跡もバッチリ?
画像集#021のサムネイル/プロデューサーの考える“三On像”とは何か? 新情報満載の「三國志 Online」インタビューは,プレイヤー必読【前編】
松本氏:
 合戦激闘録も好評いただいていますし,ああいう三Onならではといえるような新しい試みをやっていきたいですね。

4Gamer:
 合戦激闘録は面白いですよねぇ。終わると必ず見てます。オートプレイできるようにしてくださいよ。

上野氏:
 あれは,アイディアから実際に形にするのが大変でした。オートプレイはWebサーバーの負荷を見ているところです。人の流れが見えるのはやはり面白いですよね。

4Gamer:
 同じ場所で2回も挟撃受けてる自分が見られて,沈んだ気持ちになれますけどね。

上野氏:
 研究や反省材料にぜひ使ってください(笑)。
 
4Gamer:
 先ほど話した,部曲間のコネクションや,部曲戦なども手を入れる余地はありそうです。

上野氏:
 部曲戦をもう少しやりやすくするとかですか?

4Gamer:
 それもありますし,一つの部曲の中には,部曲戦が好きな人と,そうでない人がいますよね。よっぽど性格付けがキチンとなされた部曲でない限り。そういう部分をうまく吸収してほしいなぁ,と。フリーで参加できる部曲戦とか。

上野氏:
 部曲戦は,名前のさすとおり,部曲同士の対人戦ですから,部曲ではない,徒党単位での対人戦を用意していきたいと思います。

4Gamer:
 おぉ,ついに! 登録しておけば自動で組まれるくらいだといいなぁ。期待しています。

 とりあえず,ここまでが前編。まずは軽くジャブとして,直近のアップデートやインフレ対策,コミュニティ機能などについて聞いてみた。より深い話題に入る後編も,お見逃しなく。


後編は「こちら」


――2008年5月16日 収録
  • 関連タイトル:

    三國志 Online

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