E3 2006の取材に引き続き,丁寧に説明してくれたSunflowersのAndre Bernhardt氏
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Annoシリーズ(日本では「創世記シリーズ」といったほうが分かりやすいだろう)最新作
「Anno 1701」(のドイツ語版)が,GC 2006のDeep Silverブースでプレイアブル出展されていた。欧州での発売日が
10月26日に決定した本作だが,まだ開発作業が進められており,今回展示されていたバージョンはα版とのことだ。
本作の概要については
E3 2006の記事で確認してもらうとして,ここでは,開発会社SunflowersのAndre Bernhardt氏に実演してもらった,新たなフィーチャーを紹介しよう。
さまざまな施設を建設することで,人々が暮らしやすい環境を構築しながら自国を発展させていくというのが本作の基本。今回明らかになったのは,自国のライバルとなる,AIが操作するキャラクターに特徴を持たせる
“文明”の存在だ。
文明という言葉から,Civilizationシリーズを思い出す人もいるだろうが,その外交システムを思い浮かべてもらうと分かりやすいかもしれない。各国の関係を視覚的に確認できる図があるのだが,これがCivilizationシリーズにそっくりだ。プレイヤーは一目で各国の関係をつかめるほか,描かれている代表の表情で,友好度が分かるようになっている。
説明するまでもないだろうが,仲の良い相手は笑顔で表示され,敵対している国のキャラクターは怒り顔になる。この表情はプレイヤーの行動に応じてリアルタイムに変化する。実際にBernhardt氏が友好的な国の家に火を放つと,途端に相手国代表の表情が怒り顔に変わった。
ベースとなる文明はアジアン,インディアン(ここではインド人のほう),アステカ,ネイティブアメリカン(イロクォイ族)の四つで,それぞれ文明の特徴を表した建物を建てることが可能だという。
文明ごとの建物。左右2画面がそれぞれペアで,上から順にアジアン,インディアン,アステカ,ネイティブアメリカン(イロクォイ族)
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またBernhardt氏は,敵国を攻撃する新たな方法として,
自国のキャラクターを相手国に送り込み,街の真ん中でスピーチを行うところを紹介してくれた。スピーチが始まると,街行く人々の多くが聞き入ってしまい,仕事などを放ったらかしてしまう。結果として国力に影響するようだ。
ただし,攻撃された側にいつも同じ効果が現れるわけではない。そこで暮らす人達の知性が十分に高いと,スピーチに影響されずに日々の仕事を行うので,あまり国力への影響はないという。
もちろん今作も
マルチプレイに対応しており,リアルタイムストラテジー的な遊び方ができるほか,とくに対戦相手を設定せずに,一人で目的達成を目指し,黙々とプレイすることもできる。
前述したように,欧州での発売日は10月26日と発表されている。日本でも従来作が創世記シリーズとして人気を得ているので,ぜひ今作も日本語化されてほしいところだ。
ちなみにSunflowersは,本作の
ニンテンドーDS版の開発も進めているそうだ。実際にそのα版を触らせてもらったのだが,スタイラスでマップを動かしたりズームしたりでき,案外相性がいいのではないかと感じた。当然グラフィックスは,PCのほうが断然上だが,場所を選ばずに遊べるという利点も大きい。WiFiで対戦できれば気軽にほかの人と戦えるので,本作の魅力を堪能できそうだ。PC版ともども日本語版の発売に期待したいところである。(noguchi)