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ELSA,物理演算アクセラレータ「ELSA PHYNITE X100」を発売
“PhysX”については4Gamerで何度か紹介しているが,ここで簡単にまとめておこう。
ゲーム内で描かれるオブジェクト(物体)が,現実世界の物理法則に準じた挙動をすれば,ゲーム全体から受ける印象もリアルになる。その“物理シミュレーション”を行うのが,AGEIA Technologiesが開発した「AGEIA PhysXテクノロジー」をはじめとした物理エンジン(ミドルウェア)である。
ただ,リアリティを追求した表現をリアルタイムで処理しようとすればするほどCPU負荷が高くなり,フレームレートが下がるなど,ゲームの体感に大きく影響が出てしまう。PhysXでは,PPUという物理演算チップを利用することで,物理演算をハードウェアで高速処理できるのが特徴だ。
物理エンジンでは,PhysXと市場を二分するといわれる「Havok」が有名だが,Havokでは,バージョン4.0のサブシステム「Havok FX」でゲーム内の効果物理シミュレーションをグラフィックスカードのGPU(グラフィックスチップ)に行わせることが可能だ。ちなみに,HavokとPhysXの指向性の違いについては,「こちら」の記事が参考になるので,興味を持った人はチェックしてみてほしい。
ELSA PHYNITE X100は,2006年9月8日の記事で紹介しているが,当時の発売予定から8か月遅れて発売されることになる。下にリリース文を引用するが,日本国内で生産されることや搭載メモリ容量が128MBであることなど,スペックについては発表時と変わらない。
2007年5月の時点では,PhysX対応を大々的に謳ったゲームタイトルが少ないため,3万円台前半の投資に見合う効果が得られるかは,微妙と言わざるを得ない。現時点では,Cellfactor: Revolutionや「Tom Clancy's Ghost Recon: Advanced Warfighter」など,PhysXテクノロジーに最適化されたタイトルの物理演算エフェクトを体感したい人向けといえる。(oNo)
### 以下,リリースより ###
製品仕様:ELSA PHYNITE X100(エルザファイナイトエックス100)
・プロセッサータイプ:AGEIA PhysX
・バスタイプ: 32-bit PCI 2.3
・メモリーインターフェース:128-bit GDDR3
・メモリ容量:128MB
・日本製
・CELLFACTOR REVOLUTION バンドル
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- 関連タイトル:
PhysX
- 関連タイトル:
CellFactor: Combat Training
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