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[GC 2005#05]M&Mファン注目「Dark Messiah of M&M」詳細公開
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印刷2005/08/18 12:19

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[GC 2005#05]M&Mファン注目「Dark Messiah of M&M」詳細公開

 Ubisoftのプレスカンファレンスで,先日電撃的に発表された「Dark Messiah of Might & Magic」(以下,Dark Messiah)の詳細が公開されたので,お伝えする。

 Dark Messiahは,ちょっと古めのPCゲーマーならば誰でも知っているであろう「マイト&マジック」(以下,M&M)の関連作品だ。RPGに始まり,ストラテジー,FPSとジャンルの広がりを見せていったこのシリーズだが,今回のDark Messiahはファースト・パーソン・アクションゲーム(first-person action game)であるという。具体的には,剣や魔法のテクニックを駆使して進んでいく,ステージクリア型のアクションゲームとなる。
 武器を使ったメレーコンバット,弓矢や魔法を使ったレンジドコンバットのほか,最近よく見かけるスニーク/ステルスが必要になる場面も用意されているようだ。開発を手がけるのはフランスのArkane Studios。一人称視点のシングルプレイRPG「Arx Fatalis」(邦題 アークス・ファタリス)を開発したスタジオである。



Raphael Colantonio氏
 カンファレンスにおいて最も強調されていたのは,本作がSource Engineのエンハンスド・バージョンを使って作られているということ。
 Source EngineはValveによって開発されたゲームエンジンで,同社の代表作「Half-Life 2」(邦題 ハーフライフ2)でも使用されている。……と,このあたりについては,この記事を読んでいる人には今更説明の必要はないだろう。優秀な物理シミュレーションがウリであるこのエンジンを使用することで,ハーフライフ2にも見られたような物理法則を生かしたパズルやトラップなどが楽しめるようだ。
 デモムービーでは柱のようなものを攻撃で倒し,その下にいるゴブリンを下敷きにするといったシーンが見られた。

 本作においてプレイヤーは,Sarethという主人公を演じることになる。冒険の舞台はAshanという世界。そう,M&Mの舞台といえば"エンロス"や"エラシア"だが,今回は違うのだ。
 このAshanという世界は凶悪なクリーチャー達の棲息する危険な場所で,これまでのM&M世界をライトサイドだとすると,Ashanは"M&Mのダークサイド"と呼べるような場所であるとのことだ。

 基本的にはアクションゲームであるDark Messiahだが,主人公が徐々に強くなっていくというRPG的な要素も盛り込まれている。強力な魔術師に育てられたSarethは,基本的な剣と魔法の技能を初期段階から身につけているのだ。そしてゲームを進めていくうちに新たな武器やスペルがアンロックされていき,より強い敵と渡り合えるようになる。
 ゲームの説明を行ったリードデザイナーのRaphael Colantonio氏によれば,ゲーム開始時にクラスを選択するのではなく,プレイ中にどの分野を延ばしていくかによって,クラスが定まっていくようなシステムになるという。おそらく育て方によっては,剣も魔法も使えるハイブリッドキャラクターを作ることも可能だろう。

 最後に,実際にデモムービーを見た印象をお伝えする。M&Mシリーズのアクションゲームと聞いたときに,以前にリリースされたM&M世界を扱ったFPS「レジェンド オブ マイト&マジック」を連想する人は少なくないはずだ。筆者もその一人である。「レジェンド〜」は成功したとは言い難い作品なので,系統の似た本作も,つい色眼鏡で見てしまいたくなるのだが,それはちょっと待ったほうがよさそうである。
 グラフィックスのクオリティはスクリーンショットで確認してもらえれば分かるように,現行のゲームの基準をクリアしている。遠近感の強く感じられるマップの中をクリーチャーが動き回る様子は,悪くないレベルだった。
 敵の倒れ方や魔法で凍らせた敵の崩れ方などはしっかりと物理法則に従っており,ハーフライフ2のプレイで感じられた,あの「本当に物体に対してインタラクトしている感じ」が本作でも実感できそうである。冒険するのはファンタジー世界なので,現実世界ではあり得ないような物理の働き方を感じられるシーンもあるかもしれない。
 また,物理部分のみでなくAI関連もSource Engineのものとなるので,敵の動きは相応に賢いものに仕上がりそうだ。ファンの内にあるよくない思い出を吹き飛ばすような佳作となることを期待したい。(ライター:星原昭典)

  • 関連タイトル:

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