騎乗や共闘にとどまらず，装備やキャラの強化にまで影響する「ICARUS ONLINE」のフェローシステムを紹介

　WeMade OnlineとNHN PlayArtが共同で運営する新作MMORPG「ICARUS ONLINE」では，本日（2015年4月23日）からオープンβテストが開始される。

　今年初頭に行われたクローズドβテストから約3か月の調整期間を経て，満を持しての登場となる本作は，古き良きMMORPGの雰囲気はそのままに，CryENGINE 3による美麗なグラフィックスが加味された正当進化系のMMORPGだ。
　クラスごとにプレイ感が異なるバランスの良いバトルシステム，プレイヤー自身が英雄となれるヒロイック・ファンタジーな世界観とストーリー，そして豊富なコンテンツと，ゲームの見どころはたくさんある。その中でも，取り分けて注目してもらいたいのが，モンスターを捕獲して，騎乗したり，一緒に戦ったりと，さまざまなに活用する「フェロー」システムだ。


　とは言っても，ほかのMMORPGでも一緒に戦ってくれたり，騎乗ペットになってくれたり，空を飛んでくれたりといったペットシステムはあるわけで，それらと何が違うのかと疑問に思うことだろう。そこで本稿では，本作のやり込み要素のひとつであり，ストーリーの進行やキャラクターの強化に必要不可欠な存在であるフェローシステムについて，あらためて詳しく紹介していこうと思う。

地上を駆ける馬から空を飛ぶドラゴンまで

さまざまな「フェロー」が登場

　ICARUS ONLINEでは，プレイヤーが捕獲したモンスターのことを「フェロー」と呼んでいる。

　フェローには，地上フェローと飛行フェローの2種類が存在し，どちらもプレイヤー自身が騎乗でき，徒歩よりも速く移動できる。飛行タイプは空を飛べ，より快適に移動できるのだが，モンスターの種類によって最大高度が設けられている点には注意したい。たとえば，最大高度を超えて上昇しようとすると，強制的に召喚が解除されて，そこから落下してしまうのだ。そのまま落ちれば大ダメージは免れない。とはいえ，そのまま落ちればの話で，落下中でもフェローを召喚できるので，慌てず落ち着いて飛行フェローを呼び出せば問題ないだろう。
　なお，フェローが飛べる高度は，ゲームの攻略にも関係してくる要素になる。たとえば，とあるインスタンスダンジョンはかなり高い場所に入口があるため，そもそもその高度まで飛べるフェローを手に入れなければ，入ることすらできないのだ。


　では，どうやってフェローを捕獲するのかというと，まずはメインストーリーを進め，クエスト「一般的な捕獲術」をクリアして「捕獲スキル」を得る。そのとき，一緒に捕獲方法も詳しく教えてもらえるので，内容はよく確認しておこう。
　捕獲はミニゲームのような仕様になっており，捕獲スキルを使って対象のモンスターに近づき，ジャンプして飛び乗ったあとに，画面で指示されるキー（W/A/S/D）を入力して捕獲成功ゲージを上昇させていく。対象となるモンスターのレベルがキャラクターよりも高いと，捕獲の成功確率は低くなるが，捕獲可能なモンスターであれば何度も繰り返せば成功するはずだ。
　なお，対象が飛行フェローの場合，崖から飛び降りたり，飛行フェローから飛行フェローに飛び移ったりと，かなりアクロバティックな捕獲になる。飛行フェローを持たないまま飛び降りて，捕獲に失敗した場合は……まあ，推して知るべしといったところか。


　なお，捕獲可能なモンスターかどうかは，そのモンスターをターゲットすると確認できる。ただし，一部のレアモンスターについては，捕獲するために特定のアイテムが必要になることも。フェローの情報が書かれた「フェロー図鑑」に，必要なアイテムのヒントが書かれているケースもあるので，どうしても捕獲できないようなら図鑑を熟読してみよう。また，捕獲条件だけではなく，そもそもとある条件を満たさないと出現すらしないモンスターもいるようだ。フェローを集めて報酬が得られる「フェローコレクション」という要素もあるので，プレイヤー同士で情報を交換しながら，図鑑の全制覇を目指してほしい。


●フェローコレクション

　オープンβテストの時点で，約90種類ものフェローが登場するのだが，フェローを確保しておくための枠は，初期で3枠と最大数が限られている。なので，いずれは枠を空けるために，所有しているフェローを解放したり，後述する「封印」したりする必要があるだろう。なお，最終的には最大で40枠まで所有可能になるとのこと。
　そんな中で，捕獲したフェローの履歴を残したいというプレイヤーからの強い要望を受けて追加されたのが，コレクション要素の「フェローコレクション」だ。


　地域ごとの捕獲可能なモンスターを制覇したり，イノシシ系モンスターを収集する“今夜はぼたん鍋”といったカテゴリーに定められたモンスターを集めたりすることで，称号やフェローといった報酬も得られる。
　なお，モンスターの設定が書かれた「フェロー図鑑」は，フェローコレクションから見たいモンスターを選択することで参照できる。


●フェロー情報の見方

　捕獲したフェローの情報画面では，所持するフェローのレベルや能力，スキルの詳細などが閲覧できる。ちなみに，フェローのDPS（秒単位の平均ダメージ）は，あとで紹介する「ペット化」したときのもの。また本作では騎乗戦闘も可能だが，そのときの攻撃はプレイヤーキャラクターのDPSに依存している点に注意しよう。
　また，フェローアイコンの左上に付いている「★マーク」はフェローの等級，すなわちレアリティを表している。オープンβテストの段階では最大★3つの等級を持つモンスターが出現するとのことだ。等級が高いほうが，フェロー自身のレベル上限が高く，得られるスキル/能力もより高くなる傾向にある。
　ちなみに，背景が黄色で目の部分がかわいく加工されたフェローは，ペット化された印だ。「エルン」というゲーム内通貨を使うことで，リネームもできる。

格好良いドラゴン系のフェローからカワイイ系のフェロー，キモかわいい（？）系のフェローまで，多種多様なフェローが登場する。やり込んだ先には，こうしたレアなフェロー達が待っているのだ

フェローの多種多様な活用手段

　では，捕獲したフェローを具体的にどのように活用していくのかを見ていこう。

　フェローに騎乗すると移動速度が速くなるというのは冒頭でも紹介したとおりだ。クエストなどで長距離を移動するときは積極的に使って，時間を短縮したいところ。飛行可能なフェローなら，近づくと襲い掛かってくるアクティブ系のモンスターがいるエリアでも，地上のモンスターからは攻撃を受けないため安全に移動可能だ。地上で敵に絡まれたときに，逃げる用途で召喚してもいいだろう。


　また，本作では騎乗状態から敵モンスターを攻撃できる。これは通常の攻撃方法ではなく，ストーリーの進行上で入手できる「スピア」や「ボウガン」を使うことになる。
　スピアは近距離用で範囲攻撃に優れている。一方，ボウガンはターゲットした敵に向かって飛んでいく遠距離攻撃用の武器だ。これらを状況に合わせて使い分けることになる。
　なお，ボウガンを使った空中戦は，地上での戦いと操作感がかなり異なっている。最初は戸惑うかもしれないが，空中戦をフィーチャーした巨大ボスとの戦闘もあるので，少しずつ慣れていこう。


　ちなみに，空中から地上の敵を一方的に攻撃することも可能だが，すぐに元の位置に戻ってしまい，HPが全快してしまう。一発で倒せるようなレベル差が大きいモンスター（当然，あまり倒す意味はない）ならともかく，レベル上げのために空中から地上の敵を乱獲することにあまり意味はない。

ボウガンで敵を倒した場合でも，ドロップアイテムはキャラクターの目の前に出現するので，わざわざ倒した位置まで取りにいく必要はない

　さらに，フェローをペット化して一緒に戦うことも可能だ。ペットに指示を出して戦闘するのは，一般的なMMORPGのペットシステムと同様なので迷うことはないだろう。なお，等級の低いフェローであれば，ゲーム内のショップで「ペット呪文書」を購入して使えば簡単にペット化できる。しかし，等級が高いフェロー用のアイテムは入手方法が特殊で難しくなっている。また，一度ペット化したら通常のフェローに戻すことはできないので，ペット化するかどうかは熟考したうえで決めよう。

ペット化したフェローは，通常よりも小さな身体になり，騎乗もできなくなる。しかし，ソロプレイでも一緒に戦ってくれる心強い相棒になってくれるので，ほかに移動手段となるフェローがいるなら，ペット化してしまおう

　ちなみに，フェローには猛攻/防御/回復/移動という4つのタイプが設定されている。これは成長の方向性を表すもので，タイプ別に能力の上昇値や習得するスキルが異なっている。たとえば，猛攻タイプであれば攻撃力に優れたアタッカー系，防御タイプであれば防御力の高いタンク系，回復タイプはヒーラー系で，移動タイプはその名のとおり移動に特化した能力を所有している。
　なお，アクティブスキルはペット化したときに威力を発揮するが，パッシブスキルで得られるバフ効果は，フェローとして騎乗した時にも発動するので，プレイヤーキャラクターの戦い方によっても使い分けたいところだ。

　これらのタイプに限らず，ユニークな能力を持ったフェローも存在する。そのひとつが，最初のフィールドに生息している大蜘蛛タスランだ。この蜘蛛は，PCとフェローが使うスキルのリキャストタイムを10％減少する強力なパッシブスキルを持っている。捕獲に特殊なドロップアイテムが必要なので，若干難度は高くなるが，序盤でオススメのフェローだ。ただし，捕獲スキルを覚えたあとで，生息場所まで戻る必要があるので，うっかり素通りしないよう注意しよう。

大蜘蛛タスランは，リキャストタイム10％減少に加えて，魔法攻撃力5％アップというバフを持っているので，クローズドβテストで魔法使い系キャラクターに人気が高かったフェローだ。パッシブスキルは騎乗時，ペット時でも発動する

●フェローの成長

　フェローの成長は，召喚している時間で経験値が加算されていく仕組みだ。一方，フェローは召喚していると，そのフェローの「気力」を消費し，これがなくなると召喚が解除される。
　フェローのレベルアップ時に気力が全回復するので，低いレベルであれば連続して使い続けることも可能だが，スキルの使用や，スピアやボウガンでの攻撃を行うたびに気力を消費するので，基本的には複数のフェローを使いまわすことになるだろう。

　フェローの強化は，フェロー専用の装備を身につけることでも可能だ。フェロー専用装備は，生産やドロップ品として入手でき，爪/鞍/ソウルストーンの3部位に装着できる。通常のキャラクター装備と同様に，セット効果を持つものも存在しているようだ。

フェローは装備の強化やキャラクターの成長にも影響する

　フェローは，騎乗したり一緒に戦ったりするだけでなく，石に「封印」することで，アイテムとして用いることができるのも本作の特徴となっている。

　封印したフェローはアイテム「封印石」となり，装備に能力を付与したり，後述する「特性力（ポイント）」に変換するために使えるようになる。フェローを封印するときのレベルが高いほど効果も高くなることから，「フェローを捕獲」「レベルを上げる」「封印」という流れが，本作のやりこみ要素にもなるだろう。なお，ペット化したフェローも封印可能だが，フェローからペットへの変更と同様に，封印したフェロー/ペットを戻すことはできない。

　装備への能力付与は，封印石が持つ「封印石効果」を装備のステータスに上乗せするというものだ。効果は封印石のアイテム詳細で確認できる。効果の中には，決まった値分だけ上昇させるものもあれば，数値の割合（％）分を上昇させるものもあるので，さまざまな封印石を集めて，自分好みの強力な装備を作り出せそうだ。


　一方，封印石を消費して「特性力」というポイントにも変換できる。増やしたポイントは「特性スキル」の習得に利用でき，プレイヤーキャラクターの能力強化を図れるのだ。なお特性スキルは，キャラクターレベル20以降のクエストを通して利用可能となる。特性力も，フェローの等級やレベルが高いほど得られるポイントが多くなるので，フェローの捕獲/育成が重要となる。


　このように本作では，フェローがプレイヤーキャラクター強化にも密接に関係し，ただのペット，騎乗生物に収まっていないことが分かるだろう。しかし，実際のプレイ上では段階を経てできることが増えていくので，フェローシステムが持つ魅力になかなか触れられないという面があった。そのため，期間が限られた過去のテストでは，一般的なMMORPGのペットシステムとの違いがよく分からないままだったプレイヤーもいたことだろう。
　ICARUS ONLINEならではの楽しさは，フェロー関連の要素が出揃ってからが本番だと言えるので，本日（4月23日）から始まるオープンβテストでは，本格的な空中戦が行えるハナカス大海を目指し，キャラクターレベルで言うとレベル20を目標にプレイして，フェローの魅力に思う存分触れてほしい。