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Core 2
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  • 発表日:2006/07/27
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[COMPUTEX 2006#19]Intel,“Quake 4でPentium Mの2倍速い”ノートPC向けCore 2 Duoを一気に普及へ
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印刷2006/06/13 22:48

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[COMPUTEX 2006#19]Intel,“Quake 4でPentium Mの2倍速い”ノートPC向けCore 2 Duoを一気に普及へ

 Intelは,デスクトップ版Core 2 Duoを前面に押し出しつつも,モバイル版Core 2 Duoのアピールも忘れていない。COMPUTEX TAIPEI 2006では「Intel Mobility Briefing」と題したプレスカンファレンスを実施し,ノートPC用となるモバイル版Core 2 Duoのパフォーマンスを明らかにしたうえで,製品展開のロードマップを公開した。

Keith Kressin氏(Director Marketing, Mobile Platforms Group, Intel)
 「デュアルコアCPUを,ノートPCへ最初に持ち込んだのはIntelだった。DDR2 SDRAMをノートPCへ初めて持ち込んだのもIntelだ。そして65nmプロセス技術をノートPCで実用化したのもIntelが最初である。これらはすべて2006年1月に始まっており,今までに20インチ液晶ディスプレイを搭載するハイエンド3Dゲームユーザー向けノートPCから,小型のサブノートPCまでのすべてに,それぞれのフォームファクタに適した,考え得る最高のパフォーマンスを与え続けてきた」

 登壇したIntelのモバイルプラットフォームグループ マーケティングディレクター,Keith Kressin氏はあいさつを兼ねてこのように述べ,Intelのモバイルプラットフォームが常に業界をリードしてきたと強調する。モバイルPCという市場は,これから最も成長が期待される分野であり,広大なビジネスチャンスが広がっていると説明し,Intelの最新技術はモバイルPC分野にこそ相応しいとも述べた。

ノートPCは成長著しい市場であるとKressin氏
 また,デュアルコアCPUの推進をこれまで以上に図り,2006年末までに,Celeron搭載機を除くノートPCの90%以上を今年の年末までにデュアルコアCPU搭載機にすると宣言。要するに,Core Duoの登場した2006年1月から1年以内に,ローエンド向け以外ほぼすべてのノートPCをデュアルコアCPU搭載機化するというわけである。

■ノートPC用Core 2 DuoはPentium Mの2倍速い!

 このアグレッシブなデュアルコア推進の尖兵となるのが,「世界初の超低電圧版デュアルコアCPU」(Kressin氏)となる,Core Duo U2500だ。2006年6月中に出荷される同CPUは,動作クロック1.20GHz。FSB 533MHzで,L2キャッシュは従来のYonahコア版Core Duoと同じ2MBとなる。平均消費電力は0.75W以下,TDP(熱設計消費電力)は9Wとされている。デュアルコアCPUのTDPが10Wを下回ったのはトピックだ。

6月中に登場する超低電圧(ULV:Ultra Low Voltage)版Core Duo U2500のスライド。見てもらえると分かるが,Kressin氏はスライドの前からどいてくれなかったので,「こちら」に紙資料をスキャンしてUpした。氏の陰になっている部分を知りたい人は見てみてほしい


モバイルCPUの本命,モバイル版Core 2 Duo
 そして,8月には開発コードネーム「Merom」(メロム)こと,モバイル版Core 2 Duoが登場する。デスクトップ版のCore 2 Duoと同じCoreマイクロアーキテクチャで,ノートPC向けとしてはIntel史上最大となる,4MBものL2キャッシュを搭載。パイプラインステージ数を先代より深い14とし,同時命令発行数も先代の3から4と増強している。
 このようなアーキテクチャの革新によって,モバイル版Core 2 Duoは,2世代前のモバイル向けCPUであるPentium Mに対し,同クロック時に2倍のパフォーマンスを発揮。Yonahコア版Core Duoと比べても,20%以上高速だという。Kressin氏は,この性能が,消費電力やTDPが据え置かれたまま実現されることを強調し,「Core Duo用に設計されたプラットフォームであれば,CPUをMeromコアのCore 2 Duoに切り替えるだけで,性能の向上した製品が実現できる」とアピールした。

 さて,Kressin氏はここで,Core 2 DuoとCore Duo,Pentium Mの3製品を,いずれも2.16GHzに設定し,ほかの仕様を統一したというシステムで,「Quake 4」のベンチマークテストを実施して見せた。結果は写真に収めたが,Core 2 Duoシステムが169.8fpsのところを,Core Duoが138.2fps,Pentium Mが82.6fps。確かにCore 2 DuoはPentium Mの2倍(以上)速い。

Quake 4を,Core 2 Duo,Core Duo,Pentium Mで実行。テストが真っ先に終わったのが左端のCore 2 Duoシステムで,残る二つがテストを終えるにはまだ時間がかかっていた
“証拠”としてフレームレートを並べてみた。言うまでもないが,左から順にCore 2 Duo,Core Duo,Pentium Mのスコアだ(※クリックするとそれぞれ全体を表示します)


■ノートPCゲーマーは2007年が買い換えタイミング?

前述の理由により紙資料となるが,直近のプラットフォームラインナップを示したスライド
 会場では,Core 2 Duo登場以降のノートPCラインナップと,2007年以降のロードマップも示された。

 まず,目の前に迫ったモバイル版Core 2 Duo(と超低電圧版Core Duo U2500)世代では,開発コードネーム「Napa Refresh」(ナパリフレッシュ)というプラットフォームが採用される。
 「Napa」が,Core Duoを採用するモバイルプラットフォーム「Centrino Duoモバイルテクノロジ」の開発コードネームだったことを覚えている人もいるだろうが,Napa Refreshは,文字どおりNapaのリフレッシュ版。チップセットはNapaプラットフォーム世代と同じく,Mobile Intel 945 Expressになっており,CPU以外にそれほど大きな変更は行われない。その意味で本命は,2007年に予定されている開発コードネーム「Santa Rosa」(サンタロサ)プラットフォームになるだろう。



Santa Rosaの概要。Kressin氏の陰に隠れている部分には「Kedron wlan」(Kedron無線LAN,の意)と書かれている
 Santa Rosaプラットフォームでは,チップセットが,開発コードネーム「Crestline」というノースブリッジ(MCH。“Mobile Intel 965 Experss”?)と,サウスブリッジ「ICH8M」(Intel 965 Expressが採用するICH8のモバイル版)との組み合わせになる。グラフィックスコア内蔵版Crestlineの統合グラフィックスはIntel Graphics Accelerator 3000シリーズ相当だ。
 さらに,Centrino Duoを構成するもう一つの要素である無線LAN周りでは,IEEE 802.11nに対応した開発コードネーム「Kedron」(ケドロン)が採用される予定。さらにはIEEE 802.16のWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のサポートも計画されているという。ちなみにWiMAXは,PCI/PCI Expressいずれのバス接続でも許容されるとのこと。

 Santa Rosaは,ズバリ言ってしまえば,Windows Vistaを見据えた次世代Centrino Duoだ。外部のグラフィックスチップを持たない薄型ノートPCにとっては「これがなければ始まらない」といっていいほどである。まさに本命といっていい。MeromコアのCore 2 Duoは確かに魅力的だが,ノートPCゲーマーは,手持ちのマシンでもう一踏ん張りして,2007年(≒Windows Vista)を待つのが正解かもしれない。

 Kressin氏は,「ノートPC,つまりモバイルプラットフォームは,サイズを小さくすることが目的ではない。多様な用途ごとに大きさは決定づけられ,その大きさごとに妥協のない最高性能を詰め込むことこそが目的だ。この目的に向けての技術革新に対し,Intelは努力を惜しまない」と結び,プレゼンを終了した。

■最後に“Montevallo量産機”が公開される

FLYBOOKシリーズを説明するDIALOGUE社長のJack Lee氏
 Intelは,同社が毎年春と秋に開催する技術者向けイベント「Intel Developer Forum」(以下IDF)ごとに,ユニークなコンセプトPCを公開している。IDFは日本だと春だけの開催になるが,そのIDF Japan 2006でも公開されていた「Montevallo 12”」をベースとするPC「FLYBOOK」の量産開始が報告された。

 FLYBOOKのメーカーである,DIALOGUEの社長 Jack Lee氏がカンファレンスの最後に登壇。FLYBOOKは,二重ヒンジ構造を採用しているため,液晶ディスプレイを“手前に引き出す”ことで,狭いスペースでも快適にPCを利用できるようになるほか,ごく普通のノートPCとしてはもちろん,タッチパネルPCとしても利用できるという。
 詳細なスペックや価格は2006年6月14日に東京で行われる発表会で明らかにするとのことで,ゲームに使えるかどうかは未知数だが,なかなか面白い試みとはいえるだろう。(トライゼット 西川善司)

左:二重ヒンジ構造はこんな感じ
中央:画面をこのように前に出せば,ノートPCの底面積分しかスペースを取らないので,飛行機や電車の中など,狭い場所でも快適に利用できる。タッチパネルPCとしても利用可能だ
右:このように,液晶ディスプレイ裏のスタンド部分がスライドするようになっており,収納すればごく普通のノートPCとして利用できる
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