MMORPG「81Keys」が試みるイメージ小説/ボイスシナリオの展開とは？　プロダクトマネージャーと声優陣に話を聞いてみた

　2010年春にサービス開始予定のMMORPG「81Keys」のティザーサイトで，同タイトルをイメージした小説およびボイスドラマが公開されている。81Keysは，プレイヤーが失われた81本の鍵を求めて冒険するという設定で，「魔物の鍵」「守護の鍵」「DNAの鍵」という3種類の“鍵”にまつわるシステムが大きな特徴となっている。具体的な部分が気になるが，こうしたシステム周辺の詳細は，追って発表される予定だ。

　今回，4Gamerでは，81Keysのプロダクトマネージャーを務めるYNK Japanの大西信嗣氏にインタビューする機会を得たので，なぜ小説とボイスドラマを使ったプロモーション展開を行うのかを聞いてみた。

大西信嗣氏

　「81Keysは，高いストーリー性を大きな特徴にしており，開発元の台湾Wayi International Digital Entertainmentも強い自信を持っています。しかしその一方で，プレイヤーが固定のキャラクターを使ってストーリーをなぞっていくようなMMORPGにはしたくないというポリシーもあるんです。そこで日本展開にあたって，イメージキャラクターを用いた小説やボイスドラマを用意し，81Keysのストーリー性の高さをアピールしようと考えたわけです」（大西氏）

　この小説およびボイスドラマは日本で書き下ろされたものだが，開発の監修を受けてゲームのイメージに忠実なものとなっている。4Gamerでもたびたびお伝えしている通り，台湾のゲーム開発者は日本のアニメやゲームに精通しているケースが多いだけに，日本市場との親和性に期待したい。

　ただし，この小説およびボイスドラマのキャラクターは，ゲーム本編に登場しない，ということは覚えておいてほしい。大西氏によれば，あくまでも冒険の一例として，プレイ前にゲームの雰囲気をつかんだり，プレイヤー各自のプレイイメージを膨らませたりするために役立てて欲しいとのことだ。

　ちなみにゲームの設定は，以下のようになっている。

「もともとプレイヤーは『聖光大陸』の住人だったのですが，とある事情により辺境の『シンク島』に追いやられています。当面の大きな目標は大陸に戻ることで，ストーリーの進行に伴って冒険できる島が増えていきます。その中でメインシナリオと，サブシナリオが重なりあって，大きなストーリーを展開していきます。また先行している台湾ではすでに三つの島が実装されており，日本ではそれを追いかける形で展開していきますので，コンテンツ不足に陥る心配はないでしょう」（大西氏）

　小説およびボイスドラマのシナリオは全5話で構成され，毎週1話ずつ公開される。物語が佳境を迎える4月下旬には，ゲーム本編のサービスに関する大きな発表を予定しているとのことなので，それまでの間，ティザーサイトを見ながら期待を膨らませておこう。

　また今回，以下に紹介する各キャラクターを演じた声優陣にお話を聞く機会を得たので合わせて掲載する。

・ルル族「ユラ」役：加藤英美里さん
・ワッタ族「ローラン」役：大久保藍子さん
・ニッティ族「ディアリノ」役：浜田 初さん
・第1話の悪商人役：佐藤俊輔さん

浜田 初さん	加藤英美里さん
大久保藍子さん	佐藤俊輔さん

4Gamer：
　今回，演じた役の感想を教えてください。

加藤さん：
　ユラは学者という設定なんですが，ルル族は身体が小さいので見た目は元気な女の子っぽいです。よくコケたりするドジっ娘の面もあります。

大久保さん：
ローランは無口でクールな傭兵という設定です。当初は芝居に女性らしい部分も出していたんですが，もっとドライで朴訥に，という演出を頂きました。でも私の中で彼女は，可愛いモノ好きな乙女です

浜田さん：
　ディアリノは色っぽい女性なんですが，普段演じることのない役柄なので，新鮮味があってとても楽しかったです。色気を前面に……精一杯の色気を前面に出しました（笑）。

佐藤さん：
　僕は，主人公のジードに倒される悪い商人の役です。やられ役なんですが，僕自身がジードを演じた柿原徹也さんのファンなので，本望でした（笑）。


4Gamer：
　演技の中で力を入れた部分や，聞きどころなどを教えてください。

加藤さん：
　一緒に旅をしていく中で，主人公のジードに対するユラの信頼度が高くなっていく過程です。「一緒に冒険したい」という気持ちが強くなっていくのを感じ取ってほしいです。

大久保さん：
　普段は淡々と喋っているローランですが，内面は結構熱いんです。戦うシーンでは熱血したり，ジードが落ち込んだときには熱く語ったりもするんですね。そういったギャップを意識したので，気づいてもらえると嬉しいです。淡々としているだけの女じゃないぞ，って（笑）。

浜田さん：
　ディアリノには，今回語られなかった20年前の悲しい過去があるんです。セリフの中でちょこちょこ表現されているので，それを聞きながらいろいろ思いをめぐらせてほしいですね。

佐藤さん：
　ジードが格好よく商人を倒すシーンですね。商人のやられっぷりがジードを引き立てている様子を聞いてください。


4Gamer：
　81Keysにはどんな印象を持ちましたか。

加藤さん：
　キャラクターが凄く可愛いですね。とくに今回演じたルル族が可愛いので，ぜひプレイしてみたいです。

大久保さん：
　キャラクターが可愛いのと，物語がしっかりしているところに魅力を感じます。81本の鍵を集めるという設定が，面白そうですよね。

浜田さん：
　やり込み要素が多そうですよね。ちょっと難しそうでもあるのですが，そのぶんハマったら面白いんじゃないかと思います。

佐藤さん：
　明るいイメージが印象的です。台湾ではかなりの人気タイトルだと聞いていますので，僕もこれを機に，オンラインゲームを始めてみようと考えています。

4Gamer：
　81Keysに期待している人や，4Gamer読者に向けてメッセージをお願いします。

加藤さん：
　ボイスドラマは，RPGが好きな方なら凄く楽しめる内容になっています。普段のプレイの中ではあまり再現できない，仲間と一緒に冒険していく中での会話が楽しめると思いますので，ぜひ聞いてください。

大久保さん：
　これから，いろんな情報が出てきます。小説やボイスドラマをチェックしながら，楽しみに待っていてください。

浜田さん：
　ボイスドラマをきっかけに，81Keysをプレイしていただけたらと考えています。私もオンラインゲームは大好きなので，ぜひ一緒に遊びましょう。

佐藤さん：
　ボイスドラマもゲームも楽しい内容になっていますので，期待してください。

「81Keys」ティザーサイト