本日よりオープンβテスト開始の「NOSTALE」，開発元EntwellのCEOとジャレコオンライン事業部本部長に聞く，今後の展開

　本日（1月23日）5：00PMから，MMORPG「NOSTALE」のオープンβテストが開始された。1月19日から，会員登録とクライアントダウンロードが先行して実施されており，準備万端で待ちかまえていた人も多いのではないだろうか。

※オープンβテストは3：00PM開始予定でしたが，アクセスが集中したため，ジャレコでは緊急メンテナンスを実施，開始時間が5：00PMに延期されました。公式サイトのリリースは「こちら」

　NOSTALEのオープンβテストに参加するためには，まず公式サイトで会員登録（無料）を行い，その後クライアントをダウンロードする。詳しくは「こちら」の記事を参照してほしい。
　ちなみに，クローズドβテストに参加してクライアントをインストール済みの人は，旧バージョンのクライアントをアンインストールしたあと，新バージョンのクライアントをインストールすることが推奨されている。

　また，オープンβテストの開始に合わせて，ファンサイトキットの配布が公式サイトで開始された。利用したい人は，本日の3：00PM以降，ダウンロードページ（公式サイト→【コミュニティ】→【ダウンロード】）でガイドラインを確認したあと，ダウンロードしてみよう。



　さて，いよいよオープンβテストが開始されたNOSTALEだが，今後の展開が気になる人も多いだろう。1月18日に行われた発表会のあと，開発元EntwellのCEO，Steve Cho（スティーヴ・チョウ）氏と，ジャレコのオンライン事業部本部長である張萬永（ジャン・マンヨン）氏に，NOSTALEの今後の展開について聞いた話をお届けしよう。



■韓国では基本無料/アイテム課金で正式サービス中
■課金アイテムの価格帯は100〜1万ウォン

EntwellのCEO，Steve Cho（スティーヴ・チョウ）氏

　NOSTALEは，韓国では2006年5月に正式サービスを開始し，基本プレイ無料＋アイテム課金のスタイルを採用している。課金アイテムの価格帯は，下は100ウォン（約13円）から上は1万ウォン（1300円）と，比較的低めに設定されている。
　Cho氏は，「オンラインゲームは，1日1時間しかできない人もいれば，毎日コンスタントに5〜6時間遊べる人もいます。しかしそれでは，時間が経つにつれて，プレイヤー間の格差は開くばかりでしょう。アイテム課金はその差を気軽に埋めるためのものと考えています」と述べている。日本でのサービス形態は現在未定となっているが，Cho氏の言葉からするに，日本でも基本プレイ無料＋アイテム課金のスタイルとなる可能性は高いだろう。
　なお，現在韓国ではAct2まで実装済みで，現在Act3の準備段階にあるとのこと。日本では，オープンβテストでAct2が実装されるため，内容的にはほぼ同等の状態といえる。気になるAct3の実装時期についても聞いてみたが，未定とのことだった。

　先日の発表会では，ジャレコ取締役兼エグゼクティブプロデューサーの細渕哲也氏が，NOSTALEは“みんなで遊べるロールプレイング”をビジョンとして掲げ，“プレイヤーの男女比が6：4とバランスが取れている”タイトルであると説明していた。
　韓国でのプレイヤーの年齢層をCho氏に聞いたところ，開発当初はプレイヤーのメインターゲットを20代から30代に想定していたそうだ。だが，フタを開けてみれば10代から20代のプレイヤーが中心で，中には小学生もいるという。
　よく「韓国のゲームプレイヤーは競争やレベリングを好む傾向にある」と言われるが，NOSTALEの持つほのぼのとしたイメージは，これらの要素とは一見無縁にも感じられる。NOSTALEが韓国で40万超のアカウント数が登録されていることは，若年層のプレイヤーが中心であることや，女性プレイヤーの比率が高いことにもよるところは大きいのではないだろうか。
　またCho氏は，「韓国のオンラインゲーム市場はいまやRMTに侵食されきっています。しかしNOSTALEでは，こちらで調査する限り，RMTはほとんどありません」と語った。このことがNOSTALEが持つほのぼのとしたイメージによるものかどうかは分からないが，少なくとも健全なコミュニティとして機能していることは間違いないだろう。

■スペシャリストのレアカードは「パジャマ」だけじゃない？
■ジャレコの人気キャラクターが登場する可能性も

ジャレコのオンライン事業部本部長である張萬永（ジャン・マンヨン）氏

　また，上級職であるスペシャリストに，“転職”ではなくカードを使って“変身”することが発表会で明らかにされたが，この部分についてジャレコオンラインゲーム事業部本部長の張萬永氏に詳しく聞いてみた。
　このカードは，モンスターからのドロップオンリーとなる模様だ。張氏は「スペシャリストに変身後は，一時的とはいえ能力が飛躍的に上昇し強くなります。変身カードがお店で手軽に買えてしまっては意味がありません」と述べ，ショップで購入できる可能性を否定した。
　ただ，スペシャリストの能力は，ゲームバランスを崩しかねないほど強力であり，カードを手に入れたときの喜びはひとしお，という見方もできる。実際にどの程度の能力を発揮するのか，気になる人はぜひゲームをプレイして確認してみてほしい。



　NOSTALEでは，スペシャリストに「変身する」ことや，どのクラスでも利用できる隠しキャラクター的なカード「パジャマ」も用意されている。これらのことから，クラスの追加は（一般的なRPGより）容易であると推測できる。
　張氏に日本独自の新クラスが登場する可能性があるか聞いたところ，「企画段階なのであまり詳しく話せませんが，ジャレコの家庭用ゲーム機向けソフトに登場した有名キャラクターの衣装などを取り入れようというプランがあります」という答えが返ってきた。
　さらに張氏は，「家庭用ゲーム機でジャレコのゲームをプレイしていただいた方に，PCゲームでも“ジャレコらしさ”を楽しんでいただけたらいいなと思っています」と語り，前向きな姿勢を見せていた。NOSTALEにジャレコの往年の名作「忍者じゃじゃ丸くん」や「アイドル雀士スーチーパイ」などが登場するかもしれない，というのは，ファンにとってはたまらない要素といえるだろう。
　そのほかにも，EntwellのSteve Cho氏によれば，NPCにキャラクターボイスを入れる計画も持ち上がっているという。こちらもゲームを盛り上げる要素として，ぜひ実現してほしいものだ。

　本記事を読んでNOSTALEに興味を持った人は，公式サイトにアクセスして，オープンβテストでゲームをプレイしてみよう。（ライター：麻生ちはや）