男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第83回：「プロレスラーとして」

著者近影

　私，最近気付いたのよ。自分がプロレスラーなんだってことに。
　今まではプロレスラーである前にゲイだと思っていたんだけど，よくよく考えたら世間的にはゲイよりもプロレスラーってことのほうがレアリティが高いのよねきっと。
　プロレスを始める前も，周囲に同性愛者はいたかもしれない。でも，プロレスラーってあんまりいなかった気がするのよ。

　今や，私はプロレスラーだし，周囲にいるのもほぼプロレスラー。んなもんだから，世の中の人間はすべてプロレスラーだという錯覚をしていたわ。
　人類トータルで同性愛者は何百万人いるか分かんないけど，プロレスラーはきっと一万人にも満たないくらいしかいないはず。誰も統計取ってないから憶測だけれども。

　そういう意味で，私，間違ってたわ。

　プロレスラーという希少価値に気付かず，同性愛者というポピュラーな蓑に身を包んで今まで原稿を書いていたわ。でも違ったのね。本来私が押し出すべきは，プロレスラーという一面のほうだったのよ。というわけで，今週からプロレスラーとしてゲイムを紹介していこうと思うわ。ハイ今から！

　ということでよう，かねてよりの（約束どおり）アレを（やってみた）。
　あ？　約束？　俺は約束は守るんだよ！　やるったらやるんだバカヤロー！　何をだ？　見りゃ分かんだろうが！　「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」だよ。お前，何年記者やってんだ！　ああ？　ゲイムは口でするもんじゃねえ。やったもんがすべてなんだよ！
　どうだったかだと？　何見てたんだ？　やったもんが全部現実だよコノヤロー。俺がやった。それがすべてだ！　内容？　馬鹿言ってんじゃねえよ。やったのがすべてだっつってるだろ？　たとえ俺がゲイムをアレ（インストール）してる10分くらいの間に，寝ちまっても，やったって事実には変わりがないんだよオラ！　エーッ！
　結局寝てしまったその次の日が「サカつくDS ワールドチャレンジ2010」（の発売日）で結局MGS PWをプレイしたわけではなくてもよ，今ゲイムをプレイしてるのは誰だ？　俺だよ！　それが現実だガッデム！

　あ？　サカつくDSはどうだった？　くだらねえ質問してんじゃねえ！　どっちが強いか見たら分かるだろ？　分かんねえよ！　やってねえんだもんMGS PW。あ？　関係ねえよ。サカつくDSが面白けりゃそれでいいんじゃねえのか？
　前作も好きだったけどよ，それにも増して今回は作り込んできやがったよ。挑戦受けてやるよ。ここからは戦争だよ。おもしれえじゃねえか。やってやるよオラ。遊んでやるっつってんだ。ありがたく思えよ。前回のアイツとは違うだろうな。
　前回はよ，コンパクトさが前面に出てたけどよ，今回のはちょっと違うな。いろいろ歯ごたえが出てきやがった。サカつくシリーズならでは（のシミュレーション色）？　そういうのがよ，出てきやがったんだよ。
　あとよ，前回はイマイチ分かるようで分からなかった選手の育て方が，今回はなんとなく視覚的に分かりやすくなってるんだよ。これはでかいよ。育てた成果が目に見えて分かるんだからな。やはり，この（ゲイムの）世界ではよ，プレイヤーの苦労が反映されてほしいもんなんだよ。
　あん？　どういうことかだ？　勉強してこいよオイ！　苦労すればするほど，効果が実感できないと，現実逃避でゲイムしてる意味がないだろうが！

　そういう意味で今回のはいいね。前回もある程度は分かったけど，今回はより分かりやすくなった。今んとこ選手を育てながらやってるからよ，まだJ1優勝はできてねえんだよ。でもな，今回のはどうやら，J1優勝なんて通過点にすぎねえんだよ。世界だ。世界とケンカできんだよ。
　それもこれも，日本でチャンピオンになってからだ。でもよ，先があるってのはいいんだけどよ，それでも育ててるだけでも楽しいんだバカヤロー。そう考えたら，けっこう飽きずに遊べるかもな。こんなこと言いたくねえんだけどよ，マジで。でも，楽しいぜ。サンキューな。ま，そういうこっちゃ。

　……疲れた。やっぱ私，プロレスラーである前にゲイでいいや。また来週！