男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第633回「『バイオハザード　ヴィレッジ』は緊張感の持続が凄い」

著者近影

　新型コロナウイルスが猛威を振るい始めて1年以上が経ったわ。PCR検査は以前より受けやすくなったし，ワクチンの接種もスタートした。しかし，それでもまだマスクなしの生活はできない状況。依然，いろんな職業の人が事業を続けられるかどうかの瀬戸際に立たされている。
　我々プロレスラーもそう。私の団体は運良く親会社がついている状況なので，差し当たっての給料に問題はないけれど，一試合契約の人だったりフリーランスの人だったりすると，もう続けられるか分からない状況になってきている。
　これは決して他人ごとではなく。子会社の売り上げが下がれば，当然，親会社は子会社を抱えている意味を見直す可能性も出てくる。結果，もし親会社が手を引いた場合には，我々のような年俸制のプロレスラーは収入が一気になくなってしまうわけで。だから，我々は試合を続けている。この状況が長引けば長引くほど，人を集めて金銭を得るタイプの業種は苦しくなる。でも，止まるわけにはいかない。いろいろと協議して，試合ができる環境であるならば，やる。

　……ええ，ここまでで本業の近況を述べてしまったけれど，本題はここからで。上記のようなケツ意からかどうかは会社の判断なので分からないけど，最近，私が所属するDDTプロレスは地方にもよく行っているのよね。もちろん会場に入れる人数は以前よりも少なくしているんだけど，それでも試合をヤれるところがあれば行くさ！
　となると当然，移動が多くなる。すると，選手バスに乗ることもある。……ハイここです！　今週の間違い探し！　忘れちゃってた。私，コロナ前からバスにはなるべく乗らないようにしていたのよ。なぜなら，バス酔いするから。バスに乗ると，ゲイムするか寝るかくらいしかヤることがないのよ。で，ちょっと前に地方大会への移動でバスに乗ってゲイムをヤって，案の定バス酔いしてしまった。自粛生活の結果，私の三半規管が強くなったと錯覚していたのか？　これはいかん，薬も効かん，泣きながら帰還。と，思わず韻を踏んでしまうくらいバス酔いしたのですね。

　ハイ，そして「バイオハザード　ヴィレッジ」（PC / PlayStation 5 / Xbox Series X / PlayStation 4 / Xbox One）のお話です。私もついにPS5を入手できまして，でもどのゲイムをプレイしたらいいのか分からない状況だったので，これ幸いと購入したわけですよ。
　余談ですが，そんな私からアドバイスをするとですね，もしPS4が手元にあって，「PS4版とPS5版の両方がリリースされているから，PS5を手に入れたらヤろう」って思っているゲイムがあるなら，興味があるうちにPS4でヤっておいたほうがいいですよ。いざPS5を手に入れてみると，発売から時間が経ったゲイムより新作に目が行くようになるから。
　私で言うところの，「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」（PlayStation 5 / PlayStation 4）がそう。機を逸してしまったというか。だから，気になった瞬間にヤっといたほうがいい。PS5がどうこうは言い訳に過ぎない。「ヤりたいゲイムはヤる」が信条だった私としたことが……。

　ということもあって（直接関係はないんだけど），発売されたばかりのバイオハザード　ヴィレッジは，ヤらないわけにはいかなかった。で，ケツ論から言うと画面酔いしちゃったわよね。久しぶりにバス酔いして，酔いやすい体質になったのか。
　PS5，そしてバイオハザード最新作が織りなすハイレベルのビジュアルが，とてつもないリアリティを生み出しているんでしょうね。けっこう敵キャラに引きずりまわされるんだけど，その都度何かが胃からこみ上げてくる。いろんな意味で恐怖だったわ。いや，厳密には恐怖を一つ足された感じ。ついにバイオハザードは感情のみならず，プレイヤーの胃液まで操るようになったか。
　あ。ここまで読んだ人が勘違いしないように言っておくと，「オプション」→「CAMERA」で「カメラ揺れ」をオフにすれば，酔いにくくなりますので。ただ，私はなるべく感情移入したいのでオンにしてプレイするんだけどね。それでも，いよいよオフにしたほうがいいかもしれんという気もしております。それくらいリアルで臨場感抜群。


　肝心のゲイム内容なんですが，もはやゾンビがどうとかの話じゃないですなこれは。バイオっぽい謎解きは残っているものの，よりゲイムとしての面白さを追求した感じかしらね。世界を視野に入れて作られたんだろうなっていうのがよく分かる。映画的な見せ方ももちろんあるし，でもゲイムじゃないと表現できない成長要素や，残りの弾薬を計算に入れて戦わなきゃいけない感じは，やっぱりゲイムなんだなって安心できる。
　とくに凄いと感じたのは「緊張感の持続」かな，と。最近のゲイムって「世界を用意しました，さあご自由にどうぞ」って感じの作品が多いと思うんだけど，今作はシチュエーションがどんどん変わっていくのね。もちろん，操作のルールは統一されているんだけど，その都度，展開に合わせた演出が施されている気がするの。だから，特別な瞬間が持続する。結果，常に緊張感がある状態でプレイできるし，次はどうなるんだろう？　って気にもなる。
　言っちゃえば，引き込まれ続けながらずっと楽しめる感じ。そう感じられるのが凄い。今後，ゲイムってこういう一瞬一瞬気が抜けないような作りになっていくのかな？　ってプレイしていて思ったわ。うん，今PS5を持っていてホラー映画が嫌いじゃない方はぜひ。あ，もちろんPS4ユーザーも待たなくていいよ。ヤりたいと思ったときにヤる！　発売直後の今が食べごろなのだから！　今味わえる楽しみは今楽しんでおいたほうがいい。
　ほら，先がどうなるなんて分からない世の中じゃん？　先に伸ばすことで今が充実して楽しくなるならばその選択もいいんだけど，そうでない場合はヤれることをヤれるときに。


　というわけで，バイオハザード　ヴィレッジ，画面設定しないと酔うけどそれを差っ引いてでもオススメですよってお話でした。まだ途中ですがね。今を生きよう！　それを続けて，また来週お会いしましょう。では。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5：「バイオハザード　ヴィレッジ」
Nintendo Switch：「New ポケモンスナップ」
iOS：「龍が如く ONLINE」
iOS：「今三国志」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，今週末の5月23日に兵庫・神戸芸術センター大会「Ultimate Tag League 2021 in KOBE!!」を開催します。ディーノ選手は大鷲 透選手，中村圭吾選手と3WAYマッチで対戦予定。「会場が会場なので前衛芸術を見せる」そうです。また，来週5月24日には「メタルマックス 30周年記念生放送」にゲスト出演するとのこと（関連記事）。