インタビュー
「Luna Twinkle!」が大規模リニューアル。29日の“テストリリース”に先がけ九つの新要素が導入されるそのアップデート内容を紹介
今回のテストリリースは当初,9月16日より現行サービスを一時停止した上で実施される予定だったものが,プレイヤーからの要望により,現行サービスと並行して行われることになったものだ(関連記事)。
なぜ,テストリリースが必要なのか。それは,今回の大型アップデートでは,レベルキャップの開放をはじめ,なんと九つもの新規コンテンツ+各種バランス調整等が一気に行われるためだ。テストは,9月29日から10月13日まで,およそ2週間にわたって行われる,力の入ったものになっている。さらに,このタイミングでサブタイトルも“Chronicle Refine”と名付けられ,イメージイラストやロゴも変わり,もはやLUNAがリニューアルされるといっても過言ではないだろう。
今回は,9月29日のテストリリース実施に先がけ,NHN Japanにて運営スタッフに直接,本アップデートの見どころを教えてもらった。というわけで,アップデートで盛り込まれる九つの新要素を順に紹介していこう。
プロデューサー 塚田 理恵氏 |
ディレクター 尾崎 潤一氏 |
「LUNA twinkle!」公式サイト
【アップデートその1】
新種族はかつて神々に封印された“魔族”「エヴィル」
まず,本アップデートでは従来の“ヒューマン”“エルフ”に続く,第三の種族が追加される。名前は“エヴィル”で,かつて神々に封印された“魔族”という設定の種族だ。
エヴィルは,かつてこの世界においてさまざまな悪事を働いた末に,神々に封印されたという経緯がある種族。その封印が解けて,ブルーランドに再び降り立ったエヴィルを,プレイアブルキャラクターとして使えるようになるわけだ。
画像を見ると浅黒い肌をしており,なんとなくダークエルフっぽい印象だ。使用武器はダガーによる二刀流で,防具が軽装ということもあり,アタッカーといった感じだ。
エヴィルの最大の特徴はその能力にある。実は,この種族には“職業”の概念がないのだ。“ベルゼ”“ルピア”“パルセイカ”のそれぞれの神々の加護を受けることで,いつでも“ファイター”“ローグ”“メイジ”の能力を切り替え可能。その際はステータスや,使用可能なスキルがガラリと変化する。つまり,パーティー内のメンバー構成や,その日の気分によって,さまざまなプレイスタイルが楽しめるというわけである。
一人のキャラクターが3クラス分の能力を扱えるため,良く言えばハイブリッド型,悪く言えば器用貧乏ということで,かなりテクニカルな種族と言えそうだ。どちらかというと中〜上級プレイヤー向けとなっており,エヴィルでキャラクターを作成するためには,あらかじめ別のキャラクターを「レベル50」まで育てている必要がある。ちなみにエヴィルは作成時点で,いきなり「レベル40」からスタートし,早い段階で既存エリアの「モンブラン船着場」へと行けるようになっている。
【アップデートその2】
新たな「フィールドエリア」が3か所追加
続いて紹介するのは,新たに導入される3つのフィールドエリアだ。現在LUNAのレベルキャップは「110」となっているが,今回のアップデートにおいてそれが「135」まで開放される予定だ。これら新フィールドエリアは,このレベルキャップの開放に伴って追加されるもので,当然ハイレベルキャラクター向けのエリアとなっている。追加されるエリアと,出現モンスターの大まかなレベル帯を,以下に紹介していこう。
●「サヘル砂漠」 出現モンスターレベル:101〜106
既存マップの「ネラ港」から移動する砂漠地帯。エリアの入口近辺は緑地帯だが,奥に進むにつれてサソリやハイエナ,そして砂漠盗賊団など,主に砂漠にちなんだモンスターが出現する。
●「砂漠の楽園パラスス」 出現モンスターレベル:107〜113
サヘル砂漠に隣接したエリア。この近辺にあるエリアはどれも砂漠地帯となっているが,そんな中に設けられたオアシスという設定。出現モンスターはサボテン,トカゲ,ハリネズミなど。オアシスに棲んでいるのか,砂漠なのにヤドカリのNPCも出現する。
●「エルピス人の遺跡」 出現モンスターレベル:114〜117
パラススからさらに奥へと進んだ場所にあるエリア。エリア名のエルピス人というのは,かつてパラスス近辺で暮らしていた種族で,いまはエリア最深部にある「ドラゴニオン神殿」を守っている。
【アップデートその3】
新ダンジョン「ドラゴニオン神殿」
「ドラゴニオン神殿」は,上記の“エルピス人の遺跡”から進入できる,新たなダンジョンだ。高レベル向けのダンジョンとなっており,ダンジョン内に出現するモンスターは最低でもレベル「118」。内部が二階層になっているのが特徴で,対象レベルは上層部が「118〜124」,下層部が「122〜137」となっている。
下層フロアの最深部には,このダンジョンの主である“ドラゴニオン”御大が待ち受けている。ドラゴニオンは,従来のレイドボスの“タリントゥス”“キエラ”“アラク”を上回る,最強のモンスターだ。範囲系のブレスや睡眠などを絶え間なく繰り出すため,討伐にはレベルキャップ付近のキャラクターが,数十人がかりでないと無理なのでは……とのこと。コアプレイヤーにとってこのドラゴニオンは,アップデート後の最大の目標となりそうである。
【アップデートその4】
レベル別ダンジョン「魔力の塔」
「魔力の塔」は,既存マップの中に新たに登場するダンジョンだ。このダンジョンは“1日に1回”“最長1時間”だけ挑戦できるのが大きな特徴で,レベル帯別に3つの難度を選ぶことができる。その内訳は“30〜50”“40〜60”“50〜70”となっている。
ダンジョンの内部は4フロア構成となっており,各フロアに50体程度のモンスターが出現。このダンジョンのモンスターは,獲得経験値やアイテムのドロップ率が,従来のダンジョンのものと比較して1.5倍前後と,非常に高く設定されている。途中には中ボスや大ボスも待ち構えており,ドロップするレアアイテムにも期待できそうだ。
尾崎氏の説明よると,従来のLUNAでは3次職から4次職までのレベリングが険しいという意見が多く,魔力の塔はその声を踏まえて導入されたダンジョンなのだという。つまり,このダンジョンを積極的に活用すれば,レベル30〜70までの間を,かなり楽に育成できるはずだ。
【アップデートその5】
誰でも手軽に楽しめる「ハウジング」
一連のアップデートでも大きな見どころの一つと言えそうなのが,“ハウジング”である。プレイヤーが自分だけの部屋を所有でき,その中を好きなように飾り付けたり,友達を呼んでおしゃべりしたりできる。ハウジングシステム利用の条件は非常に簡単で,初期エリア「アルケル港」で住民登録を行えば誰でも部屋が獲得できる。
LUNAのハウジングはほかの作品と比べて,小物類の家具がやたらと充実しているのが特徴だ。家具のジャンルはタンスやベッドをはじめ,家電,装飾品,敷物など,導入時には全部で250種類ほど用意されているという。また,家具を積み上げるといったことも可能なので,その気になれば家具で迷路を作ったりといった,思い思いのレイアウトが楽しめるだろう。ちなみに家具は,モンスターが低確率でドロップする「ハウジングランダムボックス」を使うことで,ランダムで得られる仕組みになっている。
さらにハウジングによるメリットとして注目したいのは,家具をある程度集めることでバフ(補助効果)が得られるというポイントだ。具体的には,家具を数多く設置することで得られる「家具ポイント」と,1日に1回リセットされる「★ポイント」の二つを消費して,バフが得られるというもの。中には“1時間,取得経験値が+30%”といった目を見張るバフ効果も確認できた。
ちなみにハウジングの部屋は,同IDのキャラクターで共有する形となる。これを利用して,新規キャラの作成後,いきなりハウジングによるバフを獲得,といったこともできそうだ。
【アップデートその6】
移動タイプ/設置タイプがある「乗り物」
今回のアップデートで,マイキャラが騎乗できる“乗り物”が数多く登場する。ここであえて乗り物としているのは,大きく分けて“移動タイプ”と“設置タイプ”の2種類があり,両者はまったく別物となるからだ。
まずは“移動タイプ”から見ていくと,こちらはほかのMMOでもよく見かける“騎乗ペット”のように,主に移動速度が上昇するものだ。動物やモンスターだけでなく,車や気球,そしてUFOといった,ユニークな見た目の乗り物もちらほら。最大4名まで乗れるタイプもあるので,パーティープレイ時における長距離の移動に役立ちそうだ。
続いて紹介する“設置タイプ”は,これまであまり見たことがない“乗り物”である。プレイヤーが好きな場所に設置することができ,移動はできないものの,自分を含めた誰もが利用可能。しかもそのラインナップが,“人間大砲”“びっくり箱”“ジェットコースター”など,凄いことになっている。ジェットコースターって……たしかに乗り物だけど。
移動もできない設置物で何のメリットが? と気になるところだが,これらの設置タイプの乗り物を利用すると,一定時間バフが得られる仕組みになっている。ほかのプレイヤーキャラクターも使用可能で,設置者はその際の利用料を設定できる。例えば,冒険に出る前のプレイヤー用に設置して,利用料でお金を稼ぐバフ屋をやってみるとか,いろいろと面白そうな使い方ができそうなコンテンツである。いつのまにか,ダンジョンの前が遊園地になっているかも……。
【アップデートその7】
食べるとバフ効果が得られる「料理」
アップデート項目はまだまだある。続いて紹介する“料理”は,既存コンテンツ“合成”の1ジャンルとして追加されるものだ。モンスターを倒したり,魚を釣り上げるなどして食材を入手し,それを調理したうえで食べるとバフが得られるようになる。
料理は,お鍋とお玉を装備し,焚き火キットを使って火を起こしてから行う。料理を行うと「焚き火を使用,料理を行う,料理を食べる」の三つの行動それぞれにポイントが蓄積していき,料理を繰り返すことで,料理の腕がランクアップしていくとのこと。レシピは全部で48種類あり,4段階のランクに分かれているようだ。
【アップデートその8】
寝バザーの代わりにも?「販売代行システム」
続いての“販売代行システム”は,いわゆる寝バザーの代わりに使えそうな新システムだ。ほかのプレイヤーに売りたいと思ったアイテムを,NPCに登録することで,誰でもその情報から閲覧/購入が行えるというものとなる。ほかのMMOにもよくある“オークション・委託販売”といったものをイメージしてもらうと良いだろう。登録時に小額の手数料が必要となるが,頻繁に寝バザーを行うような商売人にとっては重宝しそうなシステムだ。
【アップデートその9】
その他バランス調整など
ここまで紹介しただけでも相当な量の新コンテンツだが,そのほかにも,既存システムがいろいろと調整されているので,箇条書きでざっと見ていきたい。
・レベルキャップが開放。110→135に
・スキルバランスを見直し
習得レベルや効果など全体的に再構築され
スキルポイントの振り直しが可能
・クラス間バランスの最適化
極端に有利/不利だった職業に対してバランス調整
・装備品の性能が,キャラクター性能に強く反映されるように
装備品を集める/アップグレードする面白さを追及
・全体的にパーティープレイ向けのバランスにモンスターのHPや
獲得経験値が上昇。パーティープレイで育成しやすいバランスに
・別のエリアにいるキャラクターをパーティーへ招待可能に
・ミニマップ画面内をクリックすることで
その場所へ自動的に移動可能に
・ワールドマップの画面が追加
・ペット類が大幅に追加。モンスター系などが大幅増え
トータルで25種類に
さて,この大規模アップデートだが,本来9月16日に予定されていたアップデートが,“テストリリース”という形になったのはご存じのとおり。これは,本稿の初めでも触れたように,アップデートを経てスキル/クラスバランスが大幅に変わってしまうため,いきなり実装するとプレイヤーが混乱するだろう,ということで,お試し期間として導入が予定されていたものだ。運営としては,通常サービスを一時的に停止し,実際にじっくりと,余すところなくテストしてもらいたいという意図もあったのだろう。
結果的には,通常サービスとテストリリースを並行する形で,9月29日から10月13日の期間で実施と変更されたわけだが,そのまま通常サービスだけをプレイしてアップデートを迎えるのではなく,できるだけテストリリースで,変化するバランスなどをしっかりと確認しておいたほうが良いだろう。
なお,テストリリース中は,獲得経験値がなんと10倍〜20倍もアップするので,上位職やハイレベルコンテンツなども含め,新たに生まれ変わるLUNAの世界を存分にテストできるだろう。
「LUNA twinkle!」公式サイト
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