［iPhone］やり込み度はメジャー級。ホームラン競争「HOMERUN BATTLE 3D」

　iPhone/iPod touch用「HOMERUN BATTLE 3D」（600円，旧題 Baseball Slugger: Home Run Race 3D）は，ホームラン競争を題材とするシンプルなアクションゲームで，6月にリリースされて以来，App Storeのレビューで高い評価を獲得している。今回は，私自身いまだに夢中になって遊んでいる本作を，ぜひとも紹介したい。



　ホームラン競争だけにゲーム内容は非常にシンプルで，ピッチャーが投げるボールをただひたすらスタンドに向かって打つ。それだけだ。
　操作は，iPhone/iPod touchを傾けることでバット型のマークを動かし，ボールに合わせてからタイミングよく画面をタップする方式。ジャストミートしたときの演出（バッターの周りをカメラがぐるりと一周したり，ミートしたときに火花の飛び散る様子が，3回くり返し表示されたりする）は格好良く，痛快なプレイフィールが味わえる。

　ホームラン競争といいながら，本作ではピッチャーがさまざまな球種を投げてくる。カーブやフォーク，シンカーなどを投げてくるため最初は戸惑いを覚えるが，慣れてくると，ピッチャーの手を離れてからコンマ数秒のあいだのボールの動きで，球種や，ホームベースを通過するときの位置が読めるようになるはずだ。
　なお，ピッチャーの投球フォーム（オーバースロー/サイドスロー/アンダースロー）によっても球筋が変化するので，しっかり対応すべし。

シングルプレイには三つのモードが。目指せ，世界ランク上位進出！

　ゲームモードは，シングルプレイ用の「Arcade」「Classic」「Training」と，マルチプレイ用の「Matchup」の計4種類。
　Arcadeは，アウトカウントが10になるまでに獲得したポイントを競うというもので，ホームラン競争というシンプルな種目（？）をより深みのあるものにする，ゲーム的な要素や演出が盛り込まれている。



　その一つが，さまざまなボーナスポイント。例えば，連続してホームランを打つと「Combo」ボーナスとして獲得ポイントが2倍，3倍……と増えていく。
　また，スタンドが三つのエリアに分かれており，すべてのエリアに打ち込むと「Cycling」ボーナスがもらえ，そのあとバッターが指し示したエリアに狙いどおり打ち込むと，「Called」ボーナスが獲得できるという具合だ。
　そのほか，エリアを分けるポールに当てると「Pole」ボーナス，バックスクリーンや看板に当てると「Crash」ボーナス，そして飛距離が500フィートを超えると「Monster Shot」ボーナスがもらえる。
　複数のボーナスを同時に決めれば獲得ポイントはグッと高くなるので，狙いどおりにボールを運べるように練習しよう。

　なおArcadeモードでは，獲得ポイントを2倍または3倍に増やしたり，アウトカウントを一つ減らしたりする特殊なボールも登場する。アウトカウントを減らせる手段はほかにないので，このボールの打ち損じは極力避けたいところだ。

　Classicはオーソドックスなゲームモードで，アウトカウントが10になるまでに打ったホームランの数を競うという内容だ。空振りはもちろん，打ったボールがスタンドインしない限りアウトになるうえ，Arcadeのようにアウトカウントを減らす手段は用意されていない。
　その代わり，このモードに登場するピッチャーはストレートしか投げないので，Arcadeと比べて難度は低い。10月6日現在，世界ランキング1位の記録は851本というとてつもない数字だが，がんばって上位進出を目指してみよう。

　もう一つのTrainingモードは文字どおり練習用で，ピッチャーの利き腕や投球フォーム，ボールの最高速度，球種などを指定して好きなだけ打ちまくれる。苦手な球種の克服に活用するといいだろう。

いつでもどこでも，世界中のプレイヤーと対戦できる

　そして，本作の人気を確固たるものにしているのが，世界中のプレイヤーと対戦できるMatchupモードだ。本作でいうところの対戦は1対1の勝負で，一人用のArcadeモードと同様のルールで二人同時にゲームを行い，先に一定のポイントを獲得したほうが勝ちとなる（獲得ポイントは，数字ではなく画面上部のバーで示される）。

　各プレイヤーは，世界ランキングのベースとなる「WinPoint」というポイントを持っており，対戦で勝利を収めた人が，敗者からそのポイントを奪う方式となっている。
　自分のランクよりも上位の選手に勝つとより多くのポイントが獲得できるので，ランクアップを狙うなら強い相手と戦いたいところだ。ただし，ランキング上位者になるほど，負けたときのリスクを恐れるため（なにしろ，下位のプレイヤーに負けるとラングが一気に下がるのだ），対戦のオファーを蹴られることもある。

　Matchupモードでは，お互いのプレイぶりが画面の右上に表示される。例えば，こちらがホームランを連発しているとき，「今頃焦っているな」などと想像するのは楽しいし，逆にリードされるとかなり焦ってしまうはず。
　いつでもどこでも（電波さえ途切れなければ），どこの誰とも分からない人と戦えるのは，iPhoneならではのメリットだ（もちろん，iPod touchでも無線LAN環境があれば対戦に参加できる）。これまでオンラインゲームに触れたことがないという人にこそ，人間相手だからこその楽しさを味わってほしいと思う。

豊富なアチーブメントとアバターアイテム

　シンプルなホームラン競争をやり込み度の高いゲームにしているのが，さまざまなアチーブメントやアバターアイテムの存在だ。
　Arcade/Classic/Matchupモードに登場する金色のボールをスタンドに運ぶと，「Gold Ball」ポイントが獲得できる。このポイントを溜めることで，ヘルメットやユニフォーム，バット，シューズといったアイテムが手に入れられるのだ。
　これらのアイテムは，装着することでキャラの能力を高められるほか，多種多様のデザインが用意されているので，コレクションしても楽しい。



　また，「ホームランを1000本打つ」「600フィート以上のホームランを打つ」「対戦で500勝する」といったアチーブメントが多数用意されている。アチーブメントを達成するとGold Ballがごっそりもらえるのも嬉しいところだ。

　シンプルながら，しっかり遊び込める作品に仕立て上げられている本作は，iPhone/iPod touchで気軽にプレイできるゲームを探している人に，ぜひともオススメしたい一作だ。ただし，中毒性も相応に高いので，あらかじめご注意を。

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