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[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展
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印刷2011/07/29 00:00

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[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展

画像集#002のサムネイル/[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展
画像集#001のサムネイル/[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展
 2008年12月に中国のゲームデベロッパNetDragon Websoftが発表した,MMORPG「Dungeon Keeper Online」に関するElectronic Artsとの契約締結を覚えているだろうか。あの発表から2年半,2011年7月27日に開幕したChinaJoy 2011のNetDragon Websoftブースにて,本作がプレイアブル出展されていた。

 本作の元となる「Dungeon Keeper」は,プレイヤーが“悪者”となってダンジョンを構築してモンスターや罠を配置して,やって来る勇者達を返り討ちにしていくという,風変わりなリアルタイムストラテジーだった。手がけたのは,世界的ゲームクリエイターのピーター・モリニュー氏である。
 そんなDungeon Keeperを題材としたMMORPGなのだから,プレイヤーは薄暗いダンジョンの中に潜み,NPCの冒険者やほかのプレイヤーの進攻を待ち構えるような,やはり風変わりなMMORPGになるのかと思っていたのだが,画面を見る限りはなんだか普通のMMORPGじゃないか……。

 何より「これのどこがDungeon Keeperなのか!」という点がどうにも気になったので,事の真相を確かめるべく,本作のプロダクトマネージャ Lin Yan Li氏(以下,Lin氏)に話を聞いてみた。

「Dungeon Keeper Online」公式サイト


なんだか普通のMMORPGにしか見えないのだが……
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プロダクトマネージャ
Lin Yan Li氏
画像集#013のサムネイル/[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展
 まず,本作が普通のMMORPGに見える点についてだが,これは間違いではなく,実際に普通のMMORPGなのだ。本作のゲームシステムは,地上を舞台としたMMORPG部分と,Dungeon Keeperの1〜2をベースに制作されたダンジョン(RTS)部分に分けられているのだという。なるほど,MMORPG部分については「そういうことなのか」と納得したが,やはり「Dungeon Keeper」の名を冠する作品としては,ちょっと物足りない気もする。
 一方のダンジョン部分を見てみると,印象がちょっと変わってきた。公式サイトで公開されているムービーにもあるが,インプが必死に壁を掘っている様子や,ニワトリ小屋なんかを見ていると,「ああ,これはDungeon Keeperだ……」と思えてしまうのだ。そんな筆者はシリーズ第1作のプレイヤーだったりする。


 さて,試遊台で実際にプレイしてみると,プレイヤーキャラクターはごく普通の人間の姿をしており,城や街中を普通に闊歩していた。いかにも“悪者”な姿というわけではない点に少々拍子抜けしたが,ムービーの後半を見れば分かるように,MMORPG部分では人間の姿をしたキャラクターのほかに,いかにも悪者な出で立ちのキャラクターも操作できるようだ。
 本作でプレイヤーは,地上ではモンスターを倒す英雄として,ダンジョンではモンスターを使役して領域を守る暴君として,そんな2つの側面を持つキャラクターが楽しめる作品になっているわけだ。

画像集#005のサムネイル/[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展 画像集#006のサムネイル/[CJ 2011]「Dungeon Keeper Online」は,MMORPGとRTSの二面性を持つオンラインゲームだった。NetDragonブースでプレイアブル出展

 では,このMMORPG部分とRTS部分は,ゲーム内でどのように影響し合うのだろうか。同じ作品内の要素だけに,お互いが完全に無関係とは思えない。
 Lin氏によれば,MMORPG部分はやはり一般的なMMORPGと同様にモンスターを倒し,経験値を得ながらキャラクターを育成していくパートになるという。そうした活動のなかで,ダンジョンを建造していくお金を稼ぎ,そしてダンジョンに配置するモンスター(いわゆるクリーチャー)を入手していくのだという。
 こうして地上でお金を稼ぎながら,自分のダンジョンを広げ,宝物やトラップといったさまざまなオブジェクトを設置していく。自分のダンジョンに侵入し,宝を奪おうとする他プレイヤーのモンスターを,16種類あるトラップや入手したモンスターをうまく配置して撃退する必要がある。Dungeon Keeper未経験の人でも,タワーディフェンスを想像すれば分かりやすいだろう。

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 なお,MMORPG部分とRTS部分はどちらもリアルタイムで進行しているため,MMORPG部分で遊んでいるあいだも,ダンジョン内に何者かが侵入する可能性はあるとのこと。しかし,ダンジョン内に“アシスト”役のモンスターを配置しておけば,そのモンスターが敵の侵入を見つけた時点でプレイヤーに知らせを入れてくれるという。逆に言うと,侵入が見つけられなければ,敵にどんどん奥へと進まれてしまうわけだ。
 Lin氏は,これをKONAMIの「メタルギア ソリッド」シリーズに例えて説明していたのだが,プレイヤーキャラクターのモンスターを侵入させた場合は,そのダンジョンのプレイヤーに見つからないように,隠れて宝を目指すのだという。プレイヤー同士が直接戦えるわけではなさそうだが,このように,モンスターを介した形での駆け引きは,なかなか面白そうだ。

 では,逆にRTS部分をプレイすることで,MMORPG部分にどういった影響があるのだろうか。
 Lin氏によると,ダンジョン内には10種類の生産設備を作ることができ,そこで薬や装備品などが生産できるようになるとのこと。低レベルのものは,こうした生産設備がなくても地上で入手可能だが,高レベル帯のものになるとダンジョンでの生産が必要になるという。
 つまり,地上でお金を稼ぎ,地下の生産設備で装備を整えて,地上でより強い敵を倒すという,一連の流れが出来上がるわけだ。

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 MMORPGとしてキャラクターの育成を楽しみながら,夜な夜な(?)暴君となってダンジョンを支配する。RTSであるダンジョンキーパーとMMORPG要素をゴッチャにしないで,きっちりとゲーム性を分けたのは正解だと思える。思った以上に,ちゃんとダンジョンキーパーになっているんだなと感心した。
 それにしても,暴君でもやっぱりお金稼ぎが必要というところに,ちょっと切なさを感じたりもした。

 なお本作は,2011年8月17日に中国でのクローズドβテストが行われる予定とのこと。日本での展開については決まっていないとのことだ。

「Dungeon Keeper Online」公式サイト

  • 関連タイトル:

    Dungeon Keeper Online

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