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印刷2010/04/19 19:48

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海外ゲーム四天王 / 第41回:「Mount and Blade: Warband」

海外ゲーム四天王 〜戦うおじさん〜
第41回:今週のヒヒヒ〜ン!:「Mount and Blade: Warband」
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 意外なほど面白く,こりゃあ2008年の隠れた名作じゃないかねキミィ,といわれるParadox Interactiveの「Mount & Blade」に続編が登場だ。2010年4月という発売ホヤホヤの「Mount & Blade: Warband」は,お馬にマウントしてブレードをぶん回すだけかと思いきや,自分の軍隊を大きくしたり,交易したりといったシミュレーション要素も満載の,なんとなくParadoxらしい作品(デベロッパは,トルコのTaleWorlds Entertainmentだが)。
 そんな一本に,「ボクには乗馬姿が似合うと思うんですよね。あははは」とほとんど根拠のない主張をする,編集部のgingerを挑ませてみよう。ハイヨー,シルバー!

さあ野郎ども,敵を皆殺しにしちゃいな 騎馬戦闘が面白すぎるトルコ生まれの傑作

 

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 美々しく鎧を着飾った騎士達が,華麗な身のこなしで愛馬の手綱をさばき,戦場を疾駆しながら,心を寄せる姫に捧げる勝利のために磨きぬかれた技の応酬を繰り広げる……。そんな,男子たるもの一度は憧れる中世ヨーロッパ騎士の生き様を,(その気になれば)思う存分楽しめるのが,今回紹介する「Mount & Blade: Warband」だ。

 本作は,中世ヨーロッパ風の架空世界Calradiaを舞台にしたRPG「Mount & Blade」の,スタンドアロンの拡張版という位置づけにあたる作品だ。プレイにあたってオリジナル版は必要なく,オリジナル版の要素を受け継ぎつつ,グラフィックスの強化やオンラインマルチプレイモードのサポートなどが行われた“パワーアップ版”とでもいうべき内容となっているので,今からプレイを始める人は本作のみを購入すればよい。

 

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 主なゲームモードは,一人の冒険者(?)となってCalradia大陸で自由に生き抜くシングルプレイモード,最大64人でのオンライン対戦が可能なマルチプレイモード,自由に戦場や勢力を設定してCPU戦が楽しめるカスタムバトルの三つ。手っ取り早く戦場に繰り出したい人は,いきなりマルチプレイモードやカスタムバトルから遊び始めてもいいが,実のところ馬に乗って華麗に戦うにはかなりの熟練を要するので,まずはシングルプレイモードから始めるのがオススメだ。

 

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 シングルプレイモードの開始時点では,プレイヤーは騎士どころか貴族ですらなく(「没落した貴族」というプロフィールを選ぶことはできる),最低限の装備一式と一頭の馬しか持たないただの冒険者だ。このCalradia大陸では複数の王国が対立し,日々,戦争を繰り返して勢力争いを行っているのだが,なんの後ろ盾もない駆け出しの冒険者であるプレイヤーには当面は関係ない話。この時点では,どこかの王国に仕官し,戦場で華々しく活躍するなど,夢のまた夢なのだ。

 しかし,何もわざわざ宮仕えの道を選び,気まぐれな王や諸侯達に振り回されるばかりが本作の目的ではない。どこの勢力にも所属せず,自らの力のみを頼りに城を奪い取って一国一城の主となり,ゆくゆくはCalradia大陸全土の統一を目論んだり,ただ諸国を放浪しながら交易や傭兵稼業に勤しんだり,キャラバンを襲うならず者の頭領になったりするのもプレイヤーの自由だ。

 

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 華麗な馬上戦闘が行えるという点ばかりに目が行きがちな本作だが,実際にはこの自由度の高さが本作のもっとも大きな魅力であるといってもいいだろう。また,プレイヤーは自分自身だけでなく,各地で募集した兵士達を鍛え,これを率いて戦いに臨めるというのも特徴の一つ。最初は農民に毛が生えた程度の兵士達も,経験を積むことでより上位の兵種にランクアップし,いつかは自ら鍛え上げた精兵達の大軍を引き連れ,正々堂々の布陣を敷いて,どこぞの貴族との決戦に挑むなんてことも不可能ではないのだ。

 

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 では,本作のもっとも分かりやすいアピールポイントである馬上戦闘はどうか? 実はこれがかなりやっかいで,思いどおり戦えるまでには相当の練習が必要だ。本作には,徒歩や馬上での戦闘を練習するためのチュートリアルモードが用意されているのだが,筆者にとっては全速力で馬を走らせながら,止まっている的に槍をけしかけるのすら困難極まりない。いわんや馬上射撃においてをや,である。したがって,筆者はいつも馬から降りて徒歩で戦うか,馬に乗って足を止めたまま武器を振り回すかして戦うことにしている。

 まったくもって,騎士の名折れ(まだ騎士になってはいないが)もいいところだが,筆者とていつかは立派な騎士となり,麗しき姫君の心を射止めたい。できればついでに,大陸全土の統一まではちょっと自信がないけど,どこかの城を手中に収め,一国一城の主となって乱世に割拠したいという密かな野望がある。

 

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 そのための第一歩としてやっていることが,農民上がりの新兵を率いて,そこいらに出没する盗賊狩りというのが,なんともスケールが小さくて涙が出るが,ローマは一日にして成らずというではないか。最近では少しずつ自分の部隊も大きくなり,目標に向かってじわじわと地力を蓄えていくのが楽しくなってきたところだ。
 決められたゲームの最終目標などはなく,騎士にも傭兵にも盗賊にもなれる本作。自分で遊び方を見つけられる人ならば,どっぷりとはまれること間違いなしだ。いつかは戦場で華々しい活躍を示したいという騎士見習いの諸卿は,ぜひ本作に挑戦してもらいたい。

 

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■■ginger(4Gamer編集部/四天王)■■
 著者紹介に何を書いてほしいかと聞いたところ,「そうですねえ,ボクがいかに魅力的でカッコいいかをこと細かに書いてください」とムチャ振り。そこで,どこへんが魅力的でカッコいいのか重ねて聞いたところ「うーん……」とうなったきり返事がない。本人さえ思いつかないのに,他人が思いつくわけないので,今週の著者紹介は,そういうことで。
  • 関連タイトル:

    マウント&ブレード ウォーバンド

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