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実在のヒップホップスターが敵を撃ったり刺したりディスったりするTPS,「50 Cent:Blood on the Sand」のプレイレポートを掲載
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印刷2009/09/09 15:42

プレイレポート

実在のヒップホップスターが敵を撃ったり刺したりディスったりするTPS,「50 Cent:Blood on the Sand」のプレイレポートを掲載

画像集#030のサムネイル/実在のヒップホップスターが敵を撃ったり刺したりディスったりするTPS,「50 Cent:Blood on the Sand」のプレイレポートを掲載
画像集#031のサムネイル/実在のヒップホップスターが敵を撃ったり刺したりディスったりするTPS,「50 Cent:Blood on the Sand」のプレイレポートを掲載
 ベセスダ・ソフトワークスは7月23日に,PlayStation 3 / Xbox 360用ソフト「50 Cent: Blood on the Sand」を発売した。本作は2005年に発売され,100万本を超える大ヒットとなった「50 Cent: Bulletproof」(日本未発売)の後続作品。実在するヒップホップアーティスト50 Cent(フィフティーセント)が,“G-Unit”のメンバーと共に,さまざまな武器やアクションを駆使してギャング共を相手に大暴れするTPSだ。本稿では実際にプレイした感想を交えつつ,ゲームの特徴を紹介していこう。
 なお,本作はCERO「D」で17歳以上対象だ。記事や画像に少々過激な表現が含まれているので,その点は注意してほしい。また,本稿はXbox 360版でのプレイ/撮影をもとに制作している。

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50 Centが撃って刺して罵ってぶっ飛ばす! 

奪われたダイヤモンドスカルを取り戻せ!!


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 事件は50 CentとG-Unitのメンバーが,ツアーを終えた直後に起こった。ツアーの報酬として支払われるはずだった1000万ドルが盗まれたのである。
 激怒した一同はツアー主催者の頭をショットガンで吹っ飛ばそうとするが,怯えた主催者は報酬の変わりに,大量のダイヤが散りばめられたスカルを50 Centに差し出した。
 それで場は収まったかのように見えたが,直後,50 Centを乗せた車が武装したギャングに襲われ,謎の女にスカルを奪われてしまう……。
 こうして完全にブチギレた50 CentとG-Unitメンバーの,スカルを取り戻すための戦いが始まった。

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 プレイヤーは基本的に50 Centを操作して,奪われたスカルの行方を追うことになるのだが,ゲーム開始時にG-Unitメンバーである「Tony Yayo」「Lloyd Banks」「DJ Whoo Kid」の中から一人だけ,パートナーを指名できる。3人とも基礎能力は同じだが,それぞれ持っている武器が異なる。
 パートナーは(意外にも)AIが優秀で頼り甲斐があり,難度イージー/ノーマルの序盤程度なら,プレイヤーがモタモタしている間に敵をどんどん片付けてくれる。しかしストーリー中盤になると,だいぶ難度が上がってきて,一人では少々キツイ場面も出てくる。勢揃いしたG-Unitを率いて戦えないのは,ちょっぴり残念なところだった。

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敵を倒すと画面左下のギャングスタ・ファイアゲージが溜まっていく。これを消費することで,一定時間敵の動きをスローにするギャングスタ・ファイアを使用することが可能だ
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 本作はオンライン協力プレイも可能で,参加条件を「招待のみ」「フレンドのみ」「すべてのプレイヤー」の三つから選択できる。自分がホストの場合はパートナーとして参加してもらい,逆に自分が別のゲームに参加する場合はパートナーのほうを操作することになるのだ。
 協力プレイを楽しみたいなら,なるべく人の多い時間帯にプレイするか,リアルの友人に本作の魅力をプッシュし,ソフトを購入する気にさせてしまおう。


ステージ内にあるポスターを集めるとボーナスポイントが得られる。一見何もなさそうなところでも,注意深く探してみよう
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 ゲーム内容は,爽快感を重視した撃ちまくり系のTPSで,敵を倒すことで,クリア時のスコアに影響する“ポイント”と,武器などの購入時に使用する“キャッシュ”を稼いでいくのが特徴だ。敵を連続で倒すと“コンボ”が繋がってより多くのポイントを稼げたり,頻繁に“シナリオ”と呼ばれるミニチャレンジが発生したりと,戦闘を楽しませる工夫が随所に散りばめられているのが好印象だ。
 また全編にわたり,BGMとして50 Centによる攻撃的なギャングスタラップが流れっぱなしなところも,好きな人にはたまらないだろう。これはみなぎる。

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 武器も豊富に用意されており,その総数は20種類以上。大まかに分けてピストル系,ショットガン系,マシンガン系,スペシャルウェポン系(ロケットランチャーやスナイパーライフル)の4種類を持ち替えながら戦うことができる。
 ゲーム開始時の初期装備はピストルのみだが,敵が落とした武器を拾うか,電話ボックスからアクセスできるショップで購入することで,装備は増えていく。また,それ以外にも火炎瓶や手榴弾といった爆発物を,最大五つまで持ち歩ける。

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高性能な武器になるほど,大量のキャッシュを必要とする。無駄な浪費を避けるためにも,敵が落とす武器は注意深くチェックして,取り逃さないようにしよう
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 さらに,銃器による攻撃だけでなく,演出のド派手な肉弾戦も存在するのが本作の面白いところ。敵に接近してタイミング良くボタンを押すことにより,近接攻撃で敵を即死させる“カウンターキル”を発動できるのだ。カウンターキルには多数のバリエーションがあり,初期段階で習得している5種類以外は武器と同じくショップで購入することが可能となっている。
 「剣道からインスピレーションを受けた荒技」や「ボクシングに空手の精神を取り込んだオリジナル技」など,どれもこれも設定がぶっ飛んでいて一見の価値アリなので,ぜひキャッシュを稼いでコンプリートしてほしい。

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剣道からどんなインスピレーションを得たら,アッパーカットからナイフ攻撃へのコンボが生まれるのだろうか? ボクシングに空手の精神を取り込むというのも,もう字面だけで面白いから卑怯だ
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 また,ヒップホップアーティストが主人公である本作ならではの要素とでも言おうか,敵を「ディスる」こともできる。倒した直後に罵ってやれば,通常よりも多くのポイントを稼げるのだ。驚いたことにこれにも多数のパターンが存在しており,ショップで購入可能となっている。“過激度”“自慢度”“XXX”のレベルが高ければ高いほど,値段も高価になるという何とも不思議なシステムだ。
 ギャングスタにとっちゃ放送禁止用語なんてクソくらえ。次々と襲ってくる身の程知らずな○○野郎共を,怒りのままにディスり倒してやれ!

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ショップは武器から罵倒のバリエーションまで扱っているというコンビニエンスっぷり。これが本当の「売り言葉に買い言葉」ってやつか
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乗り物を操縦するステージもある。シングルプレイだと攻撃はAI任せになるので,これに関してはできればフレンドの協力がほしいところ


若干荒いがセンスの光る良作

ファンなら買って損はなし


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 「50 Cent: Blood on the Sand」は,若干荒さが見えるTPSではあるのだが,良作と言っていい完成度の作品。漠然と敵を倒していくだけのゲームになりがちなジャンルだが,コンボやミニチャレンジといった要素がうまく取り入れられていることで,遊び応えのある戦闘に仕上がっている印象だ。
 あと一味,何かスパイスが欲しかったと思うところもあるのだが,キャラクターゲームとしては文句なしに面白い作品なので,50 Centのファンならば間違いなく「買い」だろう。
 カメラワークに凝ったカウンターキルや,敵をディスって獲得ポイントを増やすというアイディアにはキラリと光るセンスを感じるので,もし続編が出るとしたら,システムのさらなるブラッシュアップを期待したいところだ。

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