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Kinect向けアプリケーション開発のポイントが語られた,PCゲームフェスタの日本マイクロソフトステージイベントをレポート
4Gamer読者ならご存じだと思うが,Kinectは,Xbox 360やPCに接続して利用できるモーションコントロールセンサー。体を使ってゲームをプレイできるコントローラのような機器である。
Kinect ポテンシャルに登壇した日本マイクロソフトの鵜木健栄氏によれば,このKinectは,衛生面の理由から機器に直接触れることが難しい医療現場や,埃などの理由で同じく機器に直接触れることが難しい工場などで採用され始めているとのことだ。
内部的なハードウェアのスペックを見ていくと,Windows向けのほうが高性能なのが分かる。深度センサーの解像度は,Xbox 360向けが320×240ドットなのに対し,PC向けが640×480ドット。カラーセンサーの解像度も,Xbox 360向けが640×480ドットなのに対し,PC向けが1280×960ドットと,両センサーともにPC向けのほうが4倍の解像度に高められている。また,Kinectを利用可能な距離は0.8〜4mだが,PC向けでは0.43〜3mの距離で利用できる「近距離モード」が追加されているのも特徴だ。
深度センサーとカラーセンサーをそれぞれ2基搭載している点や,センサーの読み取りレートが30fpsである点,上下のセンサー読み取り角が43°±27°である点,そして左右のセンサー読み取り角が57°である点は,Xbox 360向けとPC向けとで共通の仕様になる。
そんなKinectでは,頭や肩,腰などの20か所から人体を認識する「骨格追跡」ができ,その深度から距離情報を取得することが可能。骨格追跡は同時に2人まで行え,骨格追跡を行わなければ最大6人を同時に認識できるという。そのほか,音声情報の取得も行えるようになっている。このあたりはXbox 360向けとPC向けとで違いはないようだ。
Kinect for Windows センサーの開発および動作環境は,OSが「Windows 7」もしくは組み込み向けの「Windows Embedded Standard 7」となっており,32bit版と64bit版の両方に対応。CPUが動作クロック2.66GHz,メインメモリが容量2GB以上となっている。そのほか「Visual Studio 2010 Express」や「.NET Framework 4.0」,そして「Kinect for Windows SDK」といったソフトウェアが必要だ。
デバッグはプログラムのエラーなどによるバグを取り除く作業のことだが,Kinect向けアプリケーションでは,利用者の体格が変わることがあるため,一般的なゲームなどとは注意点がなり異なるという。
例えば,スカートなど足のラインが分からないような服装や大人と子供の体格差を考慮したり,60〜110cmの高さで振動がない場所にKinectを設置したりするといったことだ。
4月末にアップデートされた
クラウドストレージ「SkyDrive」を紹介
SkyDriveは,4月末にアップデートされたクラウド(オンライン)ストレージサービスである。無料で容量7GB(アップデート以前からの利用者は容量25GB)まで利用可能だ。森氏によれば,今回のアップデートで普段利用しているPC環境とシームレスに連携させることができるようになったとのこと。
1つめは「柔軟なコミュニケーション」機能である。SkyDrive上にある写真などのファイルのリンクをメールで送信したり,FacebookやTwitterといったSNSに投稿したりすることが可能だ。
さらに,アクセスレベルを設定したうえでURLを発行する機能も備えているため,BlogにExcelやPowerPointなどのファイルを安全に埋め込めるほか,友人などとファイルのやり取りを行う場合にも便利だという。
このフォルダ内のファイルを自動でクラウド上のストレージと同期する機能は,今回のアップデートで追加された機能で,SkyDriveでも「Dropbox」的な使いかたができるようになったというと分かりやすいかもしれない。
もちろん従来どおり,ブラウザからSkyDriveにアクセスすることもできる。
そのほか,SkyDrive経由でほかのPCにリモートアクセスできる機能が追加されているのもポイントといえそうだ。リモートアクセスしたいPCがオンラインであることが必須だが,ブラウザさえあれば利用できるという。
さらに,ブラウザ経由ならばデバイスを問わず利用できると,森氏は対応OSの多さをアピール。「同じようなサービスは各社から出ているが,試しにSkyDriveを使ってほしい」と語っていた。
なお,「Windows スペシャルステージ」では,ゲームにちなんだ4択のクイズ大会が実施され,正解者にノベルティグッズがプレゼントされていた。
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