原作のイメージどおりに，ケンシロウが秘孔を突き，レイが華麗に切り裂く！　「北斗無双」プレミアム体験会レポート

　コーエーは本日（3月3日），東京都内のベルサール秋葉原にて，3月25日に発売されるPlayStation 3/Xbox 360用ソフト「北斗無双」のプレミアム先行体験会を実施した。既報のとおり，この体験会には事前に応募した人の中から抽選で，160名の一般ユーザーが招待された。今回，メディア向けの体験会も行われたので，その内容をレポートしよう。

プロデューサー
鯉沼久史氏

　体験会に先立ち行われたプレゼンテーションでは，同タイトルのプロデューサーを務める鯉沼久史氏が登壇。続けて最新のプロモーション映像と，3月8日から放映される予定のテレビCMが上映された。また鯉沼氏は，原作コミックの登場人物である「ハート（様）」と「無法者」を，プレイアブルキャラクターとして有料で配信することを明らかにした。また，こうしたプレイアブルキャラクターが随時追加されていくだけでなく，シナリオの配信も予定しているとのことだ。
　さらに鯉沼氏は，テレビアニメ版「北斗の拳」のテーマソング「愛をとりもどせ！！」の北斗無双バージョンが，BGMとして採用されていることも明らかにした。ゲーム中の盛り上がる部分で流れるとのことなので，期待の高まるところだ。

ハート

無法者

　続いて，北斗無双のイメージソングを歌う谷村奈南さんと，原作コミックの作画を務めた原 哲夫さんから，同タイトルの完成を祝うビデオメッセージが紹介された。とくに原さんは，肉体の描写やキャラクターの性格付けなどに関して細かく意見したとのことで，それを再現するのは大変だったのではないかと開発スタッフをねぎらっていた。しかし，その結果として大変クオリティの高いものとなり，新しい北斗の拳ができたのではないかと，北斗無双を賞賛した。

谷村奈南さん

原 哲夫さん

　北斗無双は，原作コミックのストーリーに沿った「伝説編」と，オリジナルストーリーが繰り広げられる「幻闘編」で構成されているが，会場では双方のゲームモードを約10分ずつ体験できた。また使用できたキャラクターは，北斗神拳を使うケンシロウと南斗水鳥拳のレイである。

会場には，PlayStation 3版とXbox 360版両方の試遊台が設置されていた

　会場でプレイできた伝説編は，連れ去られたレイの妹アイリを救出するという本編の3ステージ目を体験版用に改変したもので，チュートリアルのようにプレイ中に操作説明が入る仕様となっていた。
　また伝説編の進行は，従来の無双シリーズとは若干異なり，原作コミックを追体験するアクションアドベンチャー的な展開となる。プレイヤーは，扉を開くために部屋の中にいる敵を殲滅したり，壁を上ったり，あるいは仕掛けられたトラップをかいくぐったりしながらゲームを進めていくのだ。
　画面上のミニマップには進むべき方向が矢印で示されているが，あえて違う方向に進むと何かが起きる場合もあるとのこと。
　もう一方の幻闘編は，ストーリーに沿って味方の軍勢を勝利に導くという無双シリーズを踏襲した進行となる。進行に応じて，画面上にミッションが提示されるので，それをクリアしていくというわけだ。


　基本操作は，PS3コントローラでいうところの□ボタンと△ボタンで攻撃，×ボタンでジャンプ，ゲージが溜まっている状態で○ボタンを押すと奥義（必殺技）が発動と，無双シリーズと同様の割り付けになっている。R2ボタンで敵をつかんだり，あるいは地面に置かれたドラム缶などを持ち上げたりして，攻撃に繋げることができる。またR1ボタンにはキャラクター固有の動作が設定されており，例えばケンシロウは緊急回避で素早く動くことが可能。方向キーには「北斗百裂拳」や「岩山両斬波」といった奥義を四つまで登録でき，適宜切り替えられる。


　また南斗タイプのキャラクターには，「見切り攻撃」が用意されている。画面中央に△ボタンのマークが表示されたとき，タイミングよく△ボタンを押すと，画面がモノクロ調になり見切り攻撃モードに突入。見切り攻撃は一定時間継続し，その間，プレイヤーは強化状態となりアクションも通常時とは異なったものになる。この見切り攻撃をいかに使いこなせるかが，南斗タイプの戦い方のキモとなるようだ。


　実際にプレイしてみたところ，ケンシロウでは比較的オーソドックスな操作感が得られた。奥義の発動するタイミングも原作コミックやアニメのイメージそのままで，“一撃必殺”感がよく出ている。
　対するレイの南斗水鳥拳は，素早い攻撃を繋いでいくスピード感と，肉体を切り裂いていく感覚が再現されており，こちらもイメージどおり。とくに奥義で敵の一群をまとめて切り裂いたときの血飛沫の描写は必見で，連載時からの原作コミックファンである筆者は思わずニヤニヤしてしまったほど。


　この体験版は，北斗の拳の世界がゲーム内に再現されていることを確認できただけでなく，早く本編をプレイしたい，もっと多くのキャラクターを使ってみたいと，期待を大いに膨らませる内容だったといえるだろう。

「北斗無双」公式サイト