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印刷2009/09/29 15:14

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[TGS 2009]北京パビリオンに出展されていたオンラインゲームから厳選3本を紹介

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 TGS 2009で,台湾,オランダ,カナダと並んで設置されていた北京パビリオンの様子をレポートする。

 しっかり見て回れば興味深いタイトルに出会えることも多い海外系パビリオンだが,そもそも彼らのメインの目的はビジネスパートナー探しであり,ブースのほうはゲームやムービーをただ置いているだけなど,来場客向けの趣向を出展者側で用意していないことが多い。そのため一般来場者にとって海外系パビリオンは「いったい何をやっているのか分からないブース」だろう。その「何をやっていたのか?」をここではレポートしよう。

 北京パビリオンでは表に出ているものだけで10作品弱,それ以外のもの(試遊マシンにインストールされているけれど起動させていないなど)も含めると,さらに多くの作品が用意されていた。それらの中から興味深かったものをピックアップして紹介する。


Ultimate Racer


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 「Ultimate Racer」はオンライン専用のレーシングゲーム。ピュアなレースではなく,車載の武器や各種ギミックを利用して対戦相手を攻撃しながらゴールを目指すタイプの作品だ。もちろんマイマシンは武器やパーツを使ってカスタマイズできる。

 面白いのはこのゲームが,開発元であるCyWeeが同じく開発したPC用モーション感知ワイヤレスコントローラー「CyWee Z」に対応していることだ。……というか,むしろCyWeeがプッシュしたいのはこのデバイスのほうで,「Ultimate Racer」は「CyWee Z」の機能を活用したゲームの一例として開発された作品でもあるとのこと。これ以外に,テニスゲームやガンシューティングも制作しているとの話だった。

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 コントローラ「CyWee Z」の特徴は,中央部のジョイントをくるりとひねって,通常のリモコン型から折れ曲がった形状に変化させられることだ。テニスやゴルフ,メレーアクションゲームなどでは通常モードで使えばいいし,ガンシューティングでは形を変えてピストルのように握って使えば,それっぽい雰囲気になる。レーシングゲームやフライトアクションでは折れ曲がった状態をハンドルや操縦桿に見立てて握る方法が想定されており,「Ultimate Racer」は,そのスタイルでプレイするようになっていた。

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 もちろんCyWeeとしては,このデバイスに対応する他社タイトルをドンドン増やしていきたいと企図しており,すでにアジア圏ではいくつものゲームがプレイ可能になっているそうだ。デバイスの実売価格は「1万円以内」であるとのこと。


剣侠情縁Online 参」(JX3 Online)


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 「剣侠情縁 Online 参」は唐の時代が舞台の武侠ものMMORPG。2002年に第一作,2006年に第二作がリリースされたシリーズものMMOの,三作目にあたる作品だ。中国では今年の夏からサービスが開始されている。

 ポイント&クリックですべてを行う作品ではなく,移動はW/A/S/Dキー,スキル使用はホットキーという操作系。ネットブック対応などにはこだわらない,クオリティの高いグラフィックスが目を引く作品だ。

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 中国では,アイテム課金型のMMORPGも多いが,特別に人気が高い作品なら基本プレイ無料でなくても人が集まるため,月額の課金で運営されるものがあるそうだ。本作も月額課金タイプとのこと。

 契約やクライアントローカライズののことも含めて考えると,日本でサービスが行われるとしても,それは2010年10月以降のことになるだろうとの話だった。

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Field of Honor


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 今回の筆者のイチオシはコレ。「Field of Honor」は,TPSとRTSをくっつけてしまったというハイブリッド作品だ。

 本作は「バグ」と呼ばれる虫型生物の大軍団と,人間の兵士との戦いを描いた作品。プレイヤーはバグを統括するコマンダー(=RTSプレイヤー)か,1人の人間兵士(=TPSプレイヤー)かを選択できる。つまりプレイヤー同士で「虫のバケモノ100匹 vs. おれ一人」みたいな対戦が体験できるのだ。「StarCraft」で言い換えれば,「ザーグのオーバーロード」か「単なる1体のマリーン」のどちらかで戦闘に参加できると言うことだろう。

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 実際にはチーム戦用のマップが多くて,マップごとにチーム構成が固定されている(例えば,1チームが“バグコマンダー1人+マリーン2人”の合計6人でプレイするマップ)ので,一方的な戦いには,しようとしない限りならないそうだ。もちろん人間兵士は,ちょっとやそっとの虫の大群には負けないような強さにバランシングされていることだろう。

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 本作ではバグコマンダー側で参加すればゲーム画面はRTSのものに,兵士側で参加すれば“肩越し視点+照準”の画面で戦うことになる。
 展示は二台のマシンを並べて行われていた。RTS画面で対戦相手のTPSプレイヤーキャラクターを見ると,本当にポツンと小さい“いちユニット”といった風情。そこに10匹程度のバグをRTS操作でクリックして送り込む……それ自体は普通のことだ。だがその光景をTPSプレイヤー側のマシンで見てみると,まるで違うものになる。向こうから巨大なバグの一団がワッシャワッシャとこちらに迫ってきて,非常に恐ろしいのだ。このスケール感の違いが面白く,気に入ったというわけだ。

 現在「Field of Honor」は韓国とアメリカでβテスト中。日本でのサービスについてはパブリッシャと交渉中とのことだ。

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