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[G★2009]もう一つの“次世代MMORPG”「Berkanix」,多メディア展開を行うSF話題作
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印刷2009/11/28 14:54

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[G★2009]もう一つの“次世代MMORPG”「Berkanix」,多メディア展開を行うSF話題作

 G★2009の展示会場では出展されていなかったのだが,B2B(メーカー向け商談エリア)コーナーで見つけたSONOVのブースで,2009年7月に韓国で発表されたMMORPG「Berkanix」(ベルカニクス)について少し話を聞いてみた。
 公開されて時間が経っているので,YouTubeなどで見たことのある人もいるかもしれないが,何はともあれ次のムービーを見ていただきたい。


 ご覧のように,Berkanixは「Unreal Engine 3」で描かれたSF MMORPGであり,いかにも「次世代」といった雰囲気の豪華なビジュアルが最大の特徴といえるだろう。
 「TERA」「Blade & Soul」とともに,次世代MMORPGの一角と見なされるタイトルで,開発期間は5年。開発スタッフは軽く100人を超えるという,かなり大型なプロジェクトにもかかわらず,これまでほとんど秘密裏に開発が進められており,7月の発表時にはかなりの反響を呼んだという。公式サイトはオープンしているものの,ゲーム内容についてはまだほとんど公開されていない。
 スケジュールとしては,2010年2月から4月にかけて韓国内でCBTを行う予定だが,日本での展開は未定で,「早くても2011年」とのことだった。

画像集#002のサムネイル/[G★2009]もう一つの“次世代MMORPG”「Berkanix」,多メディア展開を行うSF話題作

 この作品は,韓国の人気マンガ家イ・ヒョンセ氏の全面協力を得て,ワンソースマルチユース戦略を展開している。要するに,IPの多元活用を目指したメディアミックスのプロジェクトが進められており,すでにゲームの原作(?)となるマンガも執筆されているほか,公式サイトにはストーリー紹介がゲーム仕立てで掲載され,ゆくゆくはモバイルとの連動やアニメーション化なども検討されているという。ゲーム自体とはほとんど関係ない話なのだが,売り手側に聞くと,最大の特徴はそれらしい。

 ちなみにBerkanixというタイトルは,「怒りに満ちた魂のない世界」意味する単語(造語)だそうだ。

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 ムービーでは人間型とロボット型のキャラクターが入り乱れているように見えるのだが,基本的に種族は人間のみ。ロボット風に見えるのは,全身がそのような装備で覆われているからだ。
 後半では,巨大ロボに組み込まれるようなシーンがあるのだが,これはそういう装備を着けるのであって,巨大化したり,ロボに「搭乗する」ということではないとのこと。ただ,これはクエストなどのイベントシーンのようで,プレイヤーキャラクター用に,このような装備が用意されるわけではない。

画像集#005のサムネイル/[G★2009]もう一つの“次世代MMORPG”「Berkanix」,多メディア展開を行うSF話題作

 また,Berkanixにはクラスの概念がなく,装備によって使用できるスキルが変わってくるというシステムである。装備を変えれば同じキャラクターで違うクラスに相当する役割を持ったキャラクターになれる。スキルは装備に依存し,装備の装着可否はレベルのみに依存する。
 例えば,アサシン系の攻撃特化タイプとしてずっとレベルを上げてきたキャラクターでも,装備を変えることで即ヒーラーになれたりするという。いろいろな職業を試してみたい人にはありがたいシステムといえるだろう。

 次世代MMORPGとしてTERAやBlade & Soulとともに語られているBerkanixだが,ビジュアル的には次世代であるものの,基本システムは(上記三つのタイトルの中では)オーソドックスなMMORPGに近いようだ。

 攻撃時にターゲットリングが出ていることから分かるように,基本的にターゲットを指定してから攻撃するタイプではあるらしい。話によると,「ノンターゲッティングシステムとのハイブリッドタイプ」ということで,ターゲットしたからといって必ず攻撃が当たったりするものではない。また,攻撃を避けることもできるという。
 間合いによって武器が自動的に変形するなど,面白いシステムも搭載されている。

 一応,空を飛ぶシーンはあるのだが,飛行は通常の移動方法として使えるものではないという。一部のエリアは空中戦用のマップとなっており,そこでのみ飛行戦闘が行える。飛行できるのはその部分だけだ。

画像集#007のサムネイル/[G★2009]もう一つの“次世代MMORPG”「Berkanix」,多メディア展開を行うSF話題作

 また,ムービーの最後のあたりで登場する,キャラクターを治療(修理?)しているらしい球体は,ペットのようなもの。細かい部分は未確定だが,アイテムを自動で拾ってくれたり,治療,攻撃といった動作が可能だという。

 ゲーム全体の傾向としては,PvP志向だ。SONOVといえば,日本では「シャイヤETERNITY」がサービスされているのだが,そのシャイヤが持っていたPvPコンテンツをアップグレードしたものと考えてよいらしい。現状ではPvPのみの実装だが,RvRなども追加される予定だ。

 まったくの余談だが,シャイヤの新作,「シャイヤ2」がBerkanix並みのグラフィックスかと聞かれると,残念ながら旧世代のビジュアルになっている。あの刺激的なグラフィックスを,これくらいのクオリティでやってくれると,いろいろ楽しそうなのだが。
 また,なんとなく「RF ONLINE Z」にも似た雰囲気があるので,それについても聞いたところ,「まったく関係ない」とのこと。そりゃそうか。

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 BerkanixがPvP志向であるとはいえ,PvEがないわけではなく,RAIDモンスターなども配置されている。ムービーの最後に出てきた超大型モンスターはゲーム内に実装されるかどうか不明らしいが,普通のMMORPGにあるようなものは残らず盛り込まれており,生産要素なども一応は揃っているとのこと。
 次世代MMORPGだからといって,システムがあまりに斬新だったり,すべての戦闘がアクションを駆使してこなさなければならないのだとすると,ちょっと抵抗があるという保守的な人もいるだろうし,ビジュアルだけ変わってくれれば十分という人もいるはずだ。そういう意味では,次世代MMORPGの中ではかなり取っ付きやすいと思われる。

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