スクエニ，海外ゲーム専門レーベル「エクストリームエッジ」をスタート。第一弾タイトルは「ケイン アンド リンチ2」と「スプリームコマンダー2」だ

　スクウェア・エニックスは本日（4月28日），海外ゲーム専門のレーベル「SQUARE ENIX EXTREME EDGES」（スクウェア・エニックス エクストリームエッジ。以下エクストリームエッジ）を新たに立ち上げ，日本国内での海外ゲーム販売を強化していくことを明らかにした。また，エクストリームエッジのレーベルで発表された第1弾タイトルは，「ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ」（以下，ケイン アンド リンチ2）と「スプリームコマンダー2」の2本。
　ケイン アンド リンチ2の発売は2010年8月26日で，対応機種はPlayStation 3とXbox 360。価格は7980円で，CEROのレーティングは審査予定。またスプリームコマンダー2の発売は7月29日が予定されており，価格は同じく7980円（税込）。対応機種はPCおよびXbox 360で，CEROのレーティングは「A」となっている。

ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ

「SQUARE ENIX EXTREME EDGES」公式サイト

　2009年12月に発売された「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）のヒットで海外ゲームファンの認知度を高めたスクウェア・エニックスだが，今回発表された二つのタイトルは，いずれもある意味“渋い”ゲーム。超大作や大ヒット作だけでなく，内容が良ければこうしたタイトルもリリースしていくという姿勢も見えて，海外ゲームファンにとっては楽しみなレーベルになるかもしれない。

　ケイン アンド リンチ2は，2008年にリリースされた「Kane & Lynch: Dead Men」の続編で，二人の犯罪者を主人公にした三人称視点のアクションゲーム。今回は，中国の上海に逃げ，ある組織の手下として冴えない毎日を送っていたケインが，ちょっとした仕事を手伝ってもらうためにリンチを呼び寄せたというところから物語が始まる。
　もちろん，仕事がすんなりいくはずはなく，きらびやかなネオン渦巻く猥雑な上海を舞台に，絶体絶命かつ孤立無援のバトルが展開するのだ。
　開発元はスクウェア・エニックス傘下のIO Interactiveで，世界累計で170万本以上の販売実績を持つ前作に対し，どのような新たな味付けがなされるのか気になるところだ。

スプリームコマンダー2

　また，スプリームコマンダー2は，遙かな未来を舞台としたSF RTS。開発したのはおなじみクリス・テイラー氏率いるGas Powered Gamesで，前作「Supreme Commander」が欧米では高い評価を得てヒットしたにもかかわらず，日本ではリリースされたなかったということもあり，RTSファンには嬉しい話だ。
　Supreme Commanderの25年後の世界を描くスプリームコマンダー2は，前作同様「地球統一連邦」「イルミナート」，そして「サイプラン」という三つの勢力が覇を唱える銀河系を舞台に，多種多様なSF兵器や巨大ロボットを駆使して戦っていくという内容だ。上記のとおり，PC版のほかにXbox 360版が発売されることになるが，「コンシューマ機でRTS」と聞くと，インタフェース周りが気になるところ。今回はXbox 360のコントローラに最適化し，いろいろな工夫が施されているという話なので，期待したい。

　公式サイトを見ると，エクストリームエッジのレーベルで販売が行われる予定のタイトルは，これだけではないようだ。上記タイトルの詳しい内容，および今後発売されるタイトルの情報については，続報を楽しみにしてほしい。

※2010年4月28日追記

　……「だけではないようだ」などと言っていたら，スクウェア・エニックスからタイトルラインナップについての追加情報が届いたので，さっそく追記したい。
　エクストリーム・エッジレーベルでリリースが予定されているのは，上気したケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズとスプリームコマンダー2に以下の4タイトル（うち一つはマップパックだが）を加えた，合計6本。
　この6本が2010年上期中にリリースされる予定だ。もちろん下期は下期で，Call of Dutyシリーズの新作など，それなりのタイトルが数多く控えていると想像されるので，海外ゲームファンにはいろいろ目移りする一年になりそうだ。少なくとも，筆者はなっているので，取り急ぎ，PS3を買って待機したい。

■ジャストコーズ 2
　対応機種：PlayStation 3，Xbox 360
　発売予定日：2010年6月10日


　何度か記事にしているので，知っている人が多いといいなあと思うが，エージェントのリコ・ロドリゲスを操作して，エキセントリックな独裁者が圧政を敷く南国の島「パナウ」で大暴れするという，三人称視点のアクションゲーム。
　東京都の約半分という広さを誇るパナウ島のいたるところに準備された，100種類以上のチャレンジをクリアして，島に破壊と混乱をもたらすのがプレイヤーに課せられた任務だ。ありえないようなアクションをスピーディに繰り出せる爽快なアクションゲームとして、先行して発売された欧米ではメディアも絶賛中。

■ブラーレーサーズ
　対応機種：PlayStation 3，Xbox 360
　発売予定日：2010年7月22日


　スクウェア・エニックスが国内販売を担当するActivision Blizzardの新作レースゲームが，この「ブラーレーサーズ」だ。ゲームに登場するのは実在する車。コースとなるのも緻密に描かれた東京やロサンゼルス，バルセロナなどの実在の都市。
　ところが，レースそのものは，コース上に配置されたアイテムを拾って敵車を攻撃したり，自車の破損を一瞬で直したりと，リアリズムとは縁の薄いド派手で攻撃的なものなのだ。このミスマッチ感が新しい。

■シンギュラリティ
　対応機種：PlayStation 3，Xbox 360
　発売予定日：2010年発売予定


　発売時期は「2010年」とはなっているが，こちらも順調にいけば9月までにはリリースされるとのこと。本作もActivision Blizzardの新作で，ホラームードいっぱいのFPS。プレイヤーはアメリカ空軍偵察部隊のパイロットとなり，60年前に何か恐ろしいことが起きたというロシア領内のとある島の調査を行うことになる。
　2009年にドイツで開催されたGamescomでプレイアブル展示（関連記事）されて以来，ぱったり情報の途絶えていたタイトルだが，いきなり国内販売が決定してしまった。

■コール オブ デューディ モダン・ウォーフェア2 SPマップパック
　対応機種：PlayStation 3
　発売予定日：2010年5月6日


　スクウェア・エニックスから発売中のコール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2のマルチプレイに，バラエティに富んだ5種類のマップを追加するもの拡張パック。Xbox 360版については2010年に3月30日に配信開始されたが（関連記事），ついにPlayStation 3版もアナウンス。これで，PlayStation 3でプレイ中の戦士諸君も安心というわけである。価格は1400円で，CEROのレーティングは「D」となっている。