Ubisoftブースでは,
同社のプレスカンファレンスで発表されたばかりのオープンワールド型レーシングアクション
「Driver: San Francisco」(
PC/
PlayStation 3/
Xbox/
Wii/
Macintosh)のライブデモが行なわれていた。
Driverといえば,1999年にPCやPlayStationでリリースされ,それ以降続編を重ねている人気シリーズ。第1作は,主人公の覆面警官がギャングのボスに見初められるよう,目標の車を正確に追跡するとか,盗難車を時間内に送り届けるといったミッションをこなしていく,
非常に難度の高いゲームだった。
その第5作となる本作に関しては,E3 2010の開催直前にティザームービーが公開されており,高度なスタント技をライブシーンで“実演”して見せたりもしているので,アンテナの高いゲーマーならすでにいくつかの情報を得ているだろう。
本作は,2007年に発売された前作
「Driver: Parallel Lines」と同様にオープンワールド型ではあるが,ストーリーは少し異なる。主人公は犯罪者としての立場ではなく,イスタンブールでの事故により意識不明の状態となった第3作「Driv3r」の主人公John Tannerが,
その夢の中でサンフランシスコにいるという設定になっている。サンフランシスコの街並みは,ゴールデンゲートブリッジを越えた北部地域までを含む
総延長320kmの道路が再現されており,ピラミッド型のトランスアメリカビルやピア39などのランドマークも網羅される。
あくまでも“主人公の夢の中”という設定ではあるが,当然,舞台となるサンフランシスコでは何百,何千という市民が日々の生活を送っている。そして本作ではそんな市民達,たとえば時間内に荷物を届けなければいけないトラック運転手や,銀行強盗を犯して逃走中の犯罪者などが細かく描かれている。地図をズームアウトすれば,かなり離れた場所にいるドライバーも確認でき,プレイヤーはそうしたドライバーに
“乗り移って”自由にクルージングするうちに,そのキャラクターの境遇・シチュエーションに合わせたミッションが発生するという仕組みになっているのだ。
今回のデモで紹介されたのは,パトカーで犯罪者を追跡中の警官に乗り移った状態でのミッション。逃げる相手(犯罪者)はスポーツカーであるためか,なかなかうまく追跡できない。そこでデモ担当者は,
対向車線を走る大型トラックのドライバーに乗り移り,犯罪者のクルマに真正面から衝突させるという大胆な行動を披露していた。
Driver: San Franciscoでは,シリーズで初めて実際の車120種が再現されており,アストンマーティンからダッジ・チャージャーまで,多彩な車を走行させることができる。本作にはマルチプレイモードもあるようだが,現時点では詳しいことは発表されていない。
本作は,PC/PlayStation 3/XBox 360/Wii/Macintosh向けで
今年2010年の秋頃にリリースされる予定。2010年末のレーシングゲームシーンは注目作でごった返しているが,そのなかで本作はダークホース的な存在といえそうだ。