「今年のテーマはユーザーの意見を反映させていくこと」。豪華賞品が当たる抽選会も行われた「初音ミク Project DIVA Arcade」1周年記念イベントの模様をお届け

　全国のゲームセンターで好評稼働中のリズムアクションゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade」の稼働が，2011年6月をもって1周年を迎えたことを記念して，セガは6月12日，その1周年記念イベントを開催した。
　会場となったゲームセンター，池袋ギーゴでは，初音ミクに関連するモジュールのパネルを数多く展示。またWebで事前に申し込み，当選した人だけが参加できる「初音ミク -Project DIVA-」のプレゼント抽選会も実地された。この催しの様子を，主に写真でレポートしていこう。なお，6月26日（日）には，クラブセガ 秋葉原新館で同様のイベントが行われるので，気になる人はぜひチェックしてほしい。

池袋ギーゴ

　会場となった池袋ギーゴには，イベント開始の正午を待たずして多くのミクファンが集結。普段でも，休日になるとプレイ待ちの列が多々見られるほどの人気を誇る「Project DIVA Arcade」であるが，この日はさらに多くの人が本作をプレイするため列を作っており，さながら店内はお祭り状態だった。

　また店頭前には，東日本大震災の義援金を目的とした募集箱が設置されており，セガのスタッフが義援金の募集を呼びかけていた。なお募金に協力した人には，1周年を記念したステッカーがプレゼントされていた。

募金活動をするスタッフ

登場するキャラクター達の展示パネル

抽選は「TEKICHU」を使ったルーレット方式で行われた

　最後に，会場を訪れていた「Project DIVA Arcade」のプロデューサー大崎 誠氏のショートインタビューを掲載しよう。

――「Project DIVA Arcade」が稼働してから一周年を迎えることになりましたが，今の率直な感想を聞かせてください。

大崎氏：

「初音ミク Project DIVA Arcade」プロデューサーの大崎 誠氏

　ロケテストが始まるまで社内ではすごく大変だったので，まさかここまで続くとは思いませんでしたね。これもファンの皆さんの支持によるものだと思います。最近も新しいファンの方が増えているみたいなので，すごくありがたいと感じています。

――稼働してから1年の間で，印象に残るエピソードなどはありましたか？

大崎氏：
　「ボカロ（ボーカロイド）が集まれる場所ができた」というWebの書き込みを見たときは嬉しかったです。非常に開発者冥利に尽きるというか，いい話ですよね。

――逆に，運営をされていて辛かったことはありますか？

大崎氏：
　「Project DIVA Arcade」はアーケードゲームということもあり，ノリが家庭用の曲とは若干違うんですよね。なので，どういう曲を入るかについてはかなり悩みました。

――今後はどういう曲を「Project DIVA Arcade」に入れていきたいですか？

大崎氏：
　家庭用で人気のある曲は当然入れていきます。ただ，全部のジャンルを網羅しているわけではないんですよね。なので個人的には，ドラムンベースとかスピリチュアルといった，オシャレな感じの曲をぜひ入れていきたいと思っています。ただこればっかりは僕の要望が通るかは分からないので，まだ何とも言えませんが（笑）。

――追加曲に関しては，家庭用との差別化も考えているんですか？

大崎氏：
　そうですね。家庭用はある程度メジャーな曲を選んでるんですけど，「Project DIVA Arcade」に関しては，“叩いていて楽しい”という部分が最も大切なんです。それに加えて，難しい曲を練習してやっとクリアできたときの達成感も大事ですね。ですので，「叩いて楽しい」と「クリアした時の達成感」，この2つを軸に幅広く選定していきたいと思っています。

――今後はどのようなモジュールが追加される予定ですか？

大崎氏：
　少なくても「Project DIVA 2nd」に入っていたモジュールはすべて出します。もちろん，アーケードオリジナルのモジュールも当然考えていますよ。例えば，リンちゃんの和風モジュールは今でも要望が多いですしね。
　僕はまだ把握していないのですが，もし，現在「初音ミクProgect DIVA 2.5ver」と呼ばれているものにリンちゃんの和風が入っているんだとしたら，オートマチックで入ると思います。

――今後もこのようなイベントを開く予定はあるのでしょうか？

大崎氏：
　ファンの皆様からのご支持があれば当然あると思います。ファンの方も普通に土日を過ごすよりは，こういうところに集まってミクファン同士でワイワイできたほうが楽しいと思いますし。例えば，イベントのあとオフ会を開くとか，そういうことがあってもいいと思いますよ。ですので，このイベントがファン同士の交流の場になれば嬉しいです。

――来年に向けての目標はありますか？

大崎氏：
　うちのプロジェクトって，「僕らがこう決めたけど，ユーザーがこう言ってるから変えよう」という感じで，朝決めたことが昼には変更されているケースも珍しくないんです。ただ，そういうのもユーザーさんあってのことだと思うんですよ。実は今も，ユーザーさんからたくさんの意見をいただいているので，その意見をできるだけ作品に反映させていくのが今年のテーマですね。

――それでは最後に，ファンへ向けたメッセージをお願いします。

大崎氏：
　家庭用の「Project DIVA」は40万本を達成しましたし，業務用のほうも稼働から1周年を迎えることができました。あと，ファンサイトやコミュニティで皆さんが新規の方を優しく迎えてくれているので，いま現在もユーザーさんが増え続けています。これは，ユーザーのおかげでユーザーが増えているんだと実感しています。ですので，これからも「Project DIVA」をよろしくお願いします！

――ありがとうございました。

「初音ミク Project DIVA Arcade」公式サイト