2D格闘と3D格闘の二大巨頭,「ストリートファイター」シリーズと「鉄拳」シリーズがタッグを組んだ話題作
「「STREET FIGHTER X 鉄拳」」 (
PlayStation 3 /
Xbox 360 /
PlayStation Vita )が,ついに東京ゲームショウ2011で
プレイアブル出展 となった。本稿ではその
プレイレポート をお届けしよう。
会場は「祭り」をテーマに設営されている。上部にはリュウと一八のねぶたが登場
会場にはMad Catzの新作アーケードスティック「STREET FIGHTER X 鉄拳」モデルが設置。なおこちらの価格や発売日は未定とのこと
Matthew BarrettによるAsuraのスケッチ模様
VIDEO
鉄拳キャラクターを6ボタンで動かす楽しさ
ではさっそく,実際に触って得られた本作のプレイフィールをお伝えしていこう。なおこれまでに発表されている細かいシステムなどについては,以前に掲載した
「こちら」 の記事を参考にしてほしい。
まず本作は,カプコン制作のタイトルということもあり,「ストリートファイター」シリーズの操作方法,つまり2D格闘ゲームのゲームシステムをベースとしている。操作は「1レバー+6ボタン」で行い,画面奥や手前への移動(いわゆる避け動作)などは用意されていない。またタッグ制のルールが採用されており,2キャラのうちの一方の体力が0になった時点で,勝負が決まる。
注目すべきは,やはり本来は3D格闘である鉄拳シリーズのキャラクター達が,
2D格闘のシステムにどう落とし込まれるのか ,という点。とくに鉄拳シリーズのファンは気になるポイントだろう。今回はそこに注目してプレイしてみたのだが,結論としては,元のキャラクターの特徴を見事にとらえた,
うまい落とし込み具合になっているように 感じられた。
例えば三島一八や三島平八の「風神拳」。鉄拳においては“風神ステップ”と呼ばれる動作で相手の懐に潜り込み,相手の上段技をスカしながら打撃を叩き込むこの技を,本作でも同様に使うことができる。しかも風神ステップ中は波動拳など飛び道具に対しても無敵となるため,2D格闘の本作であっても,本来の持ち味を殺すことなく,その醍醐味を味わえるのだ。
鉄拳シリーズで出すだけでも難しいといわれた“最速風神拳”は本作でも健在。成功時は雷のエフェクトが紫に変わり,技の性能も大きく変化する。やり方は少し違うが“ステステ”も可能とのこと
本作のアシスタントプロデューサー綾野智章氏の説明を受けながら実際に対戦をしてみた感想では,ストリートファイターシリーズの立ち回り,駆け引きの中に,鉄拳の空中コンボの要素がうまく融合したゲームという印象だった。ストリートファイターシリーズならではのジリジリした差し合いの要素を残しつつも,一度攻撃が当たれば,タッグシステムによるキャラクターの交代を絡めながら,ド派手な空中コンボを叩き込める。攻撃を当てるまでの奥深さ,展開の重さと,当たった後の爽快感,コンボスピードのメリハリが感じられて,本作ならではの面白さが生まれているようだ。
またコンボと聞くと今度はその難度が気になるが,本作では「クロスラッシュ(弱P→中P→強P→強P)」+「クロスアーツ」を使うことで,初心者でもお手軽にタッグコンボを決めることができる。2D×3Dの「お祭り」を目指したタイトルだけあって,初心者への配慮もうかがえ,さらにタッグ制ということで,最初はいろいろな組み合わせを試すだけでも楽しめそうな雰囲気。両作のキャラクターを組み合わせてみるもよし,コンセプトを決めて相性を探っていくのも面白そうだ。
今回のバージョンでは,参戦が発表されたばかりの「ロレント」「ザンギエフ」「リリ」「三島平八」がプレイアブルになっていた。キャラ選択画面に残る参戦枠はあと2人。今後の発表が気になるところだ
TGS向けに作れた本作のポスター
本作をプレイした後にもらえるTGS 2011限定の特製手ぬぐい。名前が書いてあるキャラクターのなかに,これから参戦が発表されるキャラクターがいるらしい
鉄拳シリーズを代表するボクシングキャラ「スティーブ」。足技をほとんど持たないため,キックボタンでダッキングが可能。本作ではどんな立ち回りを見せてくれるのか楽しみだ
キャラクターが大幅強化される新システム「パンドラ」とは?
TGS 2011に合わせて公開された新システム
「パンドラ」 は,体力が25%を切った状態で発動可能となる,いわゆる一発逆転要素として用意されたシステムだ(コマンドは
中P+中K)。発動と同時にパートナーが倒れ,犠牲となる代わりに,スペシャルゲージが無限になって,EX技やスーパーアーツが一定時間使い放題になる。ただし制限時間を過ぎると,自らも倒れてしまうので,使いどころはよく考える必要がありそうだ。
ロレントがパンドラを発動。発動中はキャラクターが怪しい光をまとう
スクリーンショットで公開されたリュウのパンドラ
ステージイベントで発表された新要素「ジェムシステム」。初心者をサポートする要素とのことだが……?
またステージイベントでは,ほかにもキャラクター全員が同時に対戦できる
「ジャンブルバトル」 や,オンライン上で友達とタッグを組んで対戦できる
「2on2 ペアプレイバトル」 ,またいわゆる「トレーニングモード」をオンライン上で行える
「ブリーフィング」 など,さまざまな新システムが明らかにされた。前作で好評だった「アーケード待ち受け」はもちろん,さらに
「ブリーフィング待ち受け」 も可能となり,そのままオンライン対戦にも移行できるという。
4人で同時対戦ができる「ジャンブルバトル」の様子。というか「ブリーフィング」システムは,ぜひ「スパIV」にも付けてほしい!
こちらはスクリーンショットで公開されたジャンブルバトルの様子
豪華キャラクターの競演によって生み出された「STREET FIGHTER X 鉄拳」。気になる発売日については10月13日に発表が行われる予定とのことだ。本作が格闘ゲームにおける「祭り」となるか,今後の続報にも期待しておこう。
一般開放日となった9月17日には,イベント「GODSGARDEN X ゲームのじかん」ステージも開催。4Gamerではお馴染みのGODSGARDEN総帥,総師範KSKが「STREET FIGHTER X 鉄拳」ブースに訪れ,綾野APとぶっちゃけトークを繰り広げた。またそのほかにも,かよぽりすさんやふり〜ださんといった有名プレイヤー,またプロデューサーの小野義徳氏も乱入するという豪華な顔ぶれ