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[CES 2016]Mac Pro対抗? GTX 980 SLI搭載の小さな樽型ゲームPCをMSIが披露。製品化を果たした「グラフィックスカード搭載可能な液晶一体型PC」も
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印刷2016/01/14 00:00

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[CES 2016]Mac Pro対抗? GTX 980 SLI搭載の小さな樽型ゲームPCをMSIが披露。製品化を果たした「グラフィックスカード搭載可能な液晶一体型PC」も

MSIブースに入ると,長さ1mを優に超える巨大な宇宙船型PC「YAZI」がお出迎え。「スターウォーズ エピソード3」に登場した宇宙戦艦「ヴェネター級スターデストロイヤー」をモチーフとしている。もちろん非売品だ
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 CES 2016に出展したMSIは,同社のブースでゲーマー向けの新製品をいくつか展示していた。そのうち,視線追跡デバイス搭載のゲーマー向けノートPC「GT72 Dominator Pro Tobii」は,別記事で紹介済みなので,本稿では,極めて個性的な特徴を備えたデスクトップPC 2製品を選んでレポートしたい。


まさかのMac Pro対抗? 小さな樽型ハイエンドゲームPC,Vortex


 まずは,奇抜なデザインのボディを採用するゲーマー向け小型デスクトップPC「Vortex」を紹介しよう。下の写真を見ると分かるように,底面吸気,上面排気の小さな樽型PCと言ってよく,イメージとしてはAppleの「Mac Pro」に近い。
 スペック表がなく,長さを正確に測る道具もなかったので正確なサイズは分からないのだが,高さはおおよそ30cm未満で,幅は15〜17cmくらいだろうか。容積は6.5リットルほどとのことで,ゲーマー向けデスクトップPCとしては,かなり小さいマシンであることは確かだ。

Mac Proと同じコンセプトながら,ずいぶんと印象の異なる最終デザインとなったVortex。このあたりはゲーマー向けモデルらしい?
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 このコンパクトな樽形筐体の中には,「GeForce GTX 980」か,「GeForce GTX 960」を載せたMXMカードを2-way SLI構成で搭載しているのだという。残念ながら筐体内部は見せてもらえなかったのだが,ノートPC向けの選別品GeForce GTX 980だとしても,2基搭載できるというのは,なかなか衝撃的だ。
 なお,CPUには「Core i7-6700K」を採用している。

MSIが公開しているVortexのプロモーションビデオより。2枚のMXMカードに2基のGPUを搭載しているのが分かる。ちなみに,GeForce GTX 960は“960M”の間違いではないかと聞き返したのだが,たしかにデスクトップ版だそうだ
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 小さいので動作音が気になるところだが,MSIによると,冷却機構は,放熱能力と静音性を両立したものになっており,実際,騒音レベルはアイドル時に22dBA程度,高負荷時にも最大37dBA程度に抑えられているそうだ。

Voltexの天面。上から見ると,樽のような円筒形ではなく,変形したおむすびのような形をしている(左)。V字型をしたLEDのラインが埋め込まれているのも分かるだろう。右写真は天面のメッシュから内部を覗いたもので,筐体内部では大型のファンが回転していた
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 インタフェース類は本体背面側に並んでいるが,見る限り,その構成はMini DisplayPort×2,HDMI(Type A)×2というビデオ出力,3.5mmミニピンのサウンド入出力と,すべてUSB 3.0対応と思われるUSB Type-Aポート×4,有線LAN用のRJ45ポート×2,Thunderbolt 3(Type-C)ポート×2という構成になっていた。Vortexは,2系統の有線LAN接続と1系統の無線LAN接続を使ってパケットの流れを最適化することによりネットワーク速度を引き上げようとするRivet Networksの技術「Killer DoubleShot-X3 Pro」に対応しているとのことなので,有線LAN端子はそのために用意してあるのだろう。

本体背面に集中したインタフェース。写真では分かりにくいが,上側のメッシュ内に見えるドラゴンのロゴマークは,赤く光っている
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 発売時期は2016年第2四半期の予定で,日本における価格はGeForce GTX 960の2-way SLI構成モデルで30万円台前半からとのこと。さすがに相当高いマシンになりそうだが,小型でも性能をあきらめないゲーマー向けデスクトップPCとして注目を集める製品になりそうだ。



フルサイズのグラフィックスカードを背面に取り付けたゲーマー向けAIOがついに製品化


 もう1つの注目すべき製品は,27インチ液晶パネルを搭載した液晶一体型ゲーマー向けデスクトップPC「GAMING 27XT 6QE」だ。
 MSIは2015年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2015で,液晶一体型PC(以下,AiO)の筐体背面に2スロット仕様の単体グラフィックスカードを搭載できるコンセプトモデル「AX24」披露した(関連記事)。AX24は見るからに試作品という感じだったが,今回のGAMING 27XT 6QEは,ちゃんと型番もついた製品といった印象がある。

 さて,本体正面から見たGAMING 27XT 6QEは,大きな液晶パネルとその下に装備されたステレオスピーカーが目を引くのと,いかにもゲーマー向けモデルでございますといった黒と赤のカラーリングを除けば,ごく普通のAiOといった雰囲気である

前から見たGAMING 27XT 6QE。液晶パネルの下にスピーカーを内蔵した,フラットなボディデザインが特徴的。とはいえ,見た目は普通の液晶一体型PCに見える
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 だが,背面に回ると,GAMING 27XT 6QEが普通でないことは一発で分かる。AX24と比べてさらに派手になった「単体グラフィックスカードを覆うボックス部」が,筐体向かって右側で強烈に自己主張しているからである。ここにはPCI Express x16スロットがあり,「GeForce GTX 980 Ti」搭載カードや「GeForce GTX TITAN X」搭載カードを装着可能だそうだ。

背面に固定されたケースに,グラフィックスカードを組み込むという大胆な設計を採用。映像は,グラフィックスカードから出力して,PC側のHDMI入力に入れる形で表示しているようだった
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 液晶パネルは,リフレッシュレート144Hzに対応した1920×1080ドットか,リフレッシュレート60Hzの4K解像度を搭載するモデルを用意しているとのこと。CPUはデスクトップPC向けの「Core i7-6700」で,メインメモリ容量は最大64GBで,内蔵ストレージとしてM.2接続型のSSDを2基と,3.5インチHDDを1基搭載できるという。

 米国での発売時期は2016年6月をしており,メーカー想定売価は1699ドル(約20万1000円)からとのこと。こちらも安価な製品ではないが,デスクトップPC用グラフィックスカードを装着できる液晶一体型デスクトップPCという唯一無二の特徴に,惹かれる人は少なくなさそうだ。

MSI 日本語公式Webサイト

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    G Series

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