台湾・新北市にあるMSI本社オフィス
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COMPUTEX TAIPEI 2016(以下,
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開催前日となる2016年5月30日,
MSIは,
世界各地の報道関係者を招いたイベント「
2016 MSI Global Gaming Media Tour」を,台湾・新北市の本社で開催した。
このイベントでは,PC本体を背負うことで,仮想現実(以下,VR)対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)のケーブル問題を解決するとして話題を呼んだバックパック型PC「
Backpack PC」(
関連記事)の実物がいち早く披露された。イベントの概要を簡単にレポートしたい。
見た目は大人用のランドセル?
ベールを脱いだBackpack PC
Sam Chern氏(Global Marketing Director,MSI)
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イベントの冒頭で壇上にあがったのは,MSIにてGlobal Marketing Directorを務める
Sam Chern氏である。氏は初めに,MSIとゲーマー向け製品の歴史を簡単に説明した。
そもそもMSIというメーカーは,1986年に設立された企業で,同年に初の製品となるオーバークロック対応マザーボードを出荷している。つまり2016年は,創立30周年というアニバーサリーイヤーであるわけだ。Chern氏によると,MSIが設立された当時は,500社以上のPC関連企業があったが,現在も事業を続けているのは5社ほどのとのことだ。
1997年に最初のグラフィックスカードを出荷したのちも,MSIは成長を続け,2013年には1000万枚,そして2015年は1億枚に達する製品を出荷したとのこと。「これは,ゲーマーおよびゲーム産業にフォーカスした結果であり,MSIは常にゲーマーのための製品を製造し,e-Sportsを支援し続けていく」とChern氏は述べた。
Backpack PCを掲げるChern氏
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そして2016年,VR時代に向けた新たな製品としてChern氏が披露したのが,あのBackpack PCだ。
発表時の記事でもお伝えしたように,これは,ユーザーが背負って使うバックパック型PCで,
ケーブルの取り回しが面倒になりがちなVR HMDに対する最適のソリューションであるという。
なんだか,空とか飛んじゃいそうなフォルムだが,Chern氏がマシンの姿を明らかにした瞬間,MSIの大きな会議室はシャッター音とフラッシュに包まれた。さすがにメディアの注目度は高いようだ。
なにやらジャージをかけた何かを掲げるChern氏(左)。ジャージを取り去ると,ついにBackpack PCの実物が露わに(右)
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Chern氏によれば,Backpack PCは当然ながらバッテリー駆動で,高めのスペックを要求するOculus VRの「
Rift」や,HTCの「
Vive」に対応するため,CPUにはSkylake世代のCore i7を,GPUとしては「
GeForce GTX 980」を搭載するという。
見た目は樹脂製のバックパックといった印象で,これだけならPCには見えない
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背負い方によっては,大人用のランドセルに見えなくもない
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バッテリー駆動時間は,現段階で約90分とのことだが,バッテリーを追加すればさらに延長できるようだ。ただし,これを90分以上も背負っていられるかという問題があるので,時間としては適正だと考えているという。気になる重量だが,5kg以下であるとのこと。イベント後,試しに持たせてもらったが,片手で持つとかなりズッシリくるという印象。もっともこれは,個人差の大きい部分だろう。
側面には通気孔の役目を果たす孔がたくさん開けられている
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発売時期や価格については,今のところ未発表で,スペックや内部構成も今回はおあずけ。5月31日に開幕するCOMPUTEX会場のMSIブースに展示される予定になっているので,詳細はそちらでということのようだ。実際にVR HMDを組み合わせた実演など,さらに詳しい情報を期待したい。
MSI本社内の見学ツアーで披露された「IDルーム」という部屋は,MSI製品のデザインを行う場所とのこと。BackpackPCのモックアップもあった
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IDルームに展示されていたMSI製品群。日本では見かけないものもあった
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X99A GAMING PRO CARBON
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イベント会場には,COMPUTEXに出展される新製品のいくつかが展示されていた。ゲーマー向けのマザーボードでは,「
X99A GAMING PRO CARBON」と「
Z170A MPOWER GAMING TITANIUM」などが出展されるという。デスクトップPCは,発売済みの「
Vortex G65」をはじめとして,奇抜な筐体の「
Aegis X」「
GAMING 24 6QE」などが披露される予定だ。
新型デスクトップPCのAegis X。VR HMDの使用を想定した製品で,前面にHDMI出力端子を備えているとのこと
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15.6インチ液晶ディスプレイ搭載のゲーマー向けノートPCとしては薄型の「GS63」。GPUはNVIDIA製とのことだが,詳細未公開
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そのほかにも,ゲーマー向けキーボード「
Interceptor DS4200 GAMING」なども出典される予定である。詳しい情報は,追ってレポートできると思うので,楽しみにしていてほしい。
こちらはMSI本社内にある「ゲーミングルーム」。ゲームトーナメントのほか,ゲーマーによる機器のテストなどに使われている部屋とのこと。Viveのベースステーションも設置されていた
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