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「絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-」発売記念イベントレポート。九条プロデューサーが本作にかける思いを語る
イベントには「絶体絶命都市」シリーズ統括プロデューサー・九条一馬氏,声優の村井 理沙子さん,主題歌を歌うシンガーソングライターの飯田 舞さんが登場。九条氏と村井さんによるトークや,飯田さんのミニライブなどが行われ,集まったファンを盛り上げた。本稿では,イベントの様子をレポートする。
イベントは九条氏のトークで幕を開けた。氏によると「絶体絶命都市4」が発売中止となった当時,中止にはなったものの,「絶体絶命都市」にかける思いが間違っていなかったと感じ,何かしらの形で災害をテーマにしたゲーム作りたいと考えていたのこと。可能であれば「絶体絶命都市」を出したいと思い続けていたそうだ。
そこでグランゼーラとして「絶体絶命都市」の版権を取得し,「4」の復活にこぎつけたと,当時の経緯を語った。
その一方,当時は心が挫けそうになる時もあったそうだが,そんな時に支えとなったのが,ファンの熱い思いだ。応援の声に支えられている感じがずっとあったと,九条は感慨深げに語った。
続いては,発売中止になる前,つまりPlayStation 3で開発されていた時と,PlayStation 4版の違いについて。九条氏は基本的には同じ内容であると述べつつ,防災マニュアルの追加や,キャラクターが使っていたガラケーをスマホに作り直したこと,さらにVRへの対応が変更点であると明かした。
PlayStation 4版の開発に取り掛かる際,最初に試したのがVRへの対応だったのだとか。九条氏はVRと「絶体絶命都市」は相性が良いと考えていたとのこと。基本的には同じ内容であるものの,VRへの対応でかなりの労力がかかっているそうだ。
また九条氏は「絶体絶命都市」シリーズの特徴とも言える選択肢の多さについても言及した。村井さんが,これだけ多くの選択肢を考えるのは大変ではないかと聞くと,アイデア自体は大変ではないが,スタッフを納得させるのが大変だったとのこと。というのも,選択肢の中には違いが理解しにくいものもあり,スタッフからは「これ,どう違うんですか?」と聞かれたこともあるという。
しかしそこは九条氏が,一見同じような内容に思える選択肢でも実際は違うことが大切で,バランスを取るという意味でも必要だと説得したそうだ。ちなみに数が多い選択肢だが,それでも厳選したものが選ばれているらしい。
来場者から事前に集めた質問に答えるコーナーも実施された。ここでは,いくつかピックアップしてお届けしよう。
「PlayStation 4で作り直す際に苦労した点について」という質問では,PS3の時よりも,PS4のほうが作りやすかったと九条氏は答えた。初代「絶体絶命都市」の動画を見返したら,大変だったという思い出が蘇ってくるそうだが,そのときの環境に比べると,現在は作りやすくなっているとのことだ。
続いては,作中内の「季節」を決める基準について。九条氏は季節についてはこだわりを持っているらしく,まずは季節を決め,その後ロゴの色を決めるという。それによって,シナリオやゲーム内の表現を作っていくのだそうだ。
最後の,「絶体絶命都市」を何作まで作りたいかという質問については,応援してもらえるのであれば何作でも作りたいと意欲を見せた。
トーク終了後は,シンガーソングライター・飯田さんのミニライブだ。今回披露するのは,普段から演奏している楽曲だが,こういった場所で歌うのは初めてなので新鮮だとコメント。少々緊張している様子だったが,「絶体絶命都市4」の主題歌「約束の日」,挿入歌「君は君のままで」,ラストに「涙のかわりに」の全3曲を披露した。
イベントの最後に九条氏は,「絶体絶命都市4」の後日談を準備中で,追加配信する予定であることを告知。価格については「できるだけ無料で」とのこと。さらに,VRモードのステージやコスチュームも増やしていき,今後も同作を進化させていきたいと述べ,イベントを締めくくった。
「絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-」公式サイト
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絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-
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