COMPUTEX TAIPEI 2012でTWTC Nangangに出展したGALAXY Microsystems(以下,GALAXY)は,同社独自の白い基板を採用した「GeForce GTX 680」(以下,GTX 680)搭載グラフィックスカード「
GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITE」と,本製品に直接取り付けられるオーバークロック補助ハードウェア「
OC Panel」を公開した。
GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITE。カード長はぱっと見た印象で300mm弱といったところか。リファレンスデザインよりは長いはずだ。GPUクーラーは2スロット仕様で,3基のファンが組み合わされている
![画像集#002のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/002.jpg) |
GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEと組み合わせて利用することが想定されているOC Panel
![画像集#003のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/003.jpg) |
外部出力インタフェースはDisplayPort×1,Mini HDMI×3
![画像集#004のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/004.jpg) |
GALAXYでチャネルマーケティングを担当する
東海笑門氏によれば,GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEの最終クロックは変更になる可能性があるものの,現時点だと
動作クロック設定はベース1202MHz,ブースト1267MHz,メモリ6008MHz相当とのこと。GTX 680のリファレンスだと順に1006MHz,1058MHz,6008MHz相当なので,ベースクロックだけでも200MHz近く高い計算だ。
一般に,液体窒素などを用いた“極冷”を行う場合,結露で基板上のパターンがショートしないようにワセリンなどで絶縁処理を行う必要があるのだが,GALAXYの白い基板は,発熱が極端に少ないため,絶縁処理を行う必要がないとされる(関連記事)
![画像集#005のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/005.jpg) |
PCI Express補助電源コネクタは8ピン×2(左)。カード背面にはNECトーキン製の「プロードライザ」が搭載されていた
![画像集#006のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/006.jpg) |
![画像集#007のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/007.jpg) |
![画像集#008のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/008.jpg) GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEにはOC Panel専用の接続端子が設けられており,ここにOC Panelから伸びるフラットケーブルを接続することになる |
![画像集#009のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/009.jpg) OC Panelの底面側。制御基板も白かった |
組み合わせられる別売りのOC Panelは,「
完全ハンドメイドで,大量生産はできない」(東海氏)とされる,数量限定モデル。日本市場にも数えられるほどしか流通しない可能性が高い。
さて,そんなOC Panelだが,そこに用意されているのは計10のトグルスイッチと,1個のボタンだ。トグルスイッチは上段の5個がVID(Voltage Identification Digital)を選択するものとなっており,5個のオン/オフを切り替え,[VID APPLY]ボタンを押すことで,グラフィックスカード上の電源部に対して指示を出せるようになっているという。
そのほか,OC PanelからNV Vdd(GPUコア電圧)とFB Vdd(メモリ電圧),PEX Vdd(PCI Express電圧)のオフセットを行ったり,GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEに搭載された2基のBIOSを切り替えたり,温度が危険レベルに達したら自動的にシャットダウンする機能のオン/オフを切り替えたりといったことが行えるようである。
OC Panelに搭載されたトグルスイッチと,VIDの設定早見表。オーバークロックツールを使いながら,手元のOC Panelをぱちぱちと変えていくという使い方が,オーバークロック競技においては便利なのだそう
![画像集#010のサムネイル/[COMPUTEX]GALAXY,ベースクロック1200MHz超の「白いGTX 680」カードと,外付けのOC補助ツール「OC Panel」を公開](/games/120/G012093/20120607074/TN/010.jpg) |
なお,GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEは,早ければ6月中にも国内市場で発売になる見込み。店頭価格は6万円を下回る予定だそうだ。OC Panelを使ってまで極限に挑戦したいという人が4Gamer読者にどれだけいるのかはなんとも言えないが,ニッチの中のニッチを狙った製品として,GF PGTX680-SOC/2GD5 WHITEとOC Panelに,相応の意義を認めることはできるだろう。