業界動向
ソーシャルゲームの本丸Zyngaがついに店頭株式上場。しかし,株価終値は公開価格を下回る予想外の幕開けに
※初出時,為替換算の表記に誤りがあったため,15:35頃に訂正いたしました。
しかし,そのスタートはかなり低調なものであり,発売直後には一時11ドルまでの値をつけたものの,終値は公開価格を5%下回る9.50ドルに終わっている。終値で見ても60億ドル程度の企業価値はあるとされるものの,一時は200億ドルの企業価値があるといわれていたZyngaだけに,予想外といえるスタートになってしまったようだ。
その理由としてはさまざまなことが考えられるものの,「Farmville」や「Mafia Wars 2」をはじめとするZynga製ゲームの頭打ちが顕著なこと,そして1億株というボリュームとはいえ,まだまだ創業者のマーク・ピンカス(Mark Pincus)氏の影響力が強く,現状では株主が企業運営方針に口出しできるほどの力を持てないことなどが指摘されている。
最近ではGrouponやPandoraといった新手のネットサービス関連企業が上場を果たしているものの,その多くはZynga同様に低調な値動きを続けており,株式市場はネット業種における実態以上の“ハイプ”(話題先行の過大評価)を警戒しているともされる。
もっとも,1億株のボリュームで上場を果たしたZyngaが,実質的にElectronic Artsを抜き,Activision Blizzardに続く全米第2のゲーム企業になったことは間違いない。今後,Facebookが2012年第2四半期(4〜6月)にも上場する見込みであるとされるが,その動向も今後のゲーム業界に大きな影響を与えそうだ。
Zinga株価情報
http://www.nasdaq.com/symbol/znga- 関連タイトル:
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