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イベント
「第6回Minecraftカップ 全国大会」最終審査会,表彰式を開催。教育版マイクラで描く「Well-being」なミライ
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会場ではフォトスポットでの記念撮影,大会参加者が制作したワールドの体験などもあり,今後は多くの人が参加して楽しめるイベントになるのかもしれない。
Minecraftカップ 公式大会
運営委員長の鈴木 寛氏は,自身をストリーマー風(?)に「スズカン」と名乗り,「マイクラカップ,毎年めちゃくちゃ盛り上がってきています!」など,子どもたちがYouTubeなどで慣れ親しんだ言い回しを混ぜながら挨拶を行った。今大会のテーマである「Well-being※をデザインしよう」について,「(Well-beingとは)毎日幸せ,めっちゃ楽しいということです」とかみ砕いて伝えていた。
※Well-beingとは世界保健機関(WHO)が提唱する概念で,個人や社会がそれぞれにとって,好ましい状態が日常として続くこと
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今回は1万8506人の大会登録者が774作品を応募。その中から選ばれた28チームが全国大会でプレゼンを行い,最終審査を経て各賞が発表された。
小学6年生以下で構成されるチーム・個人に贈られる優秀賞「ミドル賞」は,東北ブロック・R.O.Eプロジェクトの作品「R.O.E city Recycling-oriented environmental city 〜循環型環境都市〜」に贈られた。
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R.O.E cityは「水→水素→燃料電池発電→水……」というエネルギーの循環で電力をまかない,CO2をカットしている。これは山形大学STEMアカデミーで実験を行い,作品に取り入れたという。
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同様に,食料問題やゴミ問題もオーガニック的な循環を活用して解決している。ゴミ処理の排熱を温室栽培に利用したり,生分解性のポリ乳酸を使ったビニールを使用したりして,生活の利便性もある程度維持されているようだ。
また,主な産業は食料生産などの第一次産業で,子どもが労働に参加している。その報酬は「おやつ券」という発想がかわいらしい。
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なお,職業の選択は自由に行えるとのこと。街の人々は「生きる」ための労働から解放され,Well-beingの一環として働いているようだ。それこそ「マインクラフト」の世界で,作物の栽培やマイニングを楽しむ感覚に似ているのかもしれない。
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続いて,高校生以下のチームで構成されたチーム・個人から選ばれる「ヤング」賞は,北陸ブロック・長岡高専 Unfixedの作品「Mirror Town」が受賞した。その名のとおり,Well-beingが実現した世界と,そうではない世界が「鏡写し」のように作られている街だ。
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Well-beingが実現した街の中心には,「海洋ポッド」と呼ばれる施設がある。ここでは重要な海洋生物を保護,また魚類による発電の研究が行われている。主要な交通機関であるスカイグライダーは無人で運用され,住居の電力は光合成エネルギーによって供給。「幸せが新たな幸せを生み,自然環境との共存を目指す都市」となっている。
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一方,Well-beingが実現しなかった世界の木々は枯れ,ほとんどの建築物は崩れかけている。こちら側では社会の崩壊が加速度的に進んでいる……。
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2つの街に共通する部分はコマンドを組むことにより,手作業ではなく自動的に複製している。ただ通常の手法ではコピーできなかったため,アーマースタンドを使う方法を思いついて実行しているとのことだ。
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最優秀賞に輝いたのは,東北ブロック・弘前高校メディアクリエイト同好会の作品「環世界〜歴史と共に歩む街〜」だ。それは今から30年後,2055年の弘前市の姿。この街が目指すWell-beingとして,「青空の下で食事ができること」「年齢にかかわらず望む行動に移しやすい環境」を設定したという。
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未来の弘前市はLRT(近代化した路面軌条交通システム)が交通手段の中心となり,自動車は大幅に減り,安全で便利に移動できるようになっている。エネルギーは洋上風力発電で水素を生産・活用し,またゴミ焼却の火力による発電では大気中から二酸化炭素を回収するDAC施設を稼働させている。人々の環境への関心も高いようだ。
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土手町商店街,禅林街,かくみ小路といった歴史のある建造物や通りは保全され,高齢者が暮らすホスピスは集約化することにより質の高いサービスを保つなど,30年後に残ってほしいもの,必要になるあれこれを備えている。
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審査員のタツナミシュウイチ氏によると,「環世界〜歴史と共に歩む街〜」はほかの審査員からの評価も高く,大差をつけて最優秀賞に決まったとのことだ。
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最優秀賞に選ばれた弘前高校メディアクリエイト同好会には,副賞としてプロマインクラフターのタツナミシュウイチ氏とのコラボ動画を制作する権利や,大阪・関西万博 TEAM EXPO 2025でワールドを発表する権利が贈られた。多くの人が彼らのワールドを目にすることになるはずだ。
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なお,応募作品のうち公開可能なものは,公式サイトで大会への参加登録を行い,マイページにログインするとダウンロード可能だ(指導者や保護者の登録も可能)。実際にワールドを歩いたり,作品制作の参考にしたりしたい人は試してみよう。
そして,「第7回Minecraftカップ」は4月頃にスタートする。今後はクラウドファンディング(※リンク)によって広く支援を求め,これまで大会に参加したくてもできなかった子どもたちにも裾野を広げていくことを目指すそうだ。この目標がどこまで実現するのか,そして大会がどのように進化していくのか。今後も注目していきたい。
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