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[CES 2016]次世代SoC「Snapdragon 820」は最終製品の登場に向けて順調。車載用SoCも強力に推進するQualcommプレスカンファレンスレポート
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印刷2016/01/06 19:54

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[CES 2016]次世代SoC「Snapdragon 820」は最終製品の登場に向けて順調。車載用SoCも強力に推進するQualcommプレスカンファレンスレポート

Steve Mollenkopf氏(CEO,Qualcomm)
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 北米最大の家電見本市である「CES 2016」の開幕を翌日に控えた北米時間2016年1月5日,Qualcommはプレスカンファレンスを開催。CEOであるSteve Mollenkopf(スティーブ・モレンコフ)氏が壇上に立ち,主力SoC(System-on-a-Chip)シリーズであるSnapdragonの最新動向を明らかにした。
 本稿では,講演の概要を簡単にレポートしよう。

80以上の製品がSnapdragon 820を採用するとのこと。専門用語で言うところの「デザインウィン」を,すでにそれだけ獲得しているわけだ。2015年11月の時点では60程度とされていたので,着実に増えている
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 さて,カンファレンスでMollenkopf氏は,2016年中に搭載端末が登場予定となっているハイエンド市場向けSoC「Snapdragon 820」が,すでに80以上の製品で採用されることが決まっていると公表し,実際にSnapdragon 820を搭載するスマートフォン製品を披露して,パートナーとなるメーカー各社が順調に開発を進めていることをアピールした。

 現行世代のハイエンドSoCである「Snapdragon 810」は,発熱の高さなどで高い評価を得られなかった。それだけにQualcommとしてもSnapdragon 820に期待するところがあるのだろう。

Snapdragon 820の特徴を説明するMollenkopf氏。同SoCは,Qualcomm製の64bit CPUコアである「Kyro」と,同じくQualcomm製GPUコアである「Adreno 530」を統合する
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 ちなみに,氏が掲げたのは,中国Letvが開発中の「Le Max Pro」という製品だ。スペックなどの詳細は語られなかったが,氏によれば,超音波を利用した指紋認証センサーを背面に搭載しているという。

Le Max Proの前面(上)と背面(下)。アウトカメラの下にあるのが指紋認証センサーだろうか
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自動車向けSoC「Snapdragon 602A」「Snapdragon 820A」も投入


 ただ実のところ,Qualcommが今回のプレスカンファレンスで最も力を入れていたのは,自動車用の車載機器向けSoCだ。この分野ではNVIDIAが力を入れているが(関連記事),Qualcommも負けてはいないというわけである。

 今回発表があったのは,「Snapdragon 602A」と「Snapdragon 820A,820Am」の2モデル3製品だ。
 Snapdragon 602Aは,自動車のダッシュボードや車内エンターテイメントシステム用のSoCで,ドイツの自動車メーカーであるAudiが採用を決定済み。。今回のイベントでは,Audiが実際に搭載するというSnapdragon 602A搭載ボードが披露されている。

Snapdragon 602Aは,自動車のダッシュボードやエンターテイメントシステム用のSoCである
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こちらがSnapdragon 602A搭載基板。Audiは以前,NVIDIAのTegraシリーズを採用していたのだが,今回はQualcommが採用を勝ち取ったようだ
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Snapdragon 820Aシリーズ搭載の車載用モジュールを披露するMollenkopf氏
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 一方,Snapdragon 820A&820Amは,ドライバーの補助や自動運転の制御を担当するSoCだ。両SoCは基本的に同じものだが,「m」付きモデルはLTEモデムも統合している。
 現場で披露されたデモを見る限りでは,NVIDIAが北米時間1月4日に発表した車載用コンピュータ「Drive PX 2」ほどの高い処理能力はない気配ながら,4K解像度のタッチディスプレイを含む複数のディスプレイに情報を表示しつつ,周囲の環境を認識したり,ドライバーがよそ見をしていないかを認識して警告したりといったことは問題なく行えるようだった。

Snapdragon 820は,運転の補助や自動運転機能を担当するSoCで,NVIDIAのDrive PXソリューションと競合するものだ
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Snapdragon 820のデモシステム(左)。ドライバーの助けになる情報やエンターテイメントコンテンツを複数のディスプレイに表示している。縦長の大型ディスプレイは4K解像度のタッチディスプレイとのことで,3D表示のGoogleマップを軽快に表示していた(右)
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 NVIDIAに続き,QualcommもCES 2016の講演におけるメインテーマが車載プロセッサということで,CES 2016で何が“熱い”のかは明白といったところだろうか。4Gamerという媒体の立場上,車載機器ばかり紹介するわけにもいかないのだが,業界全体としてそういうトレンドにあるということは,ゲーマーとしても押さえておいたほうがよさそうである。

QualcommのCES 2016特設Webページ(英語)

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