著名プログラマーが開発を進めるユニークなタイトル，「SpyParty」の最新アートワーク公開

　欧米ゲーム業界の著名プログラマーの1人，Chris Hecker氏が制作を進めるプロジェクト，「SpyParty」の最新アートワークが公開された。すでに2011年末からαテストが行われている同作だが，グラフィックス面でも順調に進化しているようだ。

「SpyParty」公式サイト

Game Developers Conference 2012に登壇した，Chris Hecker氏

　SpyPartyは，何十人もの外交官やVIPが集まるパーティー会場を舞台に，一方がスパイとなって暗躍し，もう一方がそれを見つけ出すという，変わった1対1の対戦が楽しめるオンラインゲームだ。スパイとなって行動するプレイヤーにはいくつかのミッションが与えられており，自分がどのキャラクターを操作しているか，対戦相手に悟られないように行動しなければならない。

　現在のゲーム開発現場では，「AIキャラクターをいかにリアルにするか」という方向で努力が払われているが，ここでは「プレイヤーがどれだけAIに似せて行動できるか」という逆転の発想がコンセプトになっており，いかにもHecker氏らしい。


　Hecker氏は，Microsoft在籍時にDirectXの前身となるWinGを開発し，id Softwareでは「Quake」のゲームエンジン開発でJohn Carmack（ジョン・カーマック）氏を補佐。さらにMaxisでは，「SPORE」のためにいくつものキーテクノロジー開発するなど，高い技術を武器にしたフリーランスのプログラマーとして，数々の業績を残してきた。SpyPartyは，そんなHecker氏にとって初の個人プロジェクトとして開発が進められているタイトルだが，発売時期など，詳しい情報については未発表のままだ。