東京ゲームショウ2011のコーエーテクモゲームスブースでプレイアブル出展されていた,2012年初頭に発売予定の
「NINJA GAIDEN 3」(
PlayStation 3 /
Xbox 360)。本稿では,そのプレイレポートをお届けしよう。
試遊台で遊べた範囲のバックグラウンドストーリーは,ロンドンにて謎の勢力が武装蜂起し,英首相官邸が制圧され,自衛隊からの要請を受けた本作の主人公リュウ・ハヤブサが,単身鎮圧に乗り込んでいくことになる――というもの。
リュウは登場シーンで,ビッグ・ベンとおぼしき建物の頂上から,眼下にいる謎の組織を腕組みしながら見下ろしている。ここから一体どのようにして攻略していくのかと思いっていたら……なんと,
そこから一気に飛び降りて,敵陣営の真っただなかに着地。そしてのまま戦闘開始という,なかなかスリリングな展開でプレイが始まる。
リュウの基本動作は,素早い弱攻撃と,強攻撃,手裏剣,ガードなど。モーションはキレが良く,適当に攻撃ボタンを押していても,それっぽくカッコいい動きをしてくれるのが気持ちいい。残像のようなエフェクトが生じるコンボモーションは,スピード感満点だ。また,試遊台のあるブースが暗くされていたこともあり,夜間のステージは没入感も非常に高かった。
ステージはかなり広いのだが,PS3の右スティック押し続けると,リュウが進むべき方向にカメラがゆっくりと向くため迷わない。また,瓦礫の下をスライディングでくぐって進んだり,突撃してくるトレーラーなどをクイックタイムイベント(QTE)でかわしたりと,単調になりがちなマップ移動にもメリハリがつけられている。
そうこうしていると,ステージのボスとおぼしき巨大な多脚戦車が,突如リュウの前に立ちはだかる。これは分が悪い,ということで一旦退散することになるのだが,戦車は逃げるリュウを追い,道中にある建物などの障害物をものともせずに破壊しながら迫ってくる。
なんとかボスを振り切ったリュウは,ナビゲータからの指示のもと,迂回路を探すことになる。忍者らしく“隠密行動”をとる展開だ。ここでは両手に持った“くない”を壁に突き立ててよじ登る――その名も――
「クナイクライム」,左スティックをわずかに倒すことによる
「忍び足」などを使用する。もちろん敵を発見したら忍び足で近づいて,背後から敵を一撃で葬り去る。残虐表現を厭わない点も,本シリーズの魅力の一つだ。
![画像集#011のサムネイル/[TGS 2011]「NINJA GAIDEN 3」プレイレポート。刀一本で戦車に立ち向かう“ジャパニーズ・ダークヒーロー”に酔いしれる](/games/134/G013481/20110921030/TN/011.jpg) クナイクライム |
![画像集#018のサムネイル/[TGS 2011]「NINJA GAIDEN 3」プレイレポート。刀一本で戦車に立ち向かう“ジャパニーズ・ダークヒーロー”に酔いしれる](/games/134/G013481/20110921030/TN/018.jpg) 忍び足 |
なおリュウは今作において,「仮面の導師」なる怪人により,右腕に
「殺戮の凶手」という呪いを受けており,戦闘中にゲージがたまると右腕が赤く光って「絶技」なる必殺技が使用可能になる。これは非常に強力な攻撃手段ではあるが,同時に,呪いによってリュウ自らを苦しめることにもなるという。果たしてリュウはどうなってしまうのかと,気が気でない。
味方からのバックアップでなんとか迂回し,準備万端整ってから多脚戦車のボスにリベンジ。刀一本での闘いとなるが,超人的な身体能力を持つリュウは素早さを生かし,戦車の足の下をくぐり抜けたりと奮闘を見せる。アクションは圧巻だ。そしてボスを倒したところで試遊は終了。最後までゆうに15分近くはかかるボリュームで,運よくプレイできた来場者は大満足だったのではないだろうか。
今回のプレイを経て,NINJA GAIDENシリーズの魅力とは“外国人が格好いいと思える忍者像”を突き詰めたところにあるのではと感じた。また高い難度がハードルとなっていた同シリーズだが,今回はノーマルやハードなどとは別に,半ば無敵モードに近い状態で遊べる
「ヒーロー」というモードを設けることで,グッとハードルが下げられている。スクリーンショットから“ジャパニーズ・ダークヒーロー”の魅力を感じ取った人であれば,注目しておいて損はないタイトルだろう。