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[SPIEL’14]世界最大級のボードゲームの祭典「SPIEL’14」が開幕。世界中のボードゲームファンがドイツ・エッセンに集結
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印刷2014/10/16 13:00

イベント

[SPIEL’14]世界最大級のボードゲームの祭典「SPIEL’14」が開幕。世界中のボードゲームファンがドイツ・エッセンに集結

画像集#002のサムネイル/[SPIEL’14]世界最大級のボードゲームの祭典「SPIEL’14」が開幕。世界中のボードゲームファンがドイツ・エッセンに集結
 ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州,エッセンにあるイベントホール・Messe Essenにて,現地時間の2014年10月16日,ボードゲームの見本市イベント「Internationale Spieltage SPIEL’14」が幕を開ける。

 日本語だと「国際ゲームデイ」といった感じになるこのイベントは,世界中のボードゲームファンやメーカー,バイヤーが集まるアナログゲームの祭典であり,毎年10月下旬に開催されているもので,ファンの間では「エッセンシュピール」とも呼ばれている。ちなみにシュピール(SPIEL)とはドイツ語でゲームという意味だ。

「SPIEL’14」公式サイト



日本のボードゲームクリエイターが世界へ


 30年あまりの歴史を持つドイツ最大のボードゲームの祭典であり,世界中からファンが集まるこのイベントだが,今年は10月16日から19日までの4日間の日程で開催される。うち16日と17日がゲーマーデー,18日と19日がファミリーデーとなっていて,チケットさえ買えばどの日にも入場が可能。会場は最新のボードゲーム,また掘り出し物の中古ゲームを求める多くのボードゲームファンであふれかえることとなる。

 さらに,コミックコンベンションである「COMIC ACTION」が同時開催されるようになってからはさらなる盛り上がりを見せており,イベントを主催するドイツの出版社,Friedhelm Merz(フリードヘルム・メルツ)の発表によれば,昨年のSPIEL’13には世界39か国から828ブースの出展があり,イベント全体の来場者数は15万6000人を数える規模になっているそうだ。

 もちろん日本からも,多くのボードゲームファンが現地を訪れるほか,近年はクリエイターが出展するケースも増えてきてる。日本のボードゲームを海外に紹介することを目的とした団体である「Japon Brand」を通じ,「ラブレター」カナイセイジ氏を始めとする日本人ゲームデザイナーが海外でも高い評価を獲得。海外版が発売されるという流れができはじめているのだ。

画像集#005のサムネイル/[SPIEL’14]世界最大級のボードゲームの祭典「SPIEL’14」が開幕。世界中のボードゲームファンがドイツ・エッセンに集結


ドイツゲーム賞2014,大賞は「RUSSIAN RAILROADS」が獲得


RUSSIAN RAILROADS
画像集#001のサムネイル/[SPIEL’14]世界最大級のボードゲームの祭典「SPIEL’14」が開幕。世界中のボードゲームファンがドイツ・エッセンに集結
 そして,SPIELといえば忘れてはならないのが「Deutschen SpielePreises(ドイツゲーム賞)」の受賞式が,前夜祭で行われることだろう。ドイツゲーム賞とは,その年でもっとも面白かったボードゲームを,ファンによる投票によって決めるというもの。インターネットなどを介して2000名以上から票が集められ毎年9月に発表,10月のSPIELにて授賞式が行われるという流れで,ボードゲームに贈られる賞としては,もっとも権威があるものの一つなのだ。
 ちなみに,ボードゲームのメッカたるドイツには,もう一つ「Spiel des Jahres(ドイツ年間ゲーム大賞)」という賞があるのだが,こちらは選考委員会式がとられている。熱狂的なファンによる選出のためか,一般投票によって選ばれるドイツゲーム賞は,どちらかというとコアゲーマー寄りになる傾向のようである。

 2014年の受賞作は,大賞を「RUSSIAN RAILROADS」(ロシアンレイルロード)が獲得。ロシア鉄道の建設をモチーフとした,いわゆるワーカープレイスメント(作業者を表すコマを,仕事が示されたマスに割り振って進めていくゲーム)タイプのタイトルで,発売後,とくにコアゲーマーから高い評価を獲得した。日本語版の発売は未定だが,本国では拡張セットである「RUSSIAN RAIL ROADS: Neue Ingenieure」もすでに発売されている。
 また4位には,先に紹介した日本人ゲームデザイナー・カナイセイジ氏の「ラブレター」が食い込んでいるのも見逃せない。日本人がSPIELのレッドカーペットを歩くのは初の快挙であり,今年の授賞式は記念すべきものといえるだろう。

 このほか,子供向け部門には「FEUERDRACHEN」(フォイヤードラッヘン),選考委員が選んだ「すぐれたルールブック」に与えられる特別賞(模範ルール部門)となる「金の羽根賞」には「ABLUXXEN 」(アブルクセン)が,それぞれ選ばれている。


ドイツゲーム賞2014 受賞作品


  • 大賞 「RUSSIAN RAILROADS」(ロシアンレイルロード)
    作:Helmut Ohley & Leonhard Orgler / メーカー:Hans im Glück Verlag

以下,最終投票順位

  • 2位 「ISTANBUL」(イスタンブール)
    作:Rüdiger Dorn / メーカー:Pegasus Spiele
  • 3位 「CONCORDIA」(コンコルディア)
    作:Mac Gerdts / メーカー:PD-Verlag
  • 4位 「LOVE LETTER」(邦題:ラブレター)
    作:Seiji Kanai(カナイセイジ) / メーカー:Pegasus Spiele
  • 6位 「CAVERNA - DIE HÖHLENBAUERN」(カヴェルナ)
    作:Uwe Rosenberg / メーカー:Lookout
  • 7位 「LEWIS & CLARK」(ルイス・クラーク)
    作:Cédrick Chaboussit / メーカー:Heidelberger Spieleverlag und Ludonaute
  • 8位 「ROKOKO」(邦題:ロココの仕立屋)
    作:Matthias Cramer,Louis und Stefan Malz /メーカー:eggertspiele und Pegasus Spiele
  • 9位 「DIE GLASSTRAßE」(グラスロード)
    作:Uwe Rosenberg / メーカー:Feuerland Spiele
  • 10位 「SPLENDOR」(スプレンダー)
    作:Marc André / メーカー:Space Cowboys

ドイツゲーム賞2014 子供向け部門


  • 「FEUERDRACHEN」(フォイヤードラッヘン)
    作:Carlo Emanuele Lanzavecchia / メーカー:HABA-Habermaaß

金の羽根賞(模範ルール部門)


  • 「ABLUXXEN 」(アブルクセン)
    作:Wolfgang Kramer & Michael Kiesling / メーカー:Ravensburger Spieleverlag

 今回4Gamerでは,この熱気にあふれるSPIEL’14の模様を,現地からレポートしていく予定だ。新作ボードゲームの紹介やプレイレポート,メーカー取材などのほか,日本のゲームマーケットとはまた一味違った,本場ドイツのボードゲームの祭典ならではの風景をご紹介したい。写真多めでお送りする予定なので,お楽しみに。

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「SPIEL’14」公式サイト

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    ボードゲーム(アークライト)

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