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プレイレポート
「World of Warships」の戦艦で全然勝てないので,ウォーゲーミングジャパンへ行って,必勝法を聞いてきた
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「World of Warships」公式サイト
とくに戦艦ね。筆者は「やはり,海戦の王者は戦艦である」という,第一次世界大戦前後の海軍関係者のような発想で日米戦艦の技術ツリーを重点的に伸ばしてきた。しかし,プレイヤーならよくお分かりのように,戦艦は後述するようにいろいろ難しく,心が折れそうだ。筆者のプレイぶりを見た知り合いには,「おまえの乗っているのは戦艦でも巡洋艦でもない,標的艦だ」と褒められて,思わず「うまい!」と膝を叩いてしまったが,うるさいなあ,もう。
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さて,軽くじらしを入れるために,ここで一応説明しておこう。「World of Warships」には,戦艦のほか巡洋艦,駆逐艦,そして航空母艦の4艦種が用意されている。そのうち戦艦の役割は,射程が長く強力な主砲を使って,敵艦に大きなダメージを与えることだ。また,4艦種の中で最も大きな防御力が与えられており,受けたダメージをある程度回復する能力も持っている(この回復能力は,一部の高Tier巡洋艦でも使えるらしいが,持ってないので確認できない)。
その代わり,舵の効きが相対的に悪く,駆逐艦や巡洋艦のように敵弾をヒラリヒラリとかわしていくような操艦は無理。魚雷もよく当たるので,駆逐艦や航空母艦にとって,プライオリティの高いターゲットになる。
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また主砲の発射速度も,だいたい1分間に2回程度と遅く,巡洋艦のように立て続けに砲弾の雨を降らせることはできない。次弾装填中に目標の敵艦がどこか遠くへ行っちゃったりすることもよく起きる。砲塔の旋回速度もゆっくりで,砲身の向きと反対方向に敵が出現しても,とっさに対応できない。
こうしたことから,ほかの艦種にはない独自の運用が要求され,プレイヤーの中には,「戦艦,ダメじゃん!」という人もいる。とくに,オープンβテストを含むサービス初期にそういう意見が多かったような気がする。
しかし,つれづれにトッププレイヤーの戦績をチェックしたりすると,戦艦の持つ抜群の破壊力を巧みに使いこなし,筆者には想像も付かないスコアを挙げていたりするわけで,それだけのポテンシャルを持った船であることは間違いない。しかもデカくて強そうなので,筆者は好きなのだ。
レクチャーしてくれたのは,ウォーゲーミングジャパンでプロデューサーを務める柳沼恒史氏と,プロダクトスペシャリストを務める畑井 翔氏だ。「強くなる方法を教えてください」では,あまりにも漠然としているので,ここでは日本のTier 5の戦艦「KONGO」(以下,金剛)を使った戦いに的を絞って教えてもらうことにしたのデース。
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艦長スキル
さっそく海へ出るから筆者の戦いぶりをぜひ目に焼き付けてほしい,と言ったところ,柳沼氏はまず,「艦長スキル」のチェックから入った。そこから来るのか。
艦長スキルとは,「任務記録レベル」(プレイヤーのレベル)が7になったところでアンロックされる機能だ。所定のEXP(経験値)を得ることで艦長が昇進するのだが,そのときにもらえるポイントを使って,さまざまなスキルを艦長に付与できる。例えば「熟練装填手」なら,主砲の砲弾タイプの切り替えが早くなり,また「基本射撃訓練」なら,155mm以下の小口径砲の装填時間が早くなるといったアンバイだ。
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戦艦は被弾を避けることがほぼできないので,体力回復能力が必須になる。これにより,より長い時間戦うことができると柳沼氏は言うのだ。さらに,艦が敵に発見されたかどうかが分かる「状況認識」もぜひ取っておきたいとのことだった。
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信号旗
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筆者は海戦ではあまり活躍していないが,以前,プレミアムショップで「信号旗フェア」をやっていたときに買い込んでおり,さらにプレミアム艦を買ったときのオマケとして手に入れたりもしているので,割とたくさん持っている。
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さて,戦艦向きの信号旗は,上記の修理班使用時の回復量が増える「India Delta」で,さらに副砲の射程距離が伸びる「Mike Yankee Soxisix」や,艦の最大速度がアップする「Sierra Mike」あたりもオススメだが,実際問題として,このへんは好きずきとのこと。信号旗がなくても,大丈夫といえば大丈夫だ。
迷彩
任務記録レベル9でアンロックされる「迷彩」は,クレジットだけで入手できるのでお手軽だ。迷彩には,被発見性を低減する「タイプ1」と,敵の射撃精度を低下させる「タイプ2」があるが,ここはタイプ2の一択。どのみち戦艦は,かなり遠くからでも発見されてしまう。
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待機時間も無駄にはしない
そろそろ飽きてきた読者も多いと思うが,安心してほしい。海戦は近い。だが,戦闘が始まるまでの時間にもやるべきことがある。早く始まんないかな〜,とか言いながらミカンを食べて「進撃の巨人」を読んでいる場合ではないのだ,オレ。
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続いて「チームメンバー」を確認する。公式サイトによれば,Tier 5の戦艦金剛は,下はTier 4,上はTier 7の艦船と当たる可能性がある。目前の試合で,自分が最低のTierなのか,それとも最高なのか。敵にはどんな艦がいるのか。そういうことをあらかじめ知っておくのは重要だ。
とはいえ,まあ,そんなに詳しくは覚えていられないですよね。あっ,CLEAVELANDが3隻もいる,やばすぎ! とか,KARLSRUHEばかりか,ふふふ,カモだな,みたいな感じで勘弁してください。
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さらにレクチャーで強調されたのが,自分の船のパラメータを知っておくことだ。とっくにやってる,という声が聞こえてきそうだが,筆者は柳沼氏に金剛の射程とか最大速度とか防御力とかを聞かれても,首をかしげるばかりであった。てへへ。
とりあえず調べたので書いておくが,金剛は,毎分1.8回の射撃が可能で,最大射程は21.2km。最大速度は30ノットで,海面での被発見距離は16.2kmだ。巡洋戦艦として作られたので,装甲は比較的薄めだが,長射程と高速性で優位を発揮する。要するに,戦う前に,こうしたことを押さえておく必要があるわけだ。自分の携帯電話の番号さえ覚えられない筆者としては難しい課題になるが,キーボードの脇にメモとか置いておいてもいいのだ。
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いよいよ海へ!
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ご存じのように,会敵までは比較的ゆっくりと試合が進む。ここは,様子見をしつつ4分の3速ぐらいで前進するといいっぽい。常に全力で前線に飛び出して敵の集中砲撃によって沈没していた筆者の戦法は,あまり正しくなかったといえるだろう。
重要なのは位置取りで,敵に向かって一番前に駆逐艦,続いて巡洋艦,そして戦艦という順が理想的なアンバイだという。ただし,これはあくまでも基本で,場合によっては前に出て盾として敵弾を引き受けなければならない場合も少なからずあるとのことだった。
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状況は,常に画面右下のミニマップで判断する。[M]キーで戦術マップが開くが,忙しいときに開けたり閉めたりしていられないので,基本はミニマップだ。このミニマップ,[Ctrl]キーを押しながら[+]または[−]キーを押すことで大きくしたり小さくしたりできるのだが,知ってました? マニュアル的なものをあまり読まない筆者は初耳だったが,見やすいサイズでプレイするといいだろう。
戦艦ではそれほどでもないが,駆逐艦ではミニマップに表示される魚雷の射程が非常に重要になるため,場合によってはミニマップだけを見ながらプレイしたりするそうだ。
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とはいえ,戦艦の敵は砲撃だけでなく,駆逐艦や空母艦載機の雷撃(魚雷攻撃)もあるので,エンジンストップはなかなか勇気がいる行為でもある。止まった状態から再び移動を開始するまでには時間がかかるため,迫りくる魚雷を回避できなくなるからだ。これについて聞いたところ,柳沼氏は,「もともと避けられない」と言う。そういえばそうね。
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個人的には,砲撃戦で撃ち負けるとくやしいが,雷撃の場合は「まあ,仕方ないよね」とあきらめがつくので,嫌いではない。嫌いだが。
すっかり書き忘れたのでここで書くが,戦艦の使用弾種はAP弾(徹甲弾)で,ほぼキマリとのこと。
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射程ギリギリの場合は,とりあえず動きの少ない敵の戦艦を撃ってHPを減らし,最初に発生しがちな同航戦,または反航戦が終わって距離が詰まってきたら,巡洋艦に狙いを定めるわけだ。
これでもう完璧……なのだろうか?
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レクチャーは,以上だ。そう,終わり。もしかしたらそうなんじゃないかな,とは思っていたが,やはり「絶対に勝てる」「確実に敵を沈める」「必ず儲かる」方法などは存在しないのだ。そうかー!
偏差射撃にしても,敵艦が最高速度で航行していればある程度,慣れと予想で当てられるが,速度を頻繁に変えられると当たらなくなる。砲塔1基で試射して,落ちどころを見たのちに残りの砲塔から発射するという,まあ,誰でもやっていることをやるしかないわけ。
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とはいえ,レクチャーを受けて以来,筆者はなんとなくうまくなった気がしている。数字にはまったく現れていないので,ソースを出せ,とか言われても困るのだが,これまでの「出オチ」はなくなり,戦艦の艦長として自信を持って戦えるようになったのだ。数字には現れていないんですけどね。というわけで,もう戦艦,ダメ! と心が折れている人は,ぜひ上記のレクチャーを参考に戦ってほしい。
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