“廃墟ゆえ”の美しさ。「The Last of Us」の開発者ビデオダイアリー第2弾では，環境の表現にこだわるアーティスト達の仕事ぶりを紹介

　日本国内で2013年6月20日に発売される，Naughty Dog開発のPlayStation 3用サバイバルアクション「The Last of Us 」。同作の新たな開発者ビデオダイアリー「Wasteland Beautiful」が公開され，携わるアーティスト達の仕事ぶりが紹介されている。


　本作は，謎の細菌性ウイルスの増殖によって多くの人々が凶暴なミュータントと化した世界で，人類の未来のカギを握る少女エリーと，その後見人役となったジョエルが，アメリカ大陸横断の旅を続けるという作品である。世界はミュータントの脅威に見舞われているうえ，人が人を襲う無法状態になっている。
　さらに，人が環境を整備しなくなったため，大陸のかつて人間が生活していた場所には，自然が静かに浸食を始めている。The Last of Usのこういった世界設定やビジュアルは，「文明滅亡から20年後」が想定されているとのことだ。


　Naughty Dogは，こうした複雑な世界設定をスタッフでキチンと共有し統一するため，お互いを批評し合い，頼まれれば部署の枠を越えて手助けができるような，チームワークを重視した社風になっているという。コンセプトアーティスト，3Dアーティスト，照明や特殊効果の担当者らの密な協力によって，本作の独特の映像が描き出されるのだ。

　アメリカのオンラインメディア「The Escapist」によると，Naughty Dogは，当初男性テスターだけで構成されていたフォーカスグループに女性を交えるよう手を打ったことがあるという。男性ウケしそうなアクションよりも，男女のどちらも楽しめる，ゲーム世界をじっくりと堪能できるような作品に仕上げようという意図だろうか。その狙いがうまくハマり，多くのプレイヤーが楽しめる作品になるよう，期待しよう。

「The Last of Us」国内公式サイト