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印刷2012/11/07 15:00

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【PR】「Androidアプリレビュー」第10回:国産RPGの雄,「FINAL FANTASY III」でRPGの根源的な楽しさを味わおう!

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 NTTドコモが運営するAndroidアプリ紹介サイト「アプリ&レビュー」と4Gamer.netのコラボレート企画「Androidアプリレビュー」の第10回では,「FINAL FANTASY III」(以下,FF III)を紹介する。今年で生誕25周年を迎え,スクウェア・エニックスの看板RPGともいえる「ファイナルファンタジー」シリーズの3作めをAndroidへと移植したタイトルだ。

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価格は1400円(税込)と,スマートフォン向けのゲームとしては高いと思うかもしれないが,数十時間遊べるボリュームがあることを考えれば,破格の設定といっていいかもしれない
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 ファイナルファンタジーといえば,魅力的なキャラクターと物語,戦略性の高い新機軸のゲームシステムを打ち出し続け,長年にわたってRPGファンを魅了し続けているシリーズだ。「ドラゴンクエスト」シリーズと双璧をなす,日本を代表するRPGといっても過言ではないだろう。ナンバリング作だけでも14作となっており,外伝やスピンオフ,リメイク作などを含めれば,膨大な数の作品群が提供されている。

 そのなかでも「ファイナルファンタジーIII」は,かなり初期の作品。初登場は22年前となる1990年のファミコン版だが,今回紹介するFF IIIは2006年にニンテンドーDS向けに移植された「FINAL FANTASY III」がベースになっている。ファミコン版よりも,美しいグラフィックスかつ,より遊びやすいゲームバランスに調整されているのが特徴だ。

ファイナルファンタジーIIIは,ファミコン向けにリリースされた最後の作品。ニンテンドーDS版が発売されるまでの16年間,他機に移植されなかった。ちなみに,2012年9月20日にはPSP版も登場している
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 本作では,辺境の村ウルに住むみなしごの少年ルーネスが,深い穴に落ちるシーンから物語が始まる。ゴブリンの住処となっているその穴で,命からがら奥へと進んだルーネスは,クリスタルから世界を救う「光の戦士」に選ばれることになるのだ。そして,ファイナルファンタジーシリーズのメインテーマ曲が流れるなかで,クリスタルは神秘的な光を放つ……。
 そんな,ファイナルファンタジーシリーズを象徴するようなシーンが導入として採用されているのが特徴だ。その後,ルーネスはほどなくして,運命をともにする3人の少年少女と出会い,世界に希望を取り戻すために冒険へと出発することになる。

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 こういったキャラクターやストーリー設定はニンテンドーDS版で追加された部分である。主人公となる4人の少年少女の出会いがしっかり描かれていたり,多くのエピソードが追加されていたり,ほぼ全編が臨場感のある3DCGで表現されていたりと,“21世紀のファイナルファンタジー”として作り込まれているのだ。
 近年のファイナルファンタジーとしては,キャラクターがデフォルメされすぎているように感じるかもしれないが,原作とのマッチングを考えればベストといえるだろう。二頭身のドット絵で描かれたファミコン版のイメージを損なうことなく,今昔のファンいずれもが納得できるビジュアルとなっている。

 ファイナルファンタジーシリーズは,ナンバリング作品でありながら,毎回キャラクターや世界観,ゲームシステムが刷新されることが多く,常に新鮮な気持ちでゲームを楽しめるのも特徴だ。
 そんななかFF IIIは,ジョブ(職業)を自由に変更できる「ジョブチェンジ」システムが初めて採用された作品。20種類以上のジョブが用意されており,パーティメンバーの4人に好きなジョブを設定できる。全員を同じジョブにしてもいいし,それぞれ一つのジョブをずっと貫いてもいい。パーティ編成の自由度が高く,プレイヤーの個性が出しやすいシステムといえるだろう。

選択するジョブによって有効な戦術や装備がガラリと変わってくる。戦闘を重ねることで「熟練度」が上がっていき,能力が上昇していく仕組み。ちなみに魔法は,店などで入手できるアイテムを消費して「おぼえる」ことが可能だ
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 本作はAndroid版ということで,ゲームのプレイがタッチで操作しやすいようにカスタマイズされているのもポイントといえる。
 フィールドやダンジョンでは,画面に触れると表示されるバーチャルパッドで移動を行うことになるが,面白いのは,画面内ならばどこに触れても,その場所を起点にバーチャルパッドが出現するところ。左右どちらの手でも操作しやすいのだ。
 バーチャルパッドでの操作は,起点から指をスライドさせた距離によって,「歩き」と「走り」が自動で切り替わるようになっているものの,歩きを使う必要性はあまり感じられないので,「コンフィグ」で走りのみに設定しておくといいかもしれない。また,調べる,話す,ターゲット選択といった行動はタップ操作で行える。

 そのほか,2本の指を使ったピンチアウト・ピンチインによる画面の拡大・縮小も可能。本作では,この拡大・縮小を使った謎解き要素が盛り込まれているのも特徴である。たとえば,民家のタンスやツボなどに隠されたアイテムは,一見何もないように見えるが,ピンチアウトで拡大するとキラキラと光り,隠されたアイテムが見つけられるのだ。これらの操作は,レバーやスイッチなどを動作させる場合に必要となることも多いので気になる場所があったら拡大・縮小を繰り返してみるといいだろう。

画面を拡大すると,何かがある場所はキラキラと光る。その場所に近づくと「!」マークが表示されるので,画面をタップして調べていこう
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 思えばファイナルファンタジーシリーズは,第1作のときから,演出面が凝った作りになっていたように思える。
 初代「ファイナルファンタジー」では,最初のダンジョンに潜むボスを倒し,激闘の余韻に浸りながら大陸を隔てる橋を渡った瞬間にオープニングが流れるといった演出があった。当時は,たったそれだけでも「映画のようだ!」と感動して心底シビれたものだ。FF IIIに対しても美化された思い出を持っている人もいるだろうが,いま改めてプレイすることで,新鮮な発見があるかもしれない。

 ファミコンで生まれ,ニンテンドーDSを経て,スマートフォンというプラットフォームに場を移したFF III。その魅力は今もなお色あせることなく,クリスタルのように確かな光を放ち続けている。

原作が黎明期の作品だけあって,本作のゲームバランスは厳しめといったところ。エンカウント率が高いうえ,「たたかう」を連打しているだけで切り抜けていくのは難しい印象だ。
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