クラウドファンディングで約2億3000万円を集めたRPG「Wasteland 2」の企画書が公開

　クラウドファンディングを利用して，予定の3倍以上となる293万3000ドル（約2億3000万円）の予算を集めたinXile Entertainmentの新作RPG「Wasteland 2」（PC/Mac）の企画書が公開された。

「Wasteland 2」公式サイト

　1988年にPCとApple II向けにリリースされた「Wasteland」は，当時Interplay Productionを率いており，現在はinXile EntertainmentのCEOを務める，Brian Fargo氏が開発した作品で，Electronic Artsからリリースされた。続編制作の意向もあったが，EAとの交渉は不調に終わったらしく，代わりに「精神的後継作品」としてリリースされたのが「Fallout」だ。

　Wastlandは，巨大隕石の落下を前にパニックに陥ったアメリカとロシアが核戦争を始め，その結果として救いがたいほど荒廃してしまった世界が舞台だ。公開された企画書によると，Wasteland 2は前作から15年後の世界を描いており，アリゾナやテキサスで活動するDesert Rangersという自警団が主人公になるという。シングルプレイ専用RPGとして，パーティを組んで冒険し，さまざまなアイテムでキャラクターをカスタマイズしていくといった，オーソドックスなプレイに重点を置いた作品になるようだ。


　開発中のタイトルの企画書が一般に公開されるのは珍しいことだが，Kickstarterによる予算の一般募集を行ったこともあり，ゲーム開発のすべての工程を透明にしたいという意向があるという。資金を提供したファンを中心にできた公式フォーラムでは，ゲームやストーリー，アートに関するアイデアなどを広く募集しており，ファンと共に作り上げるユニークなゲーム開発になりそうだ。