異次元の館で巻き起こる惨劇。スマートフォン向けADV「LOOP THE LOOP飽食の館」を紹介する「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」第101回

スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが，「じゃあ，どれが面白いの？」「そもそも，数が多すぎて好みのタイトルが探せない！」と思っている人も少なくないはず。　そんな問題を解決すべく，スタートした連載が「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで，スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして（ほぼ）毎日お届けする。

　今回の「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」では，かつてフィーチャーフォンやPC向けにリリースされ，完成度の高いサスペンスとSF調のシナリオで好評を博した「LOOP THE LOOP」シリーズのスマートフォン版第1作，「LOOP THE LOOP飽食の館」（iOS / Android）を紹介したい。ミステリーやサスペンスものが好きな方ならば，絶対に引き込まれること間違いなしだ。

iOS版，Android版ともに無料でダウンロード可能だ

iOS版「LOOP THE LOOP飽食の館」ダウンロードページ

Android版「LOOP THE LOOP飽食の館」ダウンロードページ

　本作の主人公は，退屈で代わり映えのない毎日に嫌気を感じている男子高校生の荒川零弥（あらかわ れみ）。漠然とまだ見ぬ刺激を求める日々の中，とあるきっかけで出口のない謎の館へと導かれてしまう。その館には，レミと同じように館へ迷い込んだ11人の男女がすでに暮らしていたのだ。

館に住むリーダーの冴木 麗（さえき れい）から，館の説明とルールを聞くことになる

　館には「欲しいと願った物が出現する」という超常的な力があり，ときには服や本，食事などさまざまなものを出現させながら，レミは毎日を過ごすこととなる。12人での共同生活，世間から切り離された異空間，そして何でも創り出す館の力……。いまだかつてない体験に心躍るレミだったが，やがてとある疑問に辿り着く。「もしこの館の能力が，何かの犠牲と引き替えだったら……？」。そんな不安が現実のものとなるかのように，12人の共同生活に信じられないような惨劇が巻き起こるのだった。

館や住民との暮らしに慣れ始め，ここでの生活も悪くない。そう感じだした矢先，ついに惨劇の幕が上がる

　本作はシナリオを読み進めるタイプのアドベンチャーゲームであり，操作は基本的にタップのみでオーケーだ。ときおり選択肢が現れるので，そこは任意で選んでいくといい。とはいえ主軸のシナリオは一本道なので，あまり悩む必要はないだろう。

　2本の指で画面をタップすればメニュー画面に入れるほか，右方向へフリックすれば既読文のスキップ，左方向へフリックすればメッセージウィンドウを隠せるなど，アドベンチャーゲームでは定番といえる操作も備わっている。また，本作独自の要素として「ファイル」というものがあり，これには館で暮らす際の「ハウスルール」と，住民たちの「プロフィール」が記載されているので，これらを活用することでよりゲームの世界へ没入できるだろう。

選択肢によって，その後の展開が少しだけ変化するものの，エンディングは変わらない

プロフィールから意外な事実が分かるかも……。1度は目をとおしておくといいかもしれない

　館の目的とは一体何なのか？ そして悲劇の真相は？ まるでドラマのように，息もつかせぬ展開を見せる物語。無料ながら非常にボリュームあるアドベンチャーゲームとなっているので，この手のゲームが好きな人にはぜひすすめたい作品だ。続編やサイドストーリーなどもリリースされているので，LOOP THE LOOPシリーズにグッと来た方は，そちらもプレイしてみてほしい。

iOS版「LOOP THE LOOP飽食の館」ダウンロードページ

Android版「LOOP THE LOOP飽食の館」ダウンロードページ

著者紹介：トリスター/目代将規
　ゲームやアニメの書籍企画，編集，シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや，一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。

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