スクウェア・エニックスは本日(2021年9月18日),同社のMMORPG
「ファイナルファンタジーXIV」(
PC /
PS5 /
PS4 /
Mac)の情報番組
「第66回FFXIVプロデューサーレターLIVE」(以下,PLL)を配信した。今回のPLLはパッチ6.0「暁月のフィナーレ」に関するさまざまな新情報が紹介された。
出演は「FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と「FFXIV」グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏。今回は吉田氏の通訳として公式放送ではおなじみのAimi氏も参加
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トレイラーも公開され,期待の高まる「ジョブ関連調整」
今回のPLLでは,3つのカテゴリーに分けて情報が伝えられた。まず最初は誰もが気になるであろう
「ジョブ関連調整」だ。
パッチ6.0「暁月のフィナーレ」において,各ジョブのベースとなる方針はパッチ5.0と大きくは変わらない。ただ,ジョブが増加したことも踏まえ,他のジョブにチェンジしてもすんなりと遊べるよう,主要なアビリティのリキャストタイムを全ジョブにおいて60秒や120秒に寄せているとのこと。もちろん,バランスを考慮してこの枠に留まらないアビリティもあるそうだ。
これを踏まえたうえで,と前置きされ,ここで初お披露目となる
ジョブアクションのトレイラーが公開された。
全ジョブのアクションを収めたトレイラーのあと,各ジョブの調整内容が語られた。
●タンクに関する調整
まず,一部の防御バフに関して,適切なタイミングで使うとメリットが得られるようになる。と言っても,サーバークライアント型のMMORPGなので,ジャストガードのようなシビアなものではないとのこと。相手の長い詠唱に対して余裕をもって使った場合は,そのメリットが得られないかもくらいの要素になるようだ。
また,これはタンクに限らず物理攻撃ジョブ全般における共通の項目となるが,物理攻撃を行う武器の基本性能の値を,魔法の基本性能の値とそろえる調整が行われるという。これまでは魔法の基本値のほうが高くなっていたが,パッチ6.0からは同じ値にすることで,よりバランスを取りやすくしているそうだ。結果,各アビリティにおける攻撃倍率の数値などはこれまでよりも低くなっているが,基本値がアップしているぶん,これまでと同様の使い勝手になっているので心配しないでほしいとのことだった。
●近接物理DPSに関する調整
「牽制」は後述する遠隔魔法DPSの「アドル」と対をなす調整が行われており,物理ダメージ減少効果に加えて魔法ダメージ減少効果も追加される。また,遠隔攻撃でコンボが中断しないようになるなど,戦闘時のストレスを減らす対策が取られている。
今回,大幅に調整が入ったのがモンクで,“必殺技”などが追加されたほか,ターゲットに急接近して攻撃する「羅刹衝」に代わり,敵味方関係なくターゲットに向けて“攻撃をせず”に移動できるアビリティが追加されるそうだ。また,操作が忙しくなることから,「正拳突き」と「双掌打」の方向指定が削除されている。
モンクに関して,実機にて吉田氏がデモンストレーションを披露。必殺技は“陰”と“陽”の闘気が重要なカギになるようだ
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新ジョブとなるリーパーに関しても各アビリティが詳しく紹介された。2つのゲージを持ち,攻撃によって上側の赤い「ソウルゲージ」を溜め,そのゲージを消費(50程度か?)してアヴァターとの連携攻撃を繰り出すことで,下側の青い「シュラウドゲージ」を溜めていく。青いゲージを消費する(やはり50程度)ことでアヴァターを自身に憑依させ,より強力で素早い攻撃を発動できるという内容だ。
キャラクターの背後に浮かび上がっている死神のようなものがアヴァター
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アヴァターが憑依するとキャラクターの見た目も変化。もちろんすべてのキャラが同様の変化をする。自身のキャラがどんな風になるのか楽しみだ
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前方や後方に瞬時に移動できるアビリティも。移動元にはゲートが一定時間設置され,ゲートがある状態ならばすぐにその位置へと瞬間移動できる。もちろん,戦闘時のギミックの回避などにも使えるようだ
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●遠隔物理DPSに関する調整
今回の調整ではもっとも変更点が少なかった遠隔物理DPS。とはいえ,踊り子など,個々のジョブでは大きな調整も行われている。
●遠隔魔法DPSに関する調整
近接物理DPSの「牽制」と対をなす調整が行われた「アドル」。こちらは魔法ダメージ減少がメインで,物理ダメージ減少効果も追加される。
今回,既存ジョブの中でもっとも大きく変わるのが召喚士だ。なんと,継続ダメージ(DoT)効果の付与アクションはすべて削除。そして,エギではなく「イフリート」「ガルーダ」「タイタン」の力(蛮神そのものを呼び出すわけではない)を呼び出し,強力な魔法攻撃を繰り出せるようになった。
こちらも吉田氏による実演が行われた。
イフリート,ガルーダ,タイタンにはそれぞれ特徴があり,イフリートは長めの詠唱を含む強力な攻撃,ガルーダは敵の足元に風の場(DoTあり?)を作り出しつつインスタントな攻撃を行う。タイタンの攻撃はすべてインスタント
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召喚士は3種の蛮神の力を戦闘中にまんべんなく使うことで火力を出していく設計のため,偏ったスキル回しをしていると火力不足になるとのこと。イフリートの詠唱ありのアビリティをどこで使っていくかがカギになりそうだ。
なお,ペットとしては基本“カーバンクル”を連れ歩くようだが,これをイフリート,ガルーダ,タイタンといったエギの姿に,いわゆる召喚獣のミラージュプリズムで変更可能とのことだ。
●ヒーラーに関する調整
これまでも伝えられてきたように,パッチ6.0からは,白魔道士と占星術師がピュアヒーラー,学者と新ジョブの賢者がバリアヒーラーという位置づけに再構築される。これにともない,主に占星術師と学者の調整が多めになっている。
新ジョブの賢者は吉田氏の手で実演が行われた。が,ヒーラーなので,ダメージを受ける味方がいないと若干わかりづらい感じだった。
賢者はあらかじめ指定した味方キャラ(自身を指定することも可能)に対して,敵に攻撃すると同時に回復効果を与えられる。基本はタンクを指定する使い方になるのだろう。また,時間によって回復するリソースを消費して,回復・バフおよび攻撃アビリティを利用していくという。吉田氏曰く「テクニカルなヒーラー」とのことで,使いこなせれば面白いジョブになりそうだ。
今回のPLLで紹介された内容は以上だが,さらに詳しい情報が,
10月中旬頃に各メディアの記事によって明らかにされる予定だ。
バトル関連調整
2つめのカテゴリーでは,バトルのシステムや報酬などに関する調整について語られた。マッチングの調整や,プレイアビリティ向上につながるオプションの追加など,細かい点にも気が配られている。
グラウンドターゲットは,カーソルが選択可能範囲の外に行かないよう留まる設定と,アクションを登録しているボタンを“再度”押したときに発動(設置)する設定が追加される。前者は場所を選択しやすいように,後者は例えば事前にカーソルを置いた場所でボタンを連打して素早く発動できるよう利便性が向上するものだ。チェックボックスのチェックを外しておけば従来どおりの指定方法にできる
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幻討滅戦に関しては,レベル90時点のバランス調整をギリギリまで行う関係上,一時閉鎖して,パッチ6.1から再開予定
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帯防具の廃止により,パッチ6.0以降行えなくなることがあるので,しっかりチェックしておきたいところ
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デノミネーションについても改めて言及された。また,インスタンスダンジョン内の経験値がクリア時に一気に入るようになる(いわゆるザコ敵を倒した際に経験値は獲得できなくなる)などの変更点もあるそうだ。もちろん,獲得経験値はすべて調整されており,レベル90までの成長曲線に沿って設定しなおされるという
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ゲーム内経済にも関わる大きな変更点も……?
3つ目のカテゴリーは,「その他の変更点」というざっくりとしたくくりでの紹介となった。しかし,予想外に大きな変更点もあったので注目していきたい。
ギャザラーなどが一定確率で入手できたり,敵がドロップしたりといった,意図しない入手でアイテム枠を圧迫するようなHQアイテムが一律で廃止される。それにともなって各種クエストや納品などにもすべて修正が入るとのこと。クラフターなどの作り出すHQ品については従来どおりだ
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テレポや都市内転送網が大幅にアップデートされる。マップの拡大にともない,テレポの消費ギルの計算式を見直し,多くの地域でこれまでよりも安くなるように調整されるとのこと。ただし,キャップとして最大999ギルが設定されていたものが解除され,遠い地域については4桁のギルを消費するようになったという。お気に入りなどを駆使して安くなる組み合わせを見つけるなど工夫次第でギルの消費は軽減できるとのこと
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都市内転送網は移動先にカーソルを合わせると右のマップで位置が分かるように大幅改良される。また,右のマップ内のエーテライト位置を直接クリックすることで瞬時に移動先が選択できるなど,利便性も向上している
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昨今の混雑状況対応のため,データセンタートラベルは6.0x以降に実装が延期される。現在も毎日同時接続数を更新している状況に加え,コロナ禍によって半導体の供給が減少しており,サーバーを増やすのも簡単にはいかないとのことで延期という苦渋の決断を行うことに
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次回PLL開催や新作グッズなどのお知らせも
最後は恒例のお知らせコーナーだ。「TGS 2021 ONLINE」での放送予定や,次回PLLが11月6日11時ごろから配信される予定であることなど,さまざまな告知が行われた。
なお,次回PLLはギャザラー&クラフター,システム関連や新PvPなど,いろいろなアップデート内容が紹介される予定で,かなりボリュームがありそうだ。英語通訳が行われるので,今回(の6時間超え)と同様に,長い時間の配信になるかもしれない。