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印刷2015/09/18 00:00

プレイレポート

[TGS 2015]「METAL GEAR ONLINE」のプレイレポートを掲載。「MGSV:TPP」を踏襲した世界観や操作方法での対戦が楽しい

 2015年9月17日に開幕した東京ゲームショウ2015(以下,TGS 2015)。そこに,「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」PC / PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox One / Xbox 360。以下,MGSV:TPP)のオンラインマルチプレイモード「METAL GEAR ONLINE」(以下,MGO)がプレイアブル出展されている。

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 MGOは,シリーズの過去作品である「METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE」「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」にも収録されており,それぞれ本編に劣らぬ評価を得てきた。期待している読者も多いだろう。以下でプレイレポートをお届けするので,10月6日(配信開始)までの準備に役立てていただければ幸いだ。
 なお,今回プレイできたのはPS4版。本稿のボタンの表記などは,PS4のものに準じている。

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 MGOにはいくつかのルールが用意されているが,会場でプレイできたのは8人対8人のチーム戦「BOUNTY HUNTER」だ。
 このモードでは,それぞれのチームに「チケット」が一定数(今回は30)用意される。メンバーがキル,またはフルトン回収(気絶させるか眠らせた敵に風船のようなものをくくりつけて上空に飛ばすこと)されるごとに,チケットが1つずつ減っていく。相手チームのチケットを0にしたほうが勝利だ。

 試遊版で遊べたマップ「BLACK SITE」は,「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」PC / PS4 / PS3 / Xbox One / Xbox 360)に登場した強制収容所を思わせる場所だった。このマップには多くの見張り台が設置されているのだが,これが後述するMGOの特徴に大きく関わってくる。

 プレイヤーは出撃前にクラスを選ぶことになる。「重装タイプ」「偵察タイプ」「潜入タイプ」などがあり,それぞれ走力や体力,装備などが異なる。選択に使える時間は短めに感じられたので,「どれにしようかなー」などと迷っている時間はなさそうだ。選ぶ気がなかったクラスになってしまった,ということがないよう,試遊では気をつけよう。

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 操作方法は“MGSV:TPPと同じ”と言い切ってしまっていいだろう。左スティックで移動,右スティックで視点操作,D-Padで装備切り替え,[L2]ボタンで武器構え,[R2]ボタンで射撃あるいはCQC(近接戦闘術),[R1]ボタンで双眼鏡を使用,といった具合である。違いらしい違いは,MGSV:TPPだと仲間からの助言を無線で聞くために使う[L1]ボタンに,MGOではチームメンバーへメッセージを送る機能が割り当てられているくらいだ。

 さて,そんなこんなで戦闘を繰り広げるわけだが,勝利へのカギは敵との撃ち合いが始まる前にある。
 MGOでは,MGSV:TPPと同様に,双眼鏡で敵を一定時間捉え続けるとその敵をマーキングできるのだ。一度マーキングに成功すると,障害物の陰に身を隠されても,相手の位置をしっかりと把握できる。しかもこの情報は味方メンバーと共有されるので,マーキングに成功すればかなり優位に立てる。逆にいうと,不用意な行動で相手に発見されると,それだけで命取りだ。
 筆者のようにエイミングが苦手なプレイヤーなら,ちょっと離れた見張り台から双眼鏡を覗くだけでもチームに貢献できる。これは嬉しい。

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 そして,BOUNTY HUNTERルールでは,マーキングにもう1つ重要な要素が加わる。それは,敵プレイヤーが持っている「賞金首ポイント」可視化だ。
 賞金首ポイントはプレイヤーが敵を倒した数だけ溜まるもので,マーキングに成功すると,相手の賞金首ポイントが表示されるようになる。BOUNTY HUNTERルールでは,このポイントを持っている敵をフルトン回収すると,ポイントの数だけ自チームのチケットが増えるのである。
 つまり,残りチケットが少なくなってチームが窮地に立たされていても,賞金首ポイントが高い敵を倒すことで,一発逆転が狙えるということ。いい気になって“無双”しているプレイヤーは,敵全員から襲われることになるはずだ。

 プレイヤーが使う装備にはなかなかユニークなものが揃っている。銃器だけ見ても,ハンドガンにアサルトライフル,スナイパーライフル,フルトン回収を狙うときに役立つ麻酔銃などとさまざまだが,それに加えて,自分の姿を隠せる「ステルス迷彩」を始めとしたメタルギアならではのものが用意されている。中でも子猫のぬいぐるみ「キュートデコイ」は,そのあまりの可愛さのため,近づいた敵が身動きがとれなくなるというもので,見た目,性能共に素晴らしい。筆者も扉の前にこれを置き,引っかかった敵をCQCで気絶させてフルトン回収させてもらった。

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ステルス迷彩を装備したキャラクター。じっと目を凝らせばその存在に気づけるのだが,戦闘中にそんな暇はなかなかない

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 フィールドに置かれている二足歩行兵器「ウォーカーギア」は,初心者にもおすすめだ。搭載されている強力な銃器が使用可能で,なおかつ銃撃で破壊されてもプレイヤーキャラはキルされないので,「撃ち合いをしてみたいけどチームに迷惑はかけたくない」という人はぜひこれに乗って,撃ち合いのど真ん中に飛び込んでほしい。ただし,後ろから近接攻撃を受けると一発でキルされるうえ,ウォーカーギアを奪われてしまうので,周囲には気を配ろう。

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TGS 2015会場では,運が良ければスネークやオセロットなど,MGSV:TPPの登場キャラクターが使える試遊台に当たるかもしれない。スネークはロケットパンチ,オセロットは二丁拳銃(跳弾による攻撃も可)という,それぞれ独自のアクションが使えるようだ
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 わずかな時間での試遊だったが,プレイしてみて驚いたのは,MGSV:TPPの世界観や操作方法がまったく変えられていないことだ。マーキングシステムによって“隠れる”ことの重要性はMGSV:TPPから維持されているし,操作方法は前述の通りほぼ同じ。MGSV:TPPのプレイヤーなら何の違和感もなくゲームに入れるだろう。

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 賞金首ポイントを持ったプレイヤーをフルトン回収して一発逆転,というBOUNTY HUNTERのルールも,おそらくMGSV:TPPにおけるフルトン回収の目的が「敵を自分の本拠地に回収して説得し,味方にする」であるところから来ているはずだ。“METAL GEAR ONLINE”なのだから当たり前といえば当たり前なのかもしれないが,シングルプレイ用ステルスアクションの世界観やシステムでオンライン対戦アクションがプレイできるというのは,なかなかすごいことなのではないだろうか。

 今回のプレイでは確認できなかったが,本作には仲間の1人と「バディ」を組み,お互いが狙っている相手を確認するなどして,より密接な連携をとる,といったシステムもあるようだ。もちろんこのバディという要素も,MGSV:TPPからきている。おそらくほかにも,MGSV:TPP由来のものがあるのだろう。

 BOUNTY HUNTER以外のルールも非常に楽しみなMGO。10月6日の配信開始まであまり時間がないので,MGSV:TPP本編を終わらせておかないと,どちらをプレイするかで悩むことになりそうだ。

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