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GIGA-BYTE TECHNOLOGY
GIGABYTEの高性能・高耐久志向シリーズ「XTREME GAMING」,その第1弾となるGTX 950カード「GV-N950XTREME-2GD」を試す
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今回4Gamerでは,GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)の新しいゲーマー向け製品シリーズ「XTREME GAMING」の国内第1弾となる「GV
動作クロックは最大1455MHzに到達
耐久性重視のカード設計が特徴
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ちなみに,後述するテスト環境でGIGABYTE製の同社のオーバークロックツール「OC GURU II」(Version 1.90)を使って動作クロックを確認したところ,コアクロックは1455MHzまで上昇していた。
組み合わされるメモリの動作クロックは7000MHz相当(実クロック1750MHz)と,GTX 950のリファレンスである6600MHz相当と比べて約6%高い。
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カード長は実測約227mm(※突起部除く)だが,基板自体は183mmほどしかない。GPUクーラーが40mm強,カード後方にはみ出したデザインだ。そのGPUクーラーは,90mm角相当のファンを2基搭載した2スロット仕様の占有タイプで,「WINDFORCE 2X」という名が与えられている。
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具体的には,ファンが停止状態のときにはこのロゴが消灯し,代わりに両サイドにある「SILENT」「STOP」の文字が点灯する。OC GURU IIを使えば,WINDFORCEの部分の色を白/黄/青/紫/赤/緑/水の7色から選ぶことも可能だ。
![]() 補助電源コネクタは8ピン×1という仕様。なお,試しに6ピンケーブルを接続してみたところ,カードは動作しなかった |
![]() 外部出力インタフェースはDisplayPort 1.2 |
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ただ,電源部には別途ヒートシンクが装着されるなど,必ずしも単なるコストダウン版クーラーになっているわけではない。
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基板はEXTREME GAMING独特のもので,GIGABYTEによれば,「GeForce GTX TITAN X」搭載グラフィックスカードと同等の品質を持つ部材を採用する,非常に高品位なものになっているとのこと。さらに,航空宇宙グレードの通気性コーティングを行うことで,長期間の利用においても,湿気や埃(ほこり),腐食から基板を保護できる仕様になっているという。
![]() 基板を見ただけでは分からないが,「Aerospace-grade PCB Coating」というコーティングがなされているという |
![]() 搭載するメモリチップはSamsung Electronics製の4Gbit GDDR5「K4G41325FC-HC28」。「GeForce GTX 980」リファレンスカードなどに搭載されているものと同じだ |
GTX 700シリーズからのアップグレードパスとして
GV - N 9 5 0 X T R E M E - 2GDはありやなしや
テスト環境のセットアップに入ろう。今回はまず,STRIX
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テストに用いたグラフィックドライバは,テスト開始時点の公式最新版となる「GeForce 358.50 Driver」。そのほかテスト環境は表のとおりだ。
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テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション17.0準拠。ただし時間的都合により,「Crysis 3」と「GRID Autosport」のテストは省略している。
テスト解像度は,GTX 950がエントリーミドルクラス市場向けということから,1600
なお,これは筆者のGPUレビューだと“いつものこと”だが,CPUの自動クロックアップ機能「Intel Turbo Boost Technology」が,テスト状況によって効果が異なる可能性を排除すべく,マザーボードのUEFI(≒BIOS)から無効化している。
GTX 950@1075MHz比で約7%高速
GTX 760を安定して上回る性能を発揮
では,順にテスト結果を見ていこう。
グラフ1は「3DMark」(Version 1.5.915)をまとめたものだが,GV
また,注目したいのはKepler世代のミドルクラスGPUであるGTX 760に対して13〜16%程度高いスコアを示しているところで,この点は大いに評価していいように思う。
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次にグラフ2,3は「Far Cry 4」の結果となる。Far Cry 4でもGV
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続いて,「EVOLVE」の結果がグラフ4,5だ。EVOLVEの結果もFar Cry 4とよく似ており,GV
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グラフ6,7にスコアをまとめた「Dragon Age: Inquisition」(以下,Inquisition)でも,その傾向はおおむね変わらない。Inquisionのような“重い”タイトルのベンチマークを,高いグラフィックス設定で実行していることもあって,さすがに「高負荷設定」時のスコアは厳しくなってくるが,これはまあ,エントリーミドルクラス市場向けGPUの限界といったところか。
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一方,「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(以下,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチ)のような,比較的描画負荷の低いタイトルならどうかというと,グラフ8,9のとおり,GV
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GTX 760から消費電力は36〜53W低下
WINDFORCE 2Xの冷却性能と静音性は優秀
クロックアップモデルとなると,その消費電力は気になるところだ。そこで,いつものようにログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を比較してることにした。
テストにあたっては,ゲーム用途を想定して,無操作時にもディスプレイ出力が無効化されないよう指定したうえで,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時としている。
その結果はグラフ10のとおり。アイドル時は比較対象も含めて大きな違いはないが,アプリケーション実行時だと,GV
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WINDFORCE 2Xの冷却性能を見るべく,GPUの温度も確認しておこう。ここでは「GPU-Z」(Version 0.8.5)を用い,3DMarkの30分間連続実行時を「高負荷時」とし,アイドル時ともども,その温度を追うことにした。テスト時の室温は24℃で,システムはケースに組み込まず,いわゆるバラックの状態に置いてテストを行っている。
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そして,その気になる動作音だが,これは下記に示すサウンドファイルを聞いてもらえればと思う。
このファイルは,マイクをカード(のファン)に正対する形で30cm離れた位置に据えたうえで,PCをアイドル状態で1分間放置した状態から,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチを最高品質の1920×1080ドットで4分間実行したときのシステム動作音を録音したものだ。
GV
SOUND PLAYER:このブラウザは未対応です。PCをご利用ください。
※再生できない場合は,Waveファイルをダウンロードのうえ,手元のメディアプレイヤーで再生してみてください。
仕様と性能は文句なしだが,GTX 960カードを購入してお釣りが出るという価格は……
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GTX 950のレビュー時に筆者は,GTX 950搭載グラフィックスカードではその価格設定がポイントになり,また,発売から時間が経って安価になっているGTX 960の存在が悩みの種であるとした。では,GV
消費電力はGTX 960より低く,静粛性は高い。その点においてGV
GIGABYTEのGV-N950XTREME-2GD製品情報ページ
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G1 Gaming,Xtreme Gaming
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- GIGA-BYTE TECHNOLOGY
- ライター:宮崎真一
- カメラマン:佐々木秀二
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