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印刷2014/09/21 02:27

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[TGS 2014]シューティング+MMO。インディーズゲームコーナーで見つけた「Gangs of Space」を紹介

 大手メーカーの大型タイトルだけでなく,数多くのインディーズゲームも集まる東京ゲームショウ。毎年,優れたインディーズゲームにプレゼンテーションの機会を与える「センス・オブ・ワンダーナイト」がTGSのイベントとして会期中に行われることを知っている人も少なくないだろう。
 主催発表によれば,今回の東京ゲームショウ2014には81のインディーズタイトルが集まったとのことだが,ここで,その中の一つ「Gangs of Space」を紹介したい。

画像集#007のサムネイル/[TGS 2014]シューティング+MMO。インディーズゲームコーナーで見つけた「Gangs of Space」を紹介

 PCおよびMAC向けに開発が進められているこのゲーム,パッと見は弾幕モノのシューティングゲームで,ああ,これはまた何かのクローンだろうなと思って通り過ぎてしまいそうだが,実は,多数のプレイヤーがオンラインで集まり,宇宙を開拓したり,ギルドを作って貿易したりするというMMOG(大人数参加型オンラインゲーム)をバックグラウンドに持っているのだ。
 MMO部分で似たコンセプトのタイトルとしては,CCPの「EVE Online」が挙げられるかもしれないが,開発を担当しているのはわずか2人とのことで,インデーズ度は相当高い。現在はα版のテスト中だが,クローズドというわけではなく,公式サイトからダウンロードすれば誰でも遊べる状態になっているそうだ。ただし,α版なので,あくまで自己責任でどうぞ。

Guillemot Matthieu氏
画像集#001のサムネイル/[TGS 2014]シューティング+MMO。インディーズゲームコーナーで見つけた「Gangs of Space」を紹介
 話がそれたが,開発者の1人,フランス人のGuillemot Matthieu氏に話を聞いた。実はMatthieu氏は東京在住で,もう1人の開発者は名古屋に住んでいるとのこと。3年前,日本のゲームメーカーで働いていた2人は,もっと自由にゲームを作りたいと退職し,このプロジェクトを始めたという。そういう経緯があるので,Matthieu氏は流暢な日本語を話す。3年間作り続けてきた本作だが,完成時期については「分からない」そうだ。できれば2015年内にはリリースしたいと思っており,料金体系は,「EVE Online」と同じ月額課金を考えているが,小規模なプログラムなので,価格はなるべく安く抑えようと思っているという。
 ちなみに現在,アカウント登録数は5000ほどだが,アクティブプレイヤーは400〜500人ぐらい。とはいえ,はまってしまった人はかなり熱心にプレイしているとのこと。

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 基本的なゲームプレイはシューティングで,より良い自機や装備品などを手に入れるために,惑星開発や貿易などを行うことになる。余計なことを何もせず,シューティングだけを楽しんでいるプレイヤーも少なくないそうだが,Matthieu氏自身「怒首領蜂」などの弾幕系シューティングで知られるケイブの作品の熱烈なファンであり,そうしたタイトルのエッセンスを本作に取り込んでいる。
 もっとも,「Gangs of Space」のシューティングは,アーケード向けのものに比べて,さすがにかなりやさしい設定になっているとのことで,1ドットの反射神経を競うようなものではない。ただし,死んだら苦労して集めた自機の装備品などは永遠に無くなってしまうため,プレイすればするほど,戦いの緊張感は高まっていくという感じだ。オンラインでつながった仲間と一緒にシューティングを楽しむことも,もちろん可能になっている。

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 惑星は自動生成されるため,数は無限だ。一つの星にギルド仲間と基地を作り,工場などの施設を建てて世界を拡充していくことになるが,PvPは用意されておらず,別のギルドと戦うことはない。Matthieu氏によれば,以前PvPを実装したものの,あまり評判が良くなかったので,やめてしまったのだそうだ。ランキングでほかのギルドと競うなど,そういう競争要素を入れていきたいそうだ。また,ハイレベルなグラフィックスを誇る作品というわけでもないので,4〜5年前のPCでもちゃんと動くとのこと。

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 気になるのは日本語版についてだが,「作りたいとは思うが,先のことになる」とMatthieu氏は言う。なにしろたった2人で開発を続けているのだから,ローカライズは楽ではないだろう。現在,対応している言語は英語とフランス語,そしてポーランド語で,「なぜかは分からない」とMatthieu氏は言うものの,ポーランドにはかなり多くのプレイヤーがいるという。


 未確定の要素も少なくなく,まさに開発中という雰囲気の「Gangs of Space」だが,自慢の作品を説明するMatthieu氏の様子は楽しそうだ。ともすれば,(我々メディアも含めて)大作ソフトに目が向きがちだが,こうやって好きでゲームを作っている人達の作品を見ることができ,直接話を聞けるところもまた,東京ゲームショウの魅力の一つなのかもしれない。興味のある人はぜひ,プレイしてほしい。

「Gangs of Space」公式サイト

4Gamer「東京ゲームショウ2014」特設サイト

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