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  • Monster Couch
  • 発売日:2020/09/17
  • 価格:2050円(税込)
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Wingspan
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ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」
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印刷2021/01/22 12:00

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ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

画像集#009のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,アオジがスズメの色違いだと思っている上級野鳥観察家にジョブチェンジできるかも。

 ハロー!Steam広場 第314回は,Monster Couchが手掛ける,鳥をテーマにした戦略カードゲーム「Wingspan」を紹介しよう。本作は,2019年にStonemaier Gamesから発売されたボードゲームのデジタル版で,プレイヤー達は鳥の愛好家として野鳥を保護区に呼び寄せ,ポイントを競い合うのだ。



画像集#010のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」


画像集#001のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

 今回はMonster Couchが手掛ける,鳥をテーマにした戦略カードゲーム「Wingspan」を紹介しよう。

 Wingspanは,最大5人のプレイヤーが,限られたターン数で自然保護区を構築することを競うゲームだ。プレイヤーの保護区は,鳥の餌を集める「森林」,産卵のための「草原」,新しい鳥カードを引く「湿地」という3つのエリアに分かれており,それぞれのアクションを使って自分の保護区を充実させていく。

画像集#003のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

 ゲームの勝者は獲得ポイントで決まるのだが,その内訳は「鳥が持つ勝利点」「卵の数」「中間目的の順位」「鳥の能力によって得られるボーナスポイント」といったものの合計値となっており,ただ鳥を集めるだけにとどまらない多彩な勝ち筋が用意されている。
 本作は,対戦ゲームでありながらも,ほかのプレイヤーを直接攻撃するような手段がなく,カードの効果にはお互いに良い効果をもたらすようなものが多い。なので,プレイ中も殺伐とした空気にはならず,野鳥保護というテーマに合ったほのぼとした雰囲気のなかでプレイできるのも,1つの魅力とえるだろう。

画像集#005のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

 Wingspanには約170種類の鳥カードが登場し,そのそれぞれにコスト(餌)と生息できるエリア,そして能力が設定されている。本作で言うところの“鳥を呼び寄せる”は,手札にある鳥カードを保護区に置くということだが,どのエリアに置くのかが悩ましいところ。
 というのも,鳥カードが置かれたエリアのアクションは強化されていく仕組みになっており,例えば森林に2匹の鳥を呼び寄せれば,1アクションで1つしか取れなかった餌が2つに増えたりするからだ。

画像集#006のサムネイル/ハロー!Steam広場 第314回:野鳥を集めて保護区を豊かにしていく戦略カードゲーム「Wingspan」

 また鳥達が持つ固有能力も重要な要素の1つだ。鳥の能力は,カードが置かれたとき(プレイ時),エリアでアクションが起こったとき(起動時),ほかのプレイヤーのアクションに反応(次の手番までに1回)の3種類があり,これらのシナジーも考えていく必要がある。
 たとえば「チャガシラヒメドリ」は森林か草原に呼び寄せられる鳥で,起動時に好きな鳥の上に1つ産卵するので,草原に呼べば1度の産卵数が増える。一方,森林であれば餌を獲得しつつ産卵ができる。このどちらの状況を取るかはなかなかに悩ましい。

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 こうやってさまざまな勝ち筋を考えながら,1つのアクションでより多くのメリットを獲得できる盤面(保護区)を構築していくのが,このゲームのキモとなっている。最初はゲームそのものの雰囲気や,動きのある鳥カードを見ているだけでも楽しめるが,80〜100点を狙える盤面をある程度意識して組み立てられるようになると,とたんに戦略ゲームとしての面白さにハマり始める。その場の順位よりも目標スコアを決めてプレイしたほうが,次のプレイのモチベーションも高く維持できるので,まずは80〜100点を狙ってみよう。

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 そんな本作は,2019年にStonemaier Gamesから発売されたボードゲームのデジタル版であり,原作はドイツの年間ゲーム大賞「Kennerspiel des Jahres」で,2019年にボードゲーム賞を受賞している。
 ボードゲーム版は「オートマタ」という仕組みを使ってソロプレイができたが,デジタル版ではAIを混ぜることで一人でも対戦ルールでプレイできるのが嬉しいところ。ほかのプレイヤーの保護区を含めて全体を俯瞰するという点においては,ボードゲーム版のほうが優れているが,デジタル版ではさまざまな処理をコンピュータがやってくれるので,お手軽感はこちらのほうが一歩上だ。

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 ボードゲーム版は日本でも完全日本語版がアークライトから発売されているのだが,現在では定価での入手難度が高めなうえ,そもそも集まってボードゲームをプレイするのもなかなか難しいご時世となってしまった。そんなわけでデジタル版のリリースは,ボードゲーム版を所有している人にとっても喜ばしいことだろう。1月27日まで20%オフで購入できるので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。


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