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正式サービスが始まった「Dragon\'s Dogma Online」開発陣インタビュー。テストでつかんだ手応えや変更点,そして今後のアップデートについて聞いた
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印刷2015/08/31 12:00

インタビュー

正式サービスが始まった「Dragon's Dogma Online」開発陣インタビュー。テストでつかんだ手応えや変更点,そして今後のアップデートについて聞いた

 カプコンは本日(2015年8月31日),オンラインオープンワールドアクション「Dragon's Dogma Online」PC / PlayStation 4 / PlayStation 3)の正式サービス(シーズン1)を開始した。2012年にリリースされた「Dragon's Dogma」PlayStation 3 / Xbox 360)の流れを汲む本作は,大型モンスターの身体によじ登って攻撃するアクションや,サポートキャラクター「ポーン」を育成してプレイヤー同士で貸し借りする要素などを継承しつつ,本格的なオンラインゲームとして開発が進められてきた。

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 今回4Gamerでは,本作のプロデューサーを務める松川美苗氏と,同じくディレクターの木下研人氏にインタビューを実施し,サービスインに先駆けて行われたαテストやクローズドβテスト1(以下,CBT1)の手応え,正式サービスに向けての変更点,そして今後のアップデート予定などを聞いてきた。なお,取材はクローズドβテスト2(8月7日〜10日)の直前に行っているため,その点はご了承を。

(左から)「Dragon's Dogma Online」プロデューサー 松川美苗氏,同ディレクター 木下研人氏
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正式サービス前に実施されたテストを振り返って


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 まずは,正式サービス前に実施されたテストについて振り返っていただけますか。

木下研人氏(以下,木下氏):
 今年4月のαテストでは,アクションを中心に私達が作ってきたものを初めてお見せしたのですが,テスト参加者の皆さんの反応はポジティブなものが多かったですね。「『Dragon's Dogma』をオンラインゲーム化」ということで,アクションがどうなるのか,オープンワールドはどうなるのか,といった不安を抱いていた方が多かったようですが,フタを開けて見れば「予想以上に『Dragon's Dogma』だった」と。
 もちろん,そのうえでご意見やご要望もいただきましたが,初お披露目としては非常に良い手応えを得られました。

4Gamer:
 それでは,テスト参加者の枠を大幅に増やしたCBT1はいかがでしょうか。

木下氏:
 やはり開始直後に生じたログイン障害が強く印象に残っています。αテストから新たな機能を開放し,準備万端で臨んだつもりでしたが……。さらに不具合の発生,それに伴うメンテナンスによって継続的してプレイできない状況が続いてしまい,テスターの皆さんから多数のお叱りを受けました。その点は大変申し訳なく思っていて,それでもなお,テストの終了まで付き合っていただいた方には感謝しかありません。
 一方では,そうしたトラブルがあったからこそ,その後の安定した状態を構築できたとも言えます。チームとして貴重な経験を積めましたので,今後につなげたいと考えています。

4Gamer:
 ゲームの内容に関しては,どのような反応がありましたか。

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木下氏:
 テスト参加者の母数が増えたので,ご意見ご要望の数も一気に増えました。その内容は事前に予想していたものもあれば,私達のポリシーとは合わないものもあり,日々レポートを精査しつつ,対応を検討していました。もちろん寄せられた声が多かったものに対しては,きちんと手を入れてサービスインの日を迎えたいと考えています。
 ともあれ,皆さんからフィードバックをいただき,それを次につなげていくというオンラインゲームのサイクルが日常的になってきました。今のところ,なんとか乗り切れていますので,チームの成長を実感しています。事前に考えていた以上に大変ですが,皆さんの率直なお声を聞けるのは楽しくもあり,何よりもありがたいことです。

4Gamer:
 今後,オンラインゲームとして運営・開発を続けていく自信を得られたと?

木下氏:
 ええ。そうは言っても,チームのキャパシティには限界があります。正式サービスが始まれば,運営しながら次のシーズンのコンテンツ開発を進めていかなければなりません。そのうえで,皆さんから寄せられたご意見ご要望に優先度を付けて,1つずつ実現していく。そうしたチームマネジメントの面も重要になってきます。
 ただ,チーム全員,「Dragon's Dogma Online」を遊んでいただく皆さんのご要望を可能な限り,ゲームに反映させようとスイッチが入りましたので,今後についても前向きに考えています。

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ポーンの育成要素はオンラインゲームとしての基盤を固めてから着手する


4Gamer:
 テスト参加者からのフィードバックを受けて,正式サービス以降に変更される要素を教えてください。

木下氏:
 先日,公式サイトでフィードバックレポートとして発表しましたが,まずは文字のサイズですね。とくに高解像度環境のPC版やPS4版において,HUDや字幕の文字が小さく,遊びにくいというご意見をいただきましたので,オプションで表示方法やフォントサイズを切り替えられるように改善しました。

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松川美苗氏(以下,松川氏):
 これは当初の予定にはなかったところです。全体のデザイン仕様に関わるため,容易に対応できるものではなかったのですが,チーム内で「すぐにやろう」と意見が一致しました。

木下氏:
 ポーンに関するご要望も多く,「AIの育成をしたい」「もっと会話を楽しみたい」「抱えて投げたい」といった,ポーンとのやりとりを増やしてほしいという内容が目立ちました。
 ただ,ポーンの育成要素については,チーム発足当時に決めたポリシーがあります。それは,「Dragon's Dogma Online」はオンラインゲームとしてプレイヤー同士で楽しんでもらいたいというものです。そのため,まずはプレイヤー同士で一緒に楽しめるコンテンツを充実させ,コミュニティが形成していく土壌が整ったら,その次の段階でポーンの育成を楽しんでほしいと考えています。

4Gamer:
 先にソロでも楽しめる要素を充実させると,オンラインゲームとして偏ったものになってしまう恐れがあるということですね。

木下氏:
 だからと言って,皆さんのご意見を無視するということではないですよ。ポリシーに反することなく,かつサービスインに間に合う要素として,今回はどこにいてもポーンに話しかけられるように改善しました。もちろんポーンは性格に応じて口調が変わり,ロケーションによって話の内容も異なります。

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4Gamer:
 システム面での改善点はいかがでしょうか。

木下氏:
 グランドミッションの「エントリーボード」を含めて,パーティを組む際の導線を見直しているところです。

4Gamer:
 グランドミッションでは,8人全員の準備が揃わないとスタートできない仕様にストレスを感じるという意見があるようです。

木下氏:
 もちろん把握しています。サービスインには間に合わせられませんが,Ver1.1のアップデートではさらにマッチングシステムを改善する方向で検討を進めています。

4Gamer:
 そのほかにも,大きな変更があれば教えてください。

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木下氏:
 序盤に登場するエネミーの強さですね。「Dragon's Dogma Online」はアクションゲームですが,RPGでもあるので,エネミーの推奨レベルに合わせて,キャラクターのレベルを上げたり,装備を揃えたりする必要があります。その手順をきちんと踏めば,決してエネミーが強すぎるという状況にはならないようにしていたのですが,実際のテストでは十分なレベルや装備を手に入れる前に,先へ先へとエネミーに挑んでいく方が多くおられました。
 その結果,「敵が強すぎる」「敵が固い」というご意見が多く寄せられたようです。

松川氏:
 具体的には,初期装備で「レベル8ゴブリン」に挑んで,返り討ちに遭うという方が多かったようですね。

木下氏:
 これは私達がまったく想定していなかったことです。

松川氏:
 オンラインゲームならではの傾向だろうと分析しているのですが,おそらくレベルキャップに早く到達したいという心理が働いているのかなと。その点,コンシューマ向けRPGだと,自分のペースでコツコツとレベルを上げたり,装備を揃えたりしてもらえるのですが……。

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4Gamer:
 確かにオンラインRPGの場合,ほかのプレイヤーより早く先に進みたいと考えるプレイヤーは多いかもしれません。

松川氏:
 そこで,初期エリアの導線上に登場するエネミーのレベルを調整し,倒しやすくなるように改善しました。さらに導線から少し外れたところには,ややレベルの高いエネミーを配置し,「コイツを倒すにはどうすればいいんだろう?」と考えてもらおうと。
 これは,今までコンシューマ向けRPGを手がけてきた私達にとって,大きな“気づき”でした。たとえ私達の想定とは違っていても,プレイヤーに受け入れられないのであれば,適切な修正をするべきだということです。

木下氏:
 とくに「Dragon's Dogma Online」はFree-to-Play(基本プレイ無料)なので,序盤ではコンシューマ向けRPG的なアプローチより,まずは気持ちよく遊んでいただくことのほうが重要です。そこで,最初の目的となるポーンの獲得までは快適に進められ,十分な達成感を得られることを重視しています。


新ジョブや大型モンスターの追加で解消される課題も


4Gamer:
 テスト参加者の傾向について,そのほかに気づいたことはありますか。

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松川氏:
 まるで駆け抜けるかのように遊ぶ方と,ゆっくり遊ぶ方とで二極化しているようです。そうなると同じ部分に対しても,「敵が固い」「ちょうどいい」といった異なる声が寄せられます。そのときに,さまざまな角度からテスト参加者の動向を分析し,どうするべきかを決めていくことは,オンラインゲームの運営が初めての私達にとって訓練のようになっています。

木下氏:
 また,αテストではアクションをサポートするオプションコースを試験的に導入したところ,「コースありきの難度に調整するのではないか」と捉えられてしまったのも想定外でした。私達としては,アクションが苦手な方も気軽にプレイしていただけるように配慮したつもりだったのですが。

松川氏:
 そこで,そのアクションをサポートするコースの導入を見合わせることにしました。これもまた皆さんの傾向に沿った修正と言えます。

木下氏:
 オンラインゲームの強みはサービスを運営・提供しつつ,そのような修正が可能なところです。このケースでは,それをあらためて実感しました。

4Gamer:
 なるほど。
 ちなみに,ポーン以外ではどのような要望がありましたか。

木下氏:
 「そもそもアクションが難しい」というご意見がありました。

松川氏:
 アクションが苦手な方への配慮として,キャラクターをコツコツ成長させることである程度はカバーできるようにしているのですが,それでも「アクション要素を無くしてほしい」というご要望もありました。あとは,これまでに遊んできたオンラインゲームと同じ仕様にしてほしい,同じコンテンツを導入してほしいというものですね。

木下氏:
 また,以前のインタビューでもお話したとおり,「Dragon's Dogma Online」ではパーティ内のロール(役割)をあまり意識しなくても楽しめるようにしているのですが,「ロールは明確なほうがいい」というご意見もいただいています。
 やはり,こうした議論は尽きません。ただ,私達としては初期の4ジョブだけではなく,今後実装していくさまざまなジョブを見れば,私達が考えているジョブやロールとはどういうものなのか,納得していただけると考えています。

4Gamer:
 それでは,1つお聞きしたいのですが,テスト参加者の間で大型モンスターに対する「揺さぶり」についての賛否があると感じました。否定的な意見としては,大型モンスターが「怒り状態」になったらみんなで一斉に揺さぶり,疲れさせてから攻撃するという流れがパターン化しているというものがあります。

木下氏:
 確かに,そうしたご意見があることは把握しています。そもそも揺さぶりは,うっすらとしたロールの概念同様,パーティで共闘している感覚を強調するために導入した要素です。個々のメンバーがそれぞれ勝手に攻撃しているだけでは,共闘感は得られにくいでしょう。そこで大型モンスターが怒ったときに,みんなで協力しなくてはならない要素をアクセントにして,戦闘の流れに波を作ろうと考えたわけです。

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 ただ,おっしゃるとおり,揺さぶり一辺倒では飽きてしまいます。そこで,もう一つの要素として「シークレットコア」を導入しています。実は,揺さぶりよりも,プリーストがシークレットコアを示して,アタッカーが集中攻撃を仕掛けるほうが早く倒せる大型モンスターも存在します。とくに身体が巨大になるほど,膝などのシークレットコアを攻撃したほうが有効なダメージとなります。
 みんなで揺さぶるのか,それともシークレットコアを狙うべきなのか。そのバランスについては,それぞれの大型モンスターによって差別化を図ろうと考えています。

4Gamer:
 今後,大型モンスターの種類が増えれば,戦いの幅が広がっていくということですか。

木下氏:
 そのとおりです。パーティが一丸となって戦うために,大型モンスターに怒り状態を導入したのですから,それを変えようとは思っていません。
 たとえば,サイクロプスが棍棒を振り降ろす瞬間,その膝にスマッシュヒットが決まってドーンと倒れる,そこからパーティ全員で一斉に飛びかかるという状況を生み出せたら,必ずしも揺さぶる必要はないわけです。今,言ったようなことをどこまで表現できるかという課題はありますが,しっかりと検討を重ねていきたいと思っています。

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新ジョブは正式サービス後のアップデートで1つずつ追加


(左)シーカー,(右)ソーサラー
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4Gamer:
 テストでは初期の4ジョブのみ選択可能でしたが,正式サービス時に追加となる「シーカー」「ソーサラー」について教えていただけますか。

木下氏:
 ゲームを進めて,それぞれのジョブマスターを務めるNPCと出会うと転職可能になります。ソーサラーのジョブマスターは「ミスリウ森林」の一軒家に住んでいるセクシーな魔女,そしてシーカーのジョブマスターはさらに先のエリア「ダウ渓谷」に登場します(関連記事)。

4Gamer:
 シーカーは発表当時から大きな反響がありました。アクションの激しさでは,そのほかのジョブを大きく上回っている印象です。

木下氏:
 ええ,スピーディなアクションが最大の特徴です。「Dragon's Dogma」ファンの方からも「ワンランク跳ねた存在」「ぜひ触ってみたい」と期待していただいています。

松川氏:
 画面をビューンと横切ったり,上空でアクションを繰り広げたりといったジョブで,「Dragon's Dogma」で取り入れた“縦のアクション”をオンラインゲームでも残したいという意図があったんです。

4Gamer:
 いかにもカプコンらしいアクションが楽しめそうです。

松川氏:
 最初に「Dragon's Dogma」をオンラインゲームにするという話が出たとき,「カプコンの得意分野である“アクション”を捨てないように」と考えました。「そんな都合のいい話があるか」とプログラマーには怒られましたが,だからこそ意地になって「オンラインゲームでも,ここまでアクションができる」ということを証明するために頑張りました。

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木下氏:
 一方,ソーサラーには“火力”のロマンがあります。しかし,火力が高い反面,詠唱時間が長いというリスクを抱えているジョブです。

4Gamer:
 魔法で大きなダメージを与えられるものの,そもそも魔法の詠唱を成功させることが難しいということですね。

松川氏:
 大型モンスターとの戦いでは,シールドセージのように守ってくれる仲間がいないと厳しいかもしれません。モンスターの攻撃が先か,詠唱が終わるのが先か,といった緊張感の高い状態になりますよ(笑)。

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4Gamer:
 現在,新ジョブとしては「エレメントアーチャー」「ウォリアー」が発表済みですが,実装時期を教えてください。

木下氏:
 エレメントアーチャーはVer1.1,ウォリアーはVer1.2のアップデートで追加されます。それぞれの実施時期は,今秋と年内を予定しています。

(左)エレメントアーチャー,(右)ウォリアー
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松川氏:
 ジョブには上位下位という概念がありませんので,新ジョブであっても好きなときに転職可能です。そのときのパーティメンバーによって,「この構成ならプリーストで」「回復が足りないかもしれないからエレメントアーチャーにしよう」といった選択をしてほしいですね。

木下氏:
 エレメントアーチャーは,基本的にヒーラー枠です。同じくヒーラーのプリーストと比べると,エレメントアーチャーはもっと攻撃寄りといった位置付けになります。これで,ヒーラー枠がプリースト一択にはならないというわけです。
 それから「ポーンは全ジョブに転職できるのか」というご質問をいただいていますが,もちろん転職可能です。

4Gamer:
 ちなみに先日公開されたローンチトレーラーでは,新たなジョブらしきキャラクターの姿が最後に映っていました(関連記事)。

木下氏:
 あれは,来年の春頃に予定しているVer1.3のアップデートで実装する新ジョブです。詳細は追って公開しますが,他に類を見ない独特のジョブですので期待してください。


シーズン1は100時間以上遊べるボリュームに


4Gamer:
 正式サービス以降の展開についてお聞きします。まず,グランドミッションの「グリッテン砦攻防戦」はどのようなスケジュールで配信されるのでしょうか。

木下氏:
 基本的にグランドミッションは,週末に遊べる形で展開します。正式サービスの2週目から配信を開始し,4週目には別のグランドミッションも登場する予定です。また,同じグリッテン砦でも,より強いモンスターが登場する高難度バージョンを用意しています。

松川氏:
 平日はレベルアップしたり素材を集めたりして,週末になったらグランドミッションでワイワイ盛り上がってもらおうと。8人で遊ぶグランドミッションは,4人でパーティを組むときよりもロールを気にせずに遊べるうえ,もし自分が倒れても誰かに助け起こしてもらえる可能性が高いですよ。

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4Gamer:
 それでは,サーバー構成はどうなるのでしょうか。

松川氏:
 すべてのプラットフォーム(PC,PS4,PS3)のプレイヤーが,1つのワールドに集まることになります。PC版とPS4版は秒間60フレーム,PS3版は秒間30フレームの表示という違いこそありますが,基本的なゲーム内容は同じで,ロード時間に差が生じないようにしています。
 また,データはサーバーで管理していますので,同じアカウントであればプラットフォームが変わっても同じキャラクターで遊べます。

4Gamer:
 PC版のWindows 10への対応についてはいかがでしょう。

松川氏:
 正常に動作することを確認しました。Windows 10でもプレイすることが可能です。

4Gamer:
 7月16日には,有料で提供される「オプションサービス」が発表されましたが,どのような反響がありましたか。

松川氏:
 「これならいい」というお声も,「これではイヤだ」というご意見もありました。「無料の範囲であっても十分遊べるゲームにしよう」と考えていますので,まずはクライアントをダウンロードしてみて,確認していただけると幸いです。メインストーリーは無料でも十分に楽しめるようになっています。

4Gamer:
 ちなみに,正式サービス時点でのコンテンツボリュームはどのくらいですか。

松川氏:
 オプションサービスの「冒険パスポート」をご利用いただいたとして,メインストーリーをすべてクリア,かつレベルキャップをカンストするまでにおよそ1.5か月。時間にして約100時間のボリュームと想定しています。無料で遊んでいただくと,プレイ時間を短縮できないため,200時間から300時間になるでしょうか。

木下氏:
 もちろんグランドミッションを含めれば,もっとプレイ時間は多くなる見込みです。

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4Gamer:
 なかなかのボリュームですね。
 それでは,最後に「Dragon's Dogma Online」を待っている4Gamer読者に向けてメッセージをお願いします。

松川氏:
 まずは,こうしてシーズン1のスタートを切れることを嬉しく思っています。
 カプコンはこれまでにもさまざまなチャレンジをしてきましたが,これだけの大きな規模のコンテンツをF2Pのオンラインゲームとして提供するのは初めてです。皆さんに楽しんでいただき,今後,末永く「Dragon's Dogma Online」を続けていきたいと考えていますので,よろしくお願いします。

木下氏:
 シーズン1の後には,シーズン2が控えています。そのタイミングでは新しいストーリーはもちろん,まったく新しいコンテンツの導入を考えています。バージョンアップを重ねていく中で,さまざまな遊びを提供できるような開発体制を整えていますので,今後実装していくコンテンツにもご期待ください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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