顔を知らない人との関係をテーマにしたアドベンチャーゲーム「Sunset」のプレオーダーが開始

　これまで「The Graveyard」や「The Path」といった探索型アドベンチャーゲームを開発してきたベルギーの開発チームTale of Talesが，新作「Sunset」のプレオーダーを同社の公式サイトで開始した。価格は現在，25％オフの14.99ドルとなっており，購入すれば発売日にSteamキーとDRMフリーのソフトが手に入る。Steamにも本作のページが立ち上がっているが，こちらではプレオーダーは開始されていないようだ。


　「Sunset」は，革命運動が発生した1972年のラテンアメリカにある仮想国家が舞台。主人公のアメリカ人女性アンジェラ・バーンズは，混乱によってアメリカに帰国できず，手持ちのお金がなくなって困っていたところを，超高級マンションの家政婦として雇われる。しかし，その家主であるガブリエル・オルテガという男とは直接顔を合わせることなく，彼の部屋にある物をとおして奇妙な人間関係を構築していくことになる。


　屋外で発生している暴動の風景が窓の下に見えるものの，そこに直接介入できない市民の立場という点では，2014年の話題作になった「This War of Mine」をどこか連想させるシステムである。ただ，1人称視点で描かれる「Sunset」では，主人公の雇い主であるオルテガという人物がいったい誰なのか，ひょっとして，自分は何らかの形で革命に加担しているのではないかという，さまざま疑問や不安が主人公の中で交差していくことになる。このあたりのパーソナルなテーマを扱っている部分では，同じアドベンチャーゲームの「Gone Home」や「Dear Esther」のスタイルに近いようだ。


　この「Sunset」は，2014年7月にクラウドファンディングサイトのKickstarterで開発資金の獲得に成功してい以来，順調に開発が行われてきた模様で，今春中にはリリースされる予定だ。日本語版は予定にないようだが，気になる人は公式サイトやSteamで詳細を確認してみるのもいいだろう。

「Sunset」公式サイト