ミュージック フロム ゲームワールド：Track 126 「ファイナルファンタジー レコードキーパー」「FLOWERS 冬篇」

Illustration by しなぷう

　ついに発売された「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」。個人的にはまだ入手できていませんが，いずれ買う予定です。やっぱり「スターフォックス2」は遊びたいですよね！　ほかにも，この機会だからこそ，再プレイしようと思っているゲームも多数。とくに「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」は，記憶を消してもう一度遊びたい！
　それでは，今週も「ミュージック フロム ゲームワールド」で，素敵なサントラを紹介しちゃいますよ！

2周年記念アレンジも収録したサントラ第2弾

「ファイナルファンタジー レコードキーパー オリジナル・サウンドトラック Vol.2」

タイトル	ファイナルファンタジー レコードキーパー オリジナル・サウンドトラック Vol.2	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年9月20日
価格	2500円（税抜）
発売元	スクウェア・エニックス
コピーライト	（C）SQUARE ENIX CO., LTD. （C）DeNA Co., Ltd.

　今週の1枚めは「ファイナルファンタジー レコードキーパー」のサントラ第2弾，「ファイナルファンタジー レコードキーパー オリジナル・サウンドトラック Vol.2」を紹介します。今作も「FF」シリーズの人気曲を「レコードキーパー」向けに新規アレンジした楽曲を，CD2枚組に多数収録。「FF」音楽ファン注目の1枚です。

　アレンジャー陣には，青木佳乃氏，稲毛謙介氏，小畑貴裕氏，小見山優子氏，柴田徹也氏，島 翔太朗氏，鈴木克崇氏，土屋裕一氏，福井健一郎氏，増本直樹氏といった豪華コンポーザーが参加しています。

　DISC1の1曲めは「2周年記念スペシャルアレンジメドレー」で幕開け。「FF」シリーズでおなじみの「勝利」のファンファーレが始まりの鐘のごとく鳴り響き，植松伸夫氏の作曲した楽曲のみを使用したメドレーが展開。往年の「FF」ファンにはたまらないアレンジです。

　5曲めは「FFVI」から「アリア」のアレンジ。透きとおるような美しい女性コーラスを取り入れた，本格オペラアレンジになっています。9曲めは「FFIX」から「エーコのテーマ」のアレンジ。四つ打ちトランスをベースに，ポップなメロディを生かしたキュートな曲に仕上がっています。11曲めは「FF零式」から「UTAKATA 〜泡沫〜」。原曲のハードなサウンドから一転，スパニッシュテイストを加えたポップナンバーへと変貌。こうしたアレンジを聴けるのが「レコードキーパー」の面白いところ！

　DISC2は「チョコボのテーマ」をアレンジの軸にした「ホワイトデーメドレー2017」で開始。チョコボと共にメドレー楽曲を旅していく楽しさがあります。そして何と言っても，12曲めの「バトルBGMメドレー」が熱い！　初代「FF」の「戦闘シーン」を皮切りに，歴代の戦闘曲が豪華オーケストラメドレーで展開。トータル18分超えの大アレンジに，聴く側も力が入ります。
　ラストはナナーミーゴスによる新曲「Journey of Memory」で締めくくり。シンセサウンドに乗ってバイオリンがリードフレーズを奏でる，ナナーミーゴスらしいキャッチーな曲に仕上がっています。

　1作めと同様，「FF」ファン必携の「ファイナルファンタジー レコードキーパー オリジナル・サウンドトラック Vol.2」。意外性のあるアレンジで，楽曲の新たな魅力を発見できること間違いなしです。

「ファイナルファンタジー レコードキーパー オリジナル・サウンドトラック Vol.2」特設サイト

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今年の冬にぜひ聴きたい「FLOWERS」最終章のサントラ

「FLOWERS ORIGINAL SOUNDTRACK -HIVER-」

タイトル	FLOWERS ORIGINAL SOUNDTRACK -HIVER-	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年9月15日
価格	3000円（税抜）
発売元	InnocentGrey
コピーライト	（C）Innocent Grey / Gungnir All Rights Reserved.

　今週の2枚めは「FLOWERS」シリーズ最終章「FLOWERS 冬篇」のサントラ，「FLOWERS ORIGINAL SOUNDTRACK -HIVER-」を紹介します。毎年1本ずつのペースでゲームとサントラがリリースされてきた本シリーズも，いよいよ完結。毎回，楽曲のクオリティが高いことも人気の要因になっており，ゲームと共にサントラを待ち望んでいたファンも多かったことでしょう。

　作・編曲は，今作もシリーズ一貫して楽曲を手がけてきたMANYO氏が担当。“冬”をテーマに外気の寒さと屋内の温かさが同居した，季節を感じられる上品なアコースティックアレンジに仕上がっているのが特徴です。

　1曲めは「冬のアングレカム」。「FLOWERS」シリーズで毎回アレンジされる曲の冬版です。しっとりとしたピアノの前奏が冬の雰囲気を作り上げ，バイオリンとアコースティックギターの音色が主旋律に寄り添うように流れていきます。3曲めの「ハナスオウ」はアコーディオン演奏をフィーチャーした，明るく温かいスローナンバー。冬の昼間の陽ざしを思い起こさせる爽快な曲です。

　11曲めは「サンドリヨン」。ほぼアコースティックギターのみで構成された，マイナーコードによる曲。ギターの音色が切なさと悲哀を伝える，感情のこもった曲です。15曲めは「モノローグ（winter ver.）」。こちらも，毎回おなじみになっている曲の冬版アレンジ。「冬のアングレカム」同様，ピアノとバイオリンとアコースティックギターの音色が生み出すコントラストが美しい。17曲めの「コスモス」は，触れがたい神聖さと，包み込まれたくなるような優しさが同居した，不思議な魅力を感じさせます。

　サントラ終盤には，霜月はるかと鈴湯がボーカルを担当するオープニングテーマ曲「Fairy Wreath」とエンディングテーマ曲「Love in Bloom」のオリジナルバージョンに加え，ピアノアレンジ版とバイオリンアレンジ版も同時収録。「FLOWERS」シリーズを締めくくる美しい1枚，今冬の音楽のお供にぜひ！

「FLOWERS 冬篇」公式サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。所有CDは5000枚以上の廃人音楽オタ。2017年からは自らメンバーを集めて結成したアイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもしています。