米サンフランシスコで現地時間2016年3月14日にGame Developers Conference 2016(GDC 2016)が開幕したが,それに合わせる格好で,初日の夕方となる16:00からAMDが「Capsaicin」(カプセイシン)というイベントを開催。その場でAMDが今後,どのような方向性でVRに取り組んでいくかを示すとともに,VRコンテンツ開発者向けのプラットフォームとなる“デュアルFiji”カードを「
Radeon Pro Duo」として発表した。
Radeon Pro Duo。“Radeon R9 Fury X2”とか“Radeon R9 Fury Gemini”とか“Radeon R9 Fury Maxx”とか呼ばれていたが,最終的な製品名は意外と渋い(?)
![画像集 No.002のサムネイル画像 / [GDC 2016]AMD,Fiji世代のデュアルGPUカード「Radeon Pro Duo」を発表。VR開発用として展開](/games/302/G030238/20160314075/TN/002.jpg) |
基板のイメージ
![画像集 No.009のサムネイル画像 / [GDC 2016]AMD,Fiji世代のデュアルGPUカード「Radeon Pro Duo」を発表。VR開発用として展開](/games/302/G030238/20160314075/TN/009.jpg) |
製品イメージ。簡易液冷ユニットで冷却する仕様であることと,補助電源コネクタが8ピン×3という構成であることが分かる
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開場に展示された実機だと,簡易液冷ユニットのラジエータは筐体前面に取り付けてあった
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デュアルFijiカードはVRコンテンツ開発者向けに
発表によると,AMDは教育や医療など,ゲーム以外の分野でVRの活用に大きな可能性があると考えているとのこと。1月にVR研究機関のためのサポートプログラム「VR First」を立ち上げたCrytekと協力し,世界中の大学でVRコンテンツの開発者に対しハードウェアとツールの提供を行っているという。すでに10校が,AMDとCrytekの技術やハードウェアを用いたVRコンテンツの開発を開始しているとのことだ。
そして,AMDはシームレスなVR体験のために適切なプラットフォームが選択できるように「
Radeon VR-Ready Premium」というバッジプログラムを用意すると発表した。つまり,Radeon VR-Ready Premiumで保証されたプラットフォームであれば,十分なVR環境が得られるというわけである。
冒頭で紹介したRadeon Pro Duoは,そんなVRの世界に向けて,コンテンツ制作プラットフォームとして展開されることになる。「
Radeon R9 Fury X」の単精度浮動小数点演算性能が8.6 TFLOPSのところ,新しいデュアルGPUカードは,16 TFLOPSというスペックになる。
なお,今回のRadeon Pro Duoとは別に,小売市場向けに別名義の製品が出るかどうかについて,AMDは明らかにしていない。
PCとブラウザの時代,スマートフォンとアプリの時代に続き,Immersive(没入型コンテンツ)の時代が来ると,AMDは予言している
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